血液透析の【手順・流れ】は確認しておいた方が良いです!

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血液透析(HD)の手順

 

ここでは透析者側から見た、血液透析(HD)※の手順や流れについて説明していきます。

※血液透析(Hemodialysis:略称HD)

 

はじめて血液透析をする透析導入者の方に参考していただければと思います。

 

血液透析(HD)の手順・流れですが、院内ルールがあるため病院によって微妙に違ったりします。

例えば、あなたが出張時に臨時透析を受けることになるとします。

 

出張先の予約している「臨時透析の病院」。

当然ながら、かかりつけの病院とではその対応が違うことに、戸惑いや違和感を感じてしまう場面も出てくるでしょう。

携帯電話の持ち込み禁止、テレビの視聴は無料・・・など。私もそうでしたので。

 

「郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)」

 

 

臨時透析や旅行透析における基本姿勢は、これがいちばん無難です。

分からないことや疑問点は医師や看護師さんに聞けばよいですし、透析にかかる医療費などの会計や交通案内などは医療事務員さんに聞けば、まずは解決するはずです。

 

参照:

旅行・出張先で臨時透析。病院を探す方法・段取り教えます!
旅行透析。東京は観光・病院に交通も充実!でも地方だったら

 

 

「透析前準備」「透析前」「透析中(透析時)」「透析終了」「退室及び帰宅」の各場面とポイントを挙げてみましたので、みていきましょう。

 

 

・かかりつけの透析病院、臨時透析(臨時透析)の病院でも医療方針は微妙に異なる。
 「郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)」。頭の片隅にいれておこう。

・透析前…ドライウエイト(DW=基礎体重)の増減は?
・透析中…些細なことでもOK。体調などに変化は無かったか?医者回診中に相談しよう。
    …時間使い方はは透析者しだい。透析中の血圧低下には注意!
・透析後…ドライウエイトは適切ですか?「透析疲れ」を起こす原因にも。
    …帰りの車運転等には注意を。透析後の入浴やシャワーは避けるべし。

 
 

 

目次

血液透析(HD)の手順・ながれ

1.透析前の準備

ドライウエイト(基礎体重)から増減いくらありましたか

・透析前に体重測定

たいがい午前透析は朝食(午後透析は昼食、夜間透析は夜食)を摂っているので、中1日ないし中2日分の体重は増えていると思います。

 

→いつも使っている同じ位の衣服(パジャマ等)を着用してください。

 

夏場、冬場の季節の入れ替えの時は衣服の調節をする事になりますが、前の衣服と比べて何百g増減しているのかを把握しておきましょう。その増減なり誤差の数値は、必ず看護師さんなどに申告してください。

もし申告無しにドライウエイト(DW=基礎体重)のままで設定してしまうと、増減なり誤差の数値だけ、体重を増やしたり減らしたりすることになるので、血圧の変調や体調に影響が出ることがあります。

 

 

・事前にトイレには行く

→透析中でも排尿・排便は可能です。透析前にトイレに行くことが望ましいです。

→排便は低血圧傾向になるため、調子が悪くなることがあります。
透析直前では血圧が戻らないこともありますので、様子みてトイレに行くようにしましょう。

 

・排便の際は便の色に注意しましょう。

→透析者は水分制限や薬の副作用により便秘になりやすいです。

→赤便は、肛門が切れて出血したり、肛門の周囲にうっ血の膨らみなどが原因によるもので、大腸の炎症やポリープ、がん、痔などが考えられます。

 

黒便は、消化管上流で出血していることが原因によるもので、食道や胃の潰瘍(かいよう)、炎症、癌(がん)等の可能性が考えられます。

簡易的な便検査も年1~2回は行っています(会社勤めなら定期健康診断に含まれていますが・・・)それから、定期的に大腸検査も行うように努めましょう。

 

・月次ごとのドライウエイト(DW)の設定

→1か月ごとに透析前にレントゲン(心胸比を調べるため)や心電図を取ります。

ドライウエイト(DW)についてはこちら↓
参照:「ドライウエイトって何?ズバリ「透析後の基礎体重」のこと。

 

2.透析開始前

看護師・臨床工学技師さんから、以下のような確認と器材の設定等が行なわれます。

・中1日ないし中2日での体調等に変化は無かったか?

