【透析で仕事ができない?】疑義・問題点から洗い出してみて!

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透析で仕事ができない

 

「透析をしていて仕事ができない理由ってあるのだろうか?」

透析を検討している人や血液透析導入者ですと、このような疑問を抱くかと思います。

 

私も透析導入してかれこれ15年超もの年月が経ち、20年目へ向かっているところです。
この間にも、自営業や起業をしたいとも考えたりしました。

ですが、結局のところそれらに対する覚悟ができていなかったり、自信も早々無かったために、転職活動をすることにしました。

 

介護現場から未知の業種、職種であるデスクワークに就くために、学校へ通ったり資格を取ったりの努力も行いました。そして、今日までずっと会社員として働いています。

 

私なりに会社員寄りとしての意見で恐縮ですが、「透析しているから仕事ができない」と理由づけたり、結論づけてしまうのは、厳しいようですが、浅さか、甘いのではないかと考えます。

仕事のことですから、いろいろなことあります。でも、

「透析していても、仕事はできます!」と、これだけは伝えたいです。

 

透析の医療費支払いのこともあるでしょうが、きちんと働いて、給料を戴いて、生活ができる。
そして社会に貢献する。当たり前のようなことなのです。

ただ、なかなか制約や制限あって、できないことが多いのも事実ですが。

 

・今後透析することになる人
・透析導入者で現に仕事をしている人
・転職活動を行っている方には人

 

「仕事をしながら透析をすることとはどういうものなのか?」
そう、考えていることでしょう。

ですので、ここでは「透析と仕事」について、焦点をあてていきます。

 

胸を充てて少し考えて欲しいですが、今じぶんの中にある「透析と仕事」への疑義や問題点はありませんか?

それらから湧いてくる不安点などを洗い出すためにも、私の体験談をも参考にしていただければと幸いです。

 

○今後透析を検討している人だけでなく、血液透析導入者のほか、この先転職を考えているような透析者の方などにも、参考にしていただきたいと思います。

・透析を検討している人や血液透析導入者は「透析しているから仕事できないのでは?」との思い込みや極度に不安や焦燥感を持ってしまうことがあります。しかしこれは自然なこと。現実を受け容れるだけの余裕がなく、辛いことからでもあります。

・あらかじめ透析の現実的な疑義・問題点を知っておくことは大事!
 それらは時間的制約や経済的損失、機会的損失によるものが大きい。

 

目次

透析しているから仕事できない?現実的な疑義・問題点とは・・・。

現在97%もの透析者が病院で行う血液透析を選択しています。

医師・看護師さんがいて処置してくれる安心感やサポート体制があることからからみても、この数字に表れているではと思います。

 

病院で行う血液透析をしている会社員・OLをしている透析者は、一人ひとりの状況が、環境が異なってはいますが「仕事に対して抱える疑義・問題点」そしてそこから生じる不安などは、ある程度共通しています。

「病院で行う血液透析」についての疑義・問題点は、すぐにでも解決できるものではなくて「なかなか解決できていない」「長く併存化してしまうような」ものであるからです。

 

もっとも分かりやすいのは、会社員をしていて「仕事を早退するために、給料が減ってしまう」という問題があります(残業は絶対しない!とか、ワークライフバランスの重視といった透析者もいますので、正しい・間違いということは問題にはしません・・・)。

普及という意味では課題のある「オーバーナイト透析」「在宅血液透析」ならば、終業時間まで仕事ができて残業も一応できるため、給料の確保はできます。

 

「病院で行う血液透析」の場合、仕事を途中で早退(または遅刻)しなければならないので、どうしても仕事上での「時間的」「経済的」な問題が出てきてしまい、そこから生じる不安点が生じてしまいます(時間的な制約、経済的な損失、機会的な損失・・・)。

 

1.透析による時間的な問題(時間的な制約)

透析による時間制約は大きい

「透析時間+移動時間=5~6時間」

透析は最低でも4時間は行うため、その治療時間に拘束されてしまいます。
また通院するための移動時間や着替え、穿刺・針抜のための待ち時間も費やしてしまいます。

 

⇒「日中は仕事!(日中に仕事したいので転職したい)」といった場合、必ずしも「夜間透析」をしてくれる病院があるとは限りません。あったとしても自宅や会社から通える距離にあるとも限りません。シフト制など応変が利くと良いのですが、午前・午後の透析に回ることで肝心の仕事が見つからない、短時間勤務にせざるを得ないこともあります。

