コンビニ弁当・外食はリンが宝庫!?便利だけど毎日は危険ですよ!

2018年10月19日

コンビニ弁当・外食はリンが宝庫!?便利だけど毎日は危険ですよ!
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更新日: 2026年7月26日

コンビニ弁当・外食はリンが豊富!

 

「知らず知らずのうちに摂っている」が一番怖い!私は基本的にコンビニ弁当や外食はほとんどしませんが、忙しい時期には頼ってしまうことがあります。意識的にどうしても「絶対ダメなんだ」と陥りやすくなりますが、「どう付き合うか」という現実的な視点でお伝えていきたいと思います。

「リン(P)の働き知ってる?透析患者の過剰摂取は【リスク大】」では、1日の摂取量や耐容上限量、リン(P)含有量が多い食品を挙げました。今回は透析中、コンビニ食や外食でどんな付き合い方をすればよい?ということで、おなじくリン(P)をとりあげてみました。

健康な人もふくめて知らず知らずに無意識にリン(P)を摂っているのが現状です。なぜなら、日常に出回っている食品(加工品や冷凍品)によく使われているからです。

この記事の要点
  • コンビニ弁当、ファーストフード店など外食、加工食品はリン(P)が宝庫
  • できる限り、コンビニ弁当、外食も加工食品などを食べないようにしたほうがよいのだが、しかし避けることはできない
  • 透析患者にとってできることは、だいたいで良いのでリン(P)を把握し、きちんと食事を摂って、リン吸着剤はきちんと飲むこと

コンビニ弁当はリンの宝庫?

「盲点!コンビニ弁当はリンの宝庫!?」。

びっくりましたか…いや、これ事実なのです。

身近な例をあげますね。コンビニ弁当でもっとも典型的な例「のり弁」はどうでしょうか?安くておいしい、お気軽な価格で買えますね。お財布にも優しいです。

弁当の中身と言うと、ごはん、かまぼこ、揚げちくわ、コロッケ、ごぼう炒め、漬物…。特に練り物(かまぼこ、ちくわ)、ウインナー、ハムやソーセージ等々。美味しそうです。そこにお茶を加えれば…。それだけでもおなかを満たしてくれますね。

「プリっ」とした食感の正体、実は添加物です

そこで質問しますが、例えばソーセージ。あの「プリっ」とした食感であるソーセージって、本来のものでしょうか?

「あっ、違います!」

これは、「リン酸塩」という食品添加物を入れることによって肉の水分を保ち、食感や風味、色調を高めてあのプリッとした食感を再現できるようになるのです。

一括名で表示できる食品添加物の例

ハムやソーセージを例に⇒結着補強剤としてのリン酸塩、保存目的でのpH調整剤(フマル酸)、肉と脂肪の乳化を助け品質を安定させるための乳化剤(カゼインNa)などが使われています。

「リン酸塩」だけでも実は20種以上にも及びますが、食品衛生法によって定められています。その安全性の認められたものだけが食品添加物として使われています。

食品添加物由来のリン摂取量は、実はそこまで多くない

厚生労働省(現・消費者庁)が実施している「マーケットバスケット方式」による調査によれば、「リン酸塩」からのリンの推定一日摂取量は、200〜300mg程度(2013年度調査で265.6mg)といわれています。これは食品由来のリン全体の平均摂取量(男性約1,000mg、女性約900mg台)に比べると、実は少ない量です。耐容上限量(3,000mg/日)まではまだ余裕があり、添加物由来のリンだけを極端に恐れる必要はない、というのが最新の調査データから見えてくる姿です。とはいえ、透析患者にとっては「もともとの摂取量に上乗せされる量」であることに変わりはないので、油断は禁物です。

ファストフードも王道。気軽に立ち寄れる外食でも!