 

 

→体重の増減原因は?自己管理(血圧の値の上下、薬の飲み具合…、シャントの音)、体調の変化(些細な風邪や熱などの症状、薬の副作用など無かったか…)。

 

薬など必要性があれば医師に相談。持病などでほかの病院での診察、投薬についても報告を。

 

 

・透析時の食事の加算量は?

→透析中に食事や間食する場合、水分を摂る場合は申告しましょう。

 

食べる量、飲む量を加算する必要があります。透析前後でのドライウエイト(DW)の確認、設定のために必要です。

 

・透析開始前の血圧測定

→シャントとは反対側の腕で血圧測定を行います。腕は心臓の位置と同等の高さにしてください。

 

・穿刺&透析開始

→穿刺する前にシャント部分の消毒を行います。消毒後は触れないでください。

その後注射針をシャント側の腕に、2か所を刺して透析を開始します。

 

穿刺時に痛みを感じやすい人はあらかじめ透析前に「ペンレステープ」などを貼っておくことで、痛みを和らげることができます。

→すべて完了後、透析条件を確認し透析装置で設定していきます(目標除水量、除水速度、食事量、透析時間、終了時間・・・etc)。

 

 

3.透析中(透析時)

透析中は血圧が下がりやすくなる

・透析治療中

→透析中はベッドからは動くことはできません。

ですがTVを観たり、ラジオを聴いたり、読書したり、眠ったりすることができます。ほかの透析者に迷惑にならない、スタッフの業務に支障を与えないのであれば、ベッド内で自由に過ごすことができます。

参照:「透析時間がつらい!QOL=クオリティ・オブ・ライフの話し

 

→食事や間食を摂ることができます(透析食、弁当のように病院で出してくれるところもありますが、その際は一斉に運搬されて、食べることになります)。

→トイレへ行くことはできます(スタッフさんに声かけましょう)。

 

・透析中の血圧測定

→透析中は一定時間になると、血圧や脈を計ります。

 

→スタッフさん(看護師や臨床工学技師さん)が測る場合もあれば、透析装置の設定で自動的に測ることもあります、病院によって対応異なります。

→シャントとは反対側の腕で血圧測定を行います。心臓の位置と同等の高さにしてください。

 

→一般的に、次第に血圧が下がりやすくなっていきます。

特に食事中や食後は食物を消化するため、血液や神経の働きが胃腸に集中しやすくなってしまうので、血圧低下が起きやすくなります。

 

→スタッフさん(看護師や臨床工学技師さん)の随時巡回があります。

血圧が低くなりすぎて気分が優れなくなることもあるので、その場合は無理をせずに呼んでください。その時々の対応や処置が行われます。

 

・医師による回診

→医師による診察があります。ドライウエイト(DW)や血圧管理をはじめ、「生活上で(仕事をしているとき、家事をしているときなど・・・」「透析開始前」に変化がなかったかどうかを聞きます。

また月1の定期検査(レントゲンや心電図)、1週間ごとの血液データ等の結果を踏まえて、今後の処置方法等について出してきます。何か分からないことや疑問点などがあれば、その場で質問・応答するようにしましょう。

 

(例:リン吸着剤を飲み始めてかなり調子が悪いです。便秘気味です。自分には合わないかもしれません。どうしたら良いですか?)。

(例:何となく昨日くらいから、鼻水は出ないのですが喉に淡が溜まりやすくて、イガイガします。漢方薬のほうが利きやすいのですが、どうしたら良いですか?)