⇒現に仕事をしている場合。「自宅」「会社」「透析病院」の3ヶ所間での位置関係や交通手段などをしっかりと確認してください。会社の移転や病院への移動時の時間変更(JR、バスダイヤ改正)などがそれにあたります。

 

⇒転職活動や転勤する場合。こちらも「自宅」「会社」「透析病院」の3ヶ所間での位置関係や交通手段の確認・検討は必須です。分からない土地柄であるほど慎重に調べて、抜けのないように注意しましょう。

 


【事例】

遠隔地で転職活動を行っていてやっとの思いで内定をもらったものの、透析病院のベッドに空きが出るのがずるずると間延びしてしまい(2か月以上も延長した結果)「採用取り消し」といったケースがありました。

これは実際に私が聞いた話しです。

「会社近くにでも賃貸アパートを借りれば大丈夫!」といった類の話しではなく、透析のできる病院も選ばなければならず、かつ会社の入社前後にはベッドの空きが確保され、通院できるようにしておかなければならなかったのです。

しかし、できなかったのです。

ベッドの空きなど、いつ空くかなど予想もつきませんし、先約が出てきたのかもしれません。タイミングも読めず。就業の機会を逃してしまったのです。

この話しを聞いて、あらためて透析者の転職活動の難しさを実感させられました。

 

⇒「透析」以外にも歯医者に行ったり、持病があったりするとほかの病院へ通うことになります。透析者はその治療のためにまた時間を費やすことになります。

通常は平日(月~金曜)に仕事をしているとして、途中で抜け出して診察を受けるとなれば、透析者にとって負担なるだけではなく、会社側にしてみれば肝心の即戦力が抜けて要員が足りなくなるので、少なからず業務に支障を来します。

 

⇒もし今のあなたの状況が、置かれている環境が許せるのなら「時間を有効的に使う」という意味で「オーバーナイト透析」「在宅血液透析」を検討してみて透析ができるようになれば、フルで仕事をすることが可能になります。

 

2.透析による経済的な問題(経済的な損失)

透析で経済的損失も生み出す

 

仕事の途中で早退(または途中から出勤)することで、「給料が引かれる」総じて「収入が減る」ことは確実です(そのために金銭的補てんでもある「年金」があるわけですが・・・)。

やりきれない気持ちになるはずです、一種のあきらめというか。割り切らなければならないところが出てきます。

 

また透析にかかる医療費は高額です、到底払える金額ではありません。毎月発生するものです、医療保険制度などを利用することでまずは医療費の自己負担分を払うことになります。

⇒経済的な負担を軽減するために医療保険制度を利用しましょう(1.特定疾病の特例(高額長期疾病)>2.自立支援医療>3.障害者医療費助成制度)

 

 

参照:「透析の医療費は高い!仕組みは知っておいたほうが良い理由。

 

⇒やはりフルで仕事ができ一定の収入を確保するためには「オーバーナイト透析」や「在宅血液透析」が理想的です。

 

⇒転職活動をする場合。
先述した【事例】でもあったように、透析者の就職、転職状況は厳しいものがあります。

「自分に似合った就業条件で探せますか?(透析のことも含めて)」

 

「何とか年収は透析前でいたい」「現状維持のままでいたい」とか「それ以上を望む」というのであれば、「年収」や「時間給」の高めの会社を探してあてて仕事に就くほか無いでしょう(自営業や起業をすることもありですが・・・)。

 

3.透析による体調管理の問題

仕事には体調管理が欠かせません

透析は長期的に行うものであるため、到底体力がなければ続けられません。
透析のある日は体力勝負でもあるのです。

透析中でも体調の変化が起こるとがあるかもしれません。最低4時間という時間のなかで、老廃物や水分などを取り除くのですから!

 

透析後に疲労を感じたり、血圧低下が起きたり・・・。それに透析年数も長くなれば慢性合併症の症状も出現しやすくなります。

それから、透析日の翌日の仕事に影響を与えることがあります。

 

朝が起きるのがつらいとか、通勤するのがキツイ・しんどいのから始まり、もっとも分かりやすいのがデスクワークでの「立つ」「座る」の動作。

「立つ」⇔「座る」を繰り返すなかで、立ちくらみや眩暈(めまい)をするのを感じることがあるでしょう。

 

これは「起立性低血圧」というもので、このような状態が続くようであれば、ドライウエイト(基礎体重)がうまく調節されていないかもしれません。

 

参照:「透析者の【起立性低血圧】もまた透析関連低血圧の一つです!

