【透析】高血圧の状態が続いています。大丈夫ですか?【経過観察】

2020年3月7日

【透析】高血圧の状態が続いています。大丈夫ですか?【経過観察】
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更新日: 2026年7月27日

【透析】高血圧状態が続いています。

「降圧剤は、ほんの一時期だけ飲んだことはあったけれど!」

年齢も重なり、仕事上での役割も増えて、ストレスも増えてきたこともあるでしょう。 ここ最近、高血圧の状態が続いてきたので、自分の経過観察の記録としてまとめてみました。

・高血圧は、脳血管障害や心血管の危険因子
・透析患者の透析前血圧は140/90mmHg未満を目標としている(日本透析医学会ガイドライン)。
・縮期血圧であれば、120〜160mmHgの範囲で死亡率がもっとも低いとされる
・血圧測定・把握と経過観察は重要 ・減塩や水分の摂取制限も欠かせない
・降圧剤は、透析患者の所見(症状や兆候)や検査、体調などによって異なる

【透析】高血圧の状態が続いています

高血圧続いています。

私の場合、「シャントの自己管理」において、【起立性低血圧】の体験やシャントの閉塞について触れるほど、高血圧とはご縁が無かったのです(逆に低血圧すぎるのもダメですが)。

参照: 「透析患者の【起立性低血圧】はキツイ。シャント閉塞寸前も経験!」 「透析で怖い事。低血圧でシャントが閉塞!狭窄も知ってほしい。

ですが、ここ最近になって高血圧の状態が続いてきました。冬に向かって、ジワリジワリといった感じでしょうか。

これまで透析中は、私の周りの透析患者の方で、時間が来て測定されるたびに「血圧が上が170や180」というのを聞かされていました(透析中は、ほぼ起きているから仕方ないですが)。

ついに、私も「高血圧」になるとは、思っていませんでした。私も年齢的には中年となり、20年超透析を行っている身です。

医師が言います。「年齢とともに血圧が高くなるのは自然なこと」ですと。

血管年齢と動脈硬化のチェック

定期的な診断ではありますが、血管も調べてもらいました。「動脈硬化」のことが気になるからですよね。

辛うじて今の私の血管は、年齢相応とのことです(喫煙しないし、飲酒もほぼしないのでもう少し血管年齢は若くても良かった。土日などは不規則になりがちなのが気になりますが……)。

それと「年をとれば血管は硬くなりますよ(※)」。

※動脈硬化……動脈の壁は厚くなっていて、ゴム管のように伸び縮みします。古びた輪ゴムの色は汚く、劣化し、伸びなくなります。切れることもあるでしょう。血管も同様です。

動脈硬化になりがちになるのは、年相応なことなので仕方がないようです。

「弾力を失った血管は、拡張や収縮をしにくくなるので、体の隅々まで血液を送り込むのが難しくなります」と。

そして、今後もっとも心配なこととは……。

この先血管のなかで血流に耐えきれず破裂したり、プラークが積み重なり狭くなった血管に血栓ができて詰まったりといったことが、起こりやすくなるということ。

その障害が起きる場所によって、「心筋梗塞」や「脳梗塞」「大動脈瘤」といった症状が引き起こしやすくなるわけです。

例えると、国道(血管)で大事故(車どうしが跳ね飛ばされ)、が発生して、大渋滞が起きている(血液が流れにくい)状態ですよね。

朝の血圧と透析中の血圧の違い

振り返ってみても、朝起きた時の血圧が130〜140を行ったり来たりするようになっていました。

しかし、仕事を休むとか、業務に差し支えるといったことは、全くといいほど感じていませんでした。

兆候といえば、たまに頭痛があったり、目の疲れや痛みを感じる位でした。パソコンの文字も見えづらいかな、老眼がすすんだ?という心配はしていました。

朝や日中の仕事よりも、透析時の血圧上昇のほうが気になり、目立ちます。現在でもそのような傾向にあります。

平気で上が170や180にも行ってしまうようで、もう危険ですね(中等度高血圧の範囲)。

私にはこれまでに経験したことのない「高血圧」にかかってきている気がしてなりませんでした。この、透析時の血圧上昇の理由は、分かっています。

それは透析時の除水に対する「レニン・アンジオテンシン系の反応(※)」と考えられています。

※レニンは血圧を上昇させるはたらきが、カリクレインは血圧を下げるはたらきがあります。

参照: 「透析治療では何をするの?腎臓は本当にすごい司令塔だった!」 「【透析へ至る原因疾患は何?】今すぐに生活改善を始めて!