 

 

・栄養指導、運動指導

→病院によっては、透析時間を使って個人ないし集団で、栄養指導や運動指導を行っているところがあります。

例えば、病院内で食事(透析食)を作り、食事提供している病院であれば、今日出した透析食の作り方であったり、塩分量やリン含有量などの情報、数値上からみた栄養バランスなどを説明したり、質問に対して回答したりしています。

 

食事の献立表のほか、「食」の工夫を凝らした印刷物を手渡したり、WEB上で情報発信しているところもあります。

 

4.透析終了


・抜針(ばっしん)

→終了時、針を抜きますので、しっかりと押さえてください。

 

止血するのには10分ほどはかかります。止まったのを確認してから消毒してもらいガーゼや脱脂綿を充てます。

 

→止血バンドで圧迫する方法もありますが、病院によっては禁止しているところがあります(手動止血でも確認は必要です)。

→ガーゼや脱脂綿、絆創膏(ばんそうこう)は、衛生の面から長期的に貼ったままにしないでください。

 

→脱脂綿、絆創膏(ばんそうこう)は常に携帯しておき、多めにストックしておきましょう。

 

 

・透析終了後の体重測定

→透析後の体重測定を忘れずに行ってください。きちんとドライウエイト(DW=基礎体重)の値になっているかどうか確認してください。

 

→ドライウエイトの値よりも低いと「水分の引きすぎ」の状態なので、血圧は下がりやすくなります
(=透析低血圧※)。

 

血圧低下による諸症状(めまい、立ち眩み、こむら返りなど)が起きることがあります。

 

※透析低血圧について「低血圧でシャント閉塞!再手術も。狭窄ともに徴候を知ろう。」を参照。

 

5.退室~帰宅

透析疲れになることもある

透析は体力勝負であり、身体的にも大きな負担がかかります。「透析疲れ」になることも多いです。

→除水量が多ければ、体内で血管内でも負担がかかっている状態であり血圧は下がりやすくなります。

 

→地方在住の透析者は車での移動・通院がメインになりますが、十分に運転には注意してください!

透析後とはいえ、血圧が低いなどして運転時であっても調子が悪くなることがあります。
その際はいったん車を停めて、血圧が安定するまでは運転しないでください。

 

→帰宅時や自宅での「起立性低血圧」にも注意してください。シャントの狭窄、閉塞になるリスクがあります。

→帰宅時や自宅において血圧低下や狭窄、閉塞の予兆などトラブルがあったら、病院へすぐ連絡してください。早期発見・早期処置が大事になってきます。

 

→透析後の入浴やシャワーは避けましょう(穿刺部分からの感染防止のため)。

 

参考:

透析者の「起立性低血圧」もまた透析関連低血圧の一つです!
低血圧でシャント閉塞!再手術も。狭窄ともに徴候を知ろう。

 

◇まとめにかえて

今回は円滑な血液透析をするために「血液透析の手順・流れ」となるものを時系列に並べてみました。

なかなか病院のWebページで見ることは無いのではないでしょうか?

 

「はじめて透析を始めたころにリーフレーットという形でもらって説明を受けただけ」という透析者も意外と少なくありません。

隔日に通う透析ですので、血液透析の手順・流れ、手続きといった感じで確認していただければればと思います。

 

あなたが旅行や出張で旅行透析・臨時透析を受ける際は、受け入れ先の病院があるわけですが、院内環境もスタッフさんも、器材もまるで別のものに見えてきたり、違っていることを感じて、いつものかかりつけ病院の「血液透析の手順・流れ」が微妙に異なっていたりすることがあります。

「(当院では)止血バンドで圧迫する方法は禁止しています。10分間は手で押さえてください」というのがありますね。

 

これも止血方法によって、「どちらがシャントにとって優しいか」とか「(透析者、スタッフさんの)時間短縮」とかいう話しにはなりますが、病院・医師の考えによって違いが起きてしまうのです。

ふだん透析が終わって止血バンドを留めて帰宅する私ですが、旅行透析のときでは「そういうふうに指導しているのだ」と理解して10分程度押さえています。

 

最後にかかりつけの透析病院でも、臨時透析(旅行透析)でも頭の片隅に入れておきたいですね。

「郷は郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)」。

 

参照:

旅行・出張先で臨時透析。病院を探す方法・段取り教えます!

旅行透析。東京は観光・病院に交通も充実!でも地方だったら

 

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