 

血圧管理のほかにも、シャント側の腕で重いもの運ぶのは避けるといったシャントの自己管理、会社内外でうつされるかもしれない風邪やインフルエンザなど、感染予防をすることも大事なことです。

 

そして、見逃してはいけないのが透析者の仕事や家族間などで生じるストレスや透析による精神的、身体的、心理的なストレスです(大小関わらず個人差あり)。

 

「ストレスをどのように付き合っていくのか」「ストレスを抱えているときにどのように対処するのか」「ストレスを軽減させまたは発生させにくくする手立てはあるのか・・・」など。

⇒今後透析をする予定の人、透析導入者へ。

自分のなかで「透析をする」という現実を受け入れるまでには、様々な精神的・心理的な葛藤が出てきます。
そこには時間や経済的なこと、家族のことを考えるたりするでしょう。

 

現に透析をして年数が経っている人でも葛藤した時期があり、乗り越えてきました。とは言え、解決できない問題、後回しになってしまうような疑義・問題などいろいろ抱えてはいるのですが・・・。

「仕事」と「透析」の両輪を履いていかなければなりません。

その葛藤から仕事がおぼつかないこともあります。それがミスや事故に繋がったりもします。

 

時間が解決してくれるわけではなく、問題点や不安はいつでも付きものです。
自分のなかで「現実の受け入れをするには時間はかかる」くらいでいた方が、気が楽にはなります。

 

 

⇒実はこの葛藤との同じ時期に、透析導入者や導入後しばらくの間にいる透析者は「体調の不安定」さが見られます。

透析して間もなくて、身体(脳)が慣れていないからです。
短期的合併症であり「不均衡症候群」と呼んでいますが、「不均衡症候群」の症状や程度には個人差があります。

 

ただそれらが「いつ消えていくのか」は医師でも予測することは難しいのです。
そのため葛藤と不均衡症候群ともあいあまって、思うように仕事がはかどらないことがあります。

 

参照:「透析導入者は「不均衡症候群」を乗り越えなければならない。

 

 

⇒会社員・OL。
仕事しているのですから、仕事に対する責任問題は生じます。仕事での些細なミスやトラブルを解決せずに、抱え込んだまま透析に入ってしまったり、上司に叱られたことに加えこれから長丁場の透析のことを考えると、やりなげな気分、嫌な気分、落ち込んでしまう・・・。

何も無ければよいわけですが、よくありがちですね。

 

精神的、身体的、心理的なストレスをいろいろ溜めこんでしまい「透析うつ」になることも考えられます(実際、透析者は透析うつになりやすいといわれています)。

仕事での些細なミスやトラブルは付きものですが、小さいうちに解決できるように相談をするなり指示を受けて、透析にまで仕事を持ち込むようなことは避けましょう。

 

いま一度「自分はどのような時にストレスを感じ、ストレスを溜めてしまうのか?」「ストレス解消法はどのようにしているのか、透析しているときにも解消できるものであるのか」など把握しておきましょう。

例えば、透析中は好きなTV・映画を観る、睡眠の時間に充てるなどがあるでしょう。

 

⇒会社員。
仕事上の仲間で食事をしたり、付き合いでお酒を交わすことがあります。コンビニ食や外食の摂り方やハメを外して・・・といったことには注意しましょう。結果的に透析の検査データや症状が悪くなったりします。

食事療法を続けていくことが基本中の基本。このことを忘れずに!

 

 

参照:「コンビニ弁当はリンの宝庫!?便利で利用、だけど毎日は危険

 

以上、仕事に対する姿勢ですが、

仕事ができるのは透析をしているからあり、透析ができて仕事ができるのです。体調管理は欠かせません!