透析患者の高血圧、経過観察のためのガイドライン

ここで少し、専門的な話もしておきたいと思います。私も自分の血圧を「経過観察」するにあたって、色々と調べてみました。

日本透析医学会のガイドラインでは、心機能低下がない安定した慢性維持透析患者において、週初めの透析前血圧は140/90mmHg未満を目標とするとされています。ただし、これはあくまで「オピニオン」レベルの目安であり、すでに心血管障害がある方には当てはまらない場合もあると明記されています。

さらに、大規模な国際研究(DOPPS研究)では、透析前の収縮期血圧が130〜159mmHgの群でもっとも予後が良かったという結果も出ています。つまり、「下げれば下げるほど良い」というわけではなく、下げすぎることで透析中の血圧低下(低血圧)を招くリスクもあるため、U字型のバランスを意識した管理が現実的だとされています。

図表1:透析患者の血圧管理の目安
指標目安補足
週初め・透析前血圧140/90mmHg未満日本透析医学会ガイドラインの目標値
透析前収縮期血圧(予後良好域)120〜160mmHgU字型カーブで死亡率が最も低い範囲
透析中の最低血圧110/60mmHg以下は注意心血管障害がある場合、死亡率上昇のリスク報告あり
家庭血圧の記録毎日記録が望ましい透析室血圧だけでなく家庭血圧も重要視されている

大切なのは、この数値を鵜呑みにするのではなく、自分の心機能や血管の状態、シャントの血流などを総合的に見て、主治医と一緒に「自分にとっての安全な血圧」を決めていくことです。私も、この「経過観察」を続けながら、少しずつ自分なりの適正値を探っている最中です。

【透析】高血圧の状態を改善するために

高血圧のへ原因

現在は、ふだんの食事の減塩や飲用はより注意しているところです。

降圧剤を飲みながら、日々血圧を測定し、DW(基礎体重)を修正しているところです。

今回は高血圧が続く状態なので、DW(基礎体重)を下げる必要があります。《ドライウエイトが甘いときの症状》ですね。

DW(基礎体重)を下げる必要がある症状/兆候とは

DW(基礎体重)を下げる必要がある症状兆候とは・・・

DW(基礎体重)を下げる必要がある症状、兆候とは……。

・透析前に息切れや心不全症状がある ・透析後にも浮腫みやうっ血肝が認められる ・日頃の血圧が高い ・降圧剤が多くて必要な場合など高血圧の管理が難しい ・風邪や下痢などで体調を崩した ・大きな手術を行った

DW(基礎体重)を下げることですぐに効果が出るのかと思えば、そうではないです。数週間の時間的なズレはどうしても出てきます。

数週間の時間的なズレのことは理解していたにも関わらず、わずかなDW(基礎体重)がなかなか定まらず、0.5kg→0.5kgと減らしていきました。

(DW(基礎体重)の0.5〜1%程度で、少しずつ調整するのが良いとされています。)

この最後の0.5kgが結果的に、予定外!?の微妙な除水量の増加もあって、透析終了間際には、久しぶりに足に「こむら返り」が起きてしまいました。←これは《ドライウエイトがきついときの症状》になります。

60kgの基礎体重なら、0.5〜1%程度なので300〜600gの調整です。範囲内だったのですが、難しいです……。

「こむら返り」の原因

こむら返りの原因

この「こむら返り」の原因ですが、①除水速度の過多、②DW(基礎体重)の設定がきつすぎ、③血圧低下が原因と考えられています。

例えれば、川(血管)の水(血液)がいきなり流れて、土手の盛り土がえぐり取られる、早い速度で下流に流れていく(身体や血管への負担、血圧低下を引き起こす……)といったところです。

しばらく感じることもなかったこむら返り。半端なく痛く、卑しくも、1週間は車のアクセル、ブレーキを踏むのが辛かったです。

参照:「ドライウエイトがあわない?こんな症状・兆候あるなら見直しを!