 

健康な身体ではないにしても「ベストな状態」で仕事に臨み、仕事ができるように維持していくことが、透析者の努めだと言えます。

 

 

 

4.仕事上の諸問題(機会的な損失)

病院で行う血液透析であると「通院のために早退しなければならない」「もらえる給料が低くなる」「ストレスを抱えてしまう」等といった問題点があることを挙げました。

透析者でも忘れがちなことが仕事そのものである、「仕事上の諸問題」があります。

 

仕事をしていると「果たして本当に今の業・職種や雇用形態(正社員⇒嘱託社員、パートのように)でよいのか?」など振り返ってみる場面やときどきその必要性が出てきます。

⇒透析は長期的な治療であり15年でも20年でも良いですが、確実に透析者もその年数だけ歳を重ねていくことを意味します。

 

30代⇒40代⇒50代といったように年代を渡り歩いてきた場合、透析を導入した頃にあった仕事に対する気力(意気込み)、透析のために通院するだけの体力といったものが自然と落ちてしまっていたり、衰えていったりしていることさえ感じるはずです。

こればかしは自然の理であり仕方がないことだと思います。長年の透析をしていれば今までは無かった慢性合併症が出ているかもしれません。

歳を重ねていく分だけ、仕事の就業環境(給与体系、異動、ポジションや役割・・・なども)も同じように変わっていきます。

 

・「ポジションをもらっているが、部下をマネージメントするだけに透析時間の確保が難しくなってきた(透析への入室も遅れ気味だ)」

・「会社から今通っている病院へ向かうのにしんどくなってきた。自宅近くにある病院へ変えたい」

・勤務時間が短かったり、残業や不規則的な時間による仕事などで会社への、業務の貢献度が足りないといった理由で、年代的にしても本来ならば任せられてもよいであろうポジションに就けなかったりすることもあります
これは機会的な損失であり、経済的な損失とも言えます。

 

「仕事」と「透析」。
年齢、年代から見た体力や気力、興味・感心の幅などを客観的に考慮しながら今ある仕事(業・職種、雇用形態など)を検討したり(=たとえば部署移動や配置転換の申し出)や転院する(自宅・会社から通える透析できる病院に変える)といったことが出てくることを、念頭に入れておきましょう。

⇒配偶者や家族がいれば「仕事」と「透析」のことについて共有しあい、いつでも話しあえるようにしておきましょう。

 

このことは、次の5.透析者と家族間の諸問題にもつながっていきます。

 

5.透析者と家族間の諸問題(育児・介護・・・)

仕事。家族サービスなど透析のためにその時間はいない

配偶者や家族、両親と一緒に同居していれば、少なからず家庭の、育児や介護などの諸問題にぶつかります。

家族サービス、育児・介護のときに居合わせたくても、透析のためにその時間はいないため、透析者もまたその家族にとっても切実な問題です(透析はしなければならないのですから・・・)。

 

⇒育児や介護問題も構造的には似ているところがあって、仕事しながら透析をする。配偶者や家族との間で「どのようにして時間をつくるのか」「どのようにして時間調整していくのか」。

なかなか折り合いをつけることが難しいものです。面倒を見てくれるような家族、高額なサービスでも受けるなどでもしない限りは、根本な解決方法は無いのではないのでしょうか。

 

⇒もし透析者が仕事について、個人事業主やフリーランス、起業をするといった選択肢を持っているのなら、育児や介護問題が解決できる場合も考えられます。「自由な時間の確保」「時間のやりくり」ができるからです。

とは言え、個人事業主、フリーランス、起業するにしても周知な準備、計画、覚悟は必要ですし、配偶者や家族にもきちんと説明ができて、納得させなければなりません。

 

⇒(経済的な問題とも被りますが、)配偶者や家族との間には少なからず生活条件や生活目標というものがあるはずです。

しかしながら透析をすることになった場合のように、これまでの家族の社会的・経済的条件(年収●万円以上は確保するなど)、住宅事情(自宅購入によるローンなど)、教育(子どもの教育指針)などが崩れてしまうことがあり、そのために生活条件や生活目標の見直しが必要になってきます。

 

6.会社・スタッフの諸問題

大きく分けると、会社側とスタッフ(会社ぐるみ)で生じる諸問題があります。

透析者は「内部障害」にあたります。その障害について、仕事上で配慮してほしいことについてきちんと伝えられていますか?

 

「会社やスタッフ(会社ぐるみ)に理解はあるか?理解は得られているか?」。
理解してもらうためには、あなたから、きちんと正確に伝えられなければなりません。

 


《会社》

内部障害をもっている透析者に対して理解が無かったり浅かったりすると・・・。

・「透析者の採用の仕方が分からない(何をしたらよいか分からない)」
・「仕事上、どのような配慮が必要なのか?」
・「透析に対する配慮は必要だと分かった。では「仕事は仕事」。このことをきちんと伝えられているか?」

・「逆にあまりにも配慮してしまうことで、仕事する上での制限をしてしまっていないか?」
・内部障害に対する見方で多いのが、「体力的に持たない」「生命に危険のある人を雇用する」のはタブー
 (↑そもそも採用しない方針、採用するのが困難であるといったもの多い)

・透析日は残業させられないし不規則的な勤務にも対応できないので、正直雇いにくいし、扱いにくい
(↑会社、経営者の立場ならば、分からないわけでもないです・・・。
  残念ながらこのような傾向は強いです。残業、不規則勤務に対応できるならほかの社員を雇います)。

・医療保険上の保険者負担が大きい。
(↑会社によって表面上は「採用意欲が高め」だとPRしつつも、実際には透析者の採用拒否というところもあります)。

 

《スタッフ(会社ぐるみ)》

⇒上述した《会社》と同様に、「透析」という言葉は何となく聞いたことあるが、それがどのような治療であるのか、仕事上どのような配慮が必要なのかなどは、上司もまわいのスタッフも以外と分からないものです。

 

目に見える障害は見て分りますが、見ても分からない、気づかれにくい内部障害は、伝えなければ分かりません。「透析」も「内部障害」という本当のところ知らないでしょう。

⇒透析のことや仕事上で配慮してほしい点などは正しく伝えましょう。
あとは透析者が「どのように仕事に取り組んでいくのか」「どのように向き合っていくか」「スタッフ(会社ぐるみ)とどう付き合っていくか」などを場面場面で考えて、伝えることが大事です。

 

7.透析者自身の問題


・透析をしているからといって仕事ができないと思い込んでいませんか?

・透析を良いものに、有意義な時間に変えようと考えたり、行動はしていますか?
・「すべては自分のなかにある」ということ。

 

⇒「仕事」と「透析」とを両立させながら、自分を取り囲む家族や会社、上司、スタッフのことも考えなければなりません。

 

大変なことですね。

現実から避けても逃げていてはだめです。
でも無理をしてもいけませんし、全てを解決しようとしてもいけません。

 

避けようと逃げたり、無理をしたり、完全に解決をしようとすればどこかでボロが出てきます。

いちばん無難なのは「できることから始める、人の手も借りてみる。解決が容易なものから!」ということ。

 

「すべては自分のなかにある」からと自分のなかで考え抜いたり、悩んでしまうのは得策ではありません。あなたの周りには同じような問題点を抱えている透析者もいますから。

 

そこで周囲の協力やサポートを得ることで、解決の糸口になることがあります。

例えば仕事であれば、障害者向けの転職支援サービスやハローワークを活用するのも手ですし、生活全般についてならば、全国腎臓病協議会(全腎協)の相談会や無料電話相談サービスを使ってみるのも良いでしょう。

◇まとめにかえて

「透析しているから仕事ができない」のではなく、透析によって時間的制約や経済的損失、機会的損失が生じ、それ自体が問題になっていることはお分かりいただけたかと思います。

私にも、今は解決できなくても良いようなことだっていくつもあります。
あまり悩み過ぎないようにしています、透析することさえ大変なのですから。

 

この先、私にどのような問題が生じてくるのかなどは分かりません。
でもある程度のことは予測はつけられます。

仕事は今日までデスクワークを続けて来てはいますが、「会社の倒産」だって「今後AIにとって仕事がとられているかも?」などという不安だってあります。

 

「自分のこと、自分の置かれている状況や環境はきちんと把握しておくこと」は大事です。

 

今もこれからの事も。考えられることや想定されることなどはいろいろ書きだしておきましょう。

 

その書き出し、把握しておくタイミングは1回だけで良いというものでなく、生き方そのものに影響を与えそうなとき(大きなイベント)があったときは特に振り返っておくべきです。

 


こちらも参考にしてみてください!

 

・生き方そのものに影響を与えそうなとき(大きなイベント)とは?

透析をしながらのなかで、大きな入院、転職や転勤、倒産、結婚(離婚)、子どもの出生、小中高への入学(卒業)、マイホーム取得、車の購入、親の介護、死去・・・。

 

・自分のこと、自分の置かれている状況や環境は?

仕事(年収、給料、ポジション・役割・・・)」「透析のこと」「ほかの持病(病状)は」「透析病院はどこ」「年齢」「家族のこと」など。

 

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