【透析】高血圧の状態を改善する降圧剤

周りの透析患者には「降圧剤」が手放せないという方もいるでしょう。

私もずっと降圧剤を飲んでいなかったし、(いい意味で)飲み慣れていなかったので、仕事にどのような影響がでてしまうか心配でした。

一言に「降圧剤」といってもいろんなものがあります。

ほかの薬との飲み合わせのこともありますし、透析患者の所見(症状や兆候)や検査、体調などによっても異なってくるため、「皆おなじ」ではありません、違います。

私の場合は、仕事へは車通勤している関係上、会社で朝食をとって、そこで降圧剤を飲んで、仕事開始!という感じです。

運転中に大きく血圧が低下し、ふらつきの感覚、車運転できずで事故を起こしたでは、洒落になりませんから!

それから、私の場合の分かりやすい副作用は、歯ぐきでした。月に1〜2度、歯科へメンテナンスしに行っています。

降圧剤の初期症状とのことで、歯ぐきの出血が目立ちます。

正直、焦りました。ふだんから歯磨きは欠かしていないのに……。これも年齢、いや歯磨きブラシの固さが合わないのせいなのかと疑いました。

参照:「【透析患者の歯のケア・口腔ケア】きちんと行っていますか?

高血圧を「経過観察」するために私がしていること

血圧記録を習慣にする

この記事を書くにあたって、あらためて実感したのですが、「経過観察」という言葉、簡単に聞こえて実はかなり地味な作業の積み重ねです。

私は、朝起きた直後と透析前、この2つのタイミングで血圧を測るのを習慣にしています。スマホのメモでもいいし、専用の血圧ノートでもいい。とにかく「数字を記録し続けること」が経過観察の第一歩だと感じています。

数値の変化を主治医に見せることで、「じゃあDWをここまで下げてみようか」「減塩、もう少し頑張ってみようか」という具体的な相談ができるようになります。感覚だけで「最近血圧高い気がする」と伝えるより、ずっと話が早いんですよね。

減塩と水分管理、地道な積み重ね

高血圧の背景には、体に余分な水分(体液)が溜まっていることが大きく関係しています。塩分を摂ると喉が渇き、水分を摂りすぎる、その水分が血管の中に溜まって血圧を上げる……という悪循環に陥りやすいのが透析患者の特徴です。

だからこそ、減塩と水分制限はセットで意識する必要があります。私も、だしを昆布や鰹節から取ったり、香辛料やハーブを活用して、塩分控えめでも満足感のある食事を心がけています。

まとめにかえて

私にはDW(基礎体重)に常にベストというのは無いが、「体調を良い状態に持っていくこと」こそが、仕事やプライベートでは大事になってくると感じています。それはまた、透析している以上、日々自分の役目だと考えています。

今は、降圧剤を飲むことで、今後のリスクを避けるべくして飲んでいるに過ぎないし、血圧を下げているに過ぎません。

食事はしますが、(変な話しですが永遠と)降圧剤などを飲みたいとは思っていません。仕事を続けて退職するまでは!

今は、こまめにDW(基礎体重)を調整しながら、降圧剤をも飲まない方向へ持っていけるように、とそんな気持ちで治療に臨んでいます。

高血圧は「怖いもの」として身構えるより、「経過観察を続けながら、少しずつ調整していくもの」と捉えたほうが、長い透析生活とは付き合いやすい気がしています。(あなたも、そうでしょう?)