何もコンビニ弁当だけではありません、ひとくくりにすることはできませんが、ファストフードもまた外食産業での食事でもリン(P)が多く含まれています。

近くにお店があって、気軽に立ち寄れて、お手軽に美味しくいただくことができます。しかし残念ながら、あなたがオーガニックな食事を希望し行かない、食事でもしない限り、どうしても加工品や冷凍品を口にしてしまっています(口にしないことの方が限界であり、無理なのです。できる限り…です)。

現状いやこれからでもそうですが、例え嫌でも、そうせざるを得ないです。商売といったらそれまでなのですが、コンビニの弁当でも外食でもそうですが、何かしら食品添加物(保存料やpH調整剤など)を使わなければ、長時間店頭に出せなくなったり、短時間で料理を提供することができなくなってしまいます。いくら保冷・冷凍技術が進化しても…です。

家の冷蔵庫の中を見てください

加工品や冷凍品とよばれるもの何でもよいので、包装裏を見てみてください!何か聞いたことのないようなものが、書いてありますよね。「リン酸塩」「ポリリン酸」などいった食品添加物を見ることができます。ほかにもさまざまな添加物が…。今一度、どんなものが添加されているのかを確認し、気になる物はWebで調べてみると良いでしょう。

透析患者、どうリン(P)とつきあっていきますか?

透析患者は1日に「リン(P)をどれくらい摂ればよいのか?」という指標は出ています。

⇒透析患者の場合「リン(P)が700〜800mg/日」とされており、成人女性並みとされています。

📢【最新情報】食事摂取基準が2025年版に更新されています

「日本人の食事摂取基準」は5年ごとに改定されており、最新の2025年版では成人のリン摂取目安量が男性1,000mg/日、女性800mg/日とされています。透析患者の場合はこの一般的な目安よりもさらに厳しく、700〜800mg/日程度に制限されるのが基本です。数値は年齢・体格・血液検査データによって個人差があるため、必ず主治医や管理栄養士の指導に従ってください。

腎臓病における食事療法では、「低たんぱく食・高カロリー」にすることで腎臓を保護してきました。低たんぱく食を行っていれば、リン(P)を摂りすぎることではなく、あまり心配することはありませんでした。透析患者であっても、低たんぱく食は推奨されます。

なぜなら、高たんぱく質な食品にはリン(P)が多く含まれている傾向にあります。

現代の食生活においてリン(P)は摂りやすいため、過不足でないばかりでなく、透析患者にとっては非常に過剰に摂取しがちになります。そこで、透析患者はリン(P)のほうでも摂取の制限が必要になってくるのです。

高リン血症になるとどうなるのか(おさらい)

体内で老廃物や水分が溜まるのと一緒でリン(P)も排泄ができなくなってしまいます。リン(P)は体内に溜まっていけば、血液中のリン濃度が上昇します。濃度が高いままでいると、「高リン血症」の状態になります。

そして体内のカルシウム(Ca)量の低下や副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌異常、血管の壁から石灰化して動脈硬化が起こりやすくなったりします。副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌異常や動脈硬化は長らく透析していくなかで生じてくる合併症でもあります。

詳しい仕組みはこちらもチェック

高リン血症が引き起こす「二次性副甲状腺機能亢進症」や「血管の石灰化」の具体的な仕組み、私自身が実際に手術・入院を経験した体験談については、別記事「透析【リン値の高い状態】は副甲状腺機能亢進症、血管石灰化に」で詳しく解説しています。この記事とあわせて読むと、リンとの付き合い方がより立体的に理解できると思います。

なお、あまり起こり得ないのですが、リン(P)を摂りなさすぎで起きる「低リン血症」というのもあります。極端な食事制限は栄養状態の悪化にもつながるため、こちらも注意が必要です。

【実践編】コンビニ弁当・外食を選ぶときのちょっとした工夫

「じゃあ、コンビニも外食も一切ダメなの?」というと、そういうわけではありません。完全に断つのは現実的ではないですし、ストレスにもなります。ここでは、どうしても利用する時に少しでもリンの負担を減らす工夫をご紹介します。

リンが多くなりがちな選び方
練り物・加工肉多め
かまぼこ、ちくわ、ハム、ソーセージがたっぷり入った弁当

比較的リンを抑えやすい選び方
シンプルな具材
焼き魚(味付けの少ないもの)、生野菜中心のおかず

コンビニ・外食を利用するときのポイント
  • 練り物・加工肉(かまぼこ、ちくわ、ハム、ソーセージ)が主菜のものは頻度を控える
  • 裏面の原材料表示で「リン酸塩」「pH調整剤」「乳化剤」などの表記を確認するクセをつける
  • 汁物(麺類のスープなど)は残す。塩分と一緒にリンやカリウムも摂ってしまうため
  • 食後は忘れずにリン吸着剤を服用する(食直前・食直後などタイミングを主治医の指示通りに)
  • コンビニ利用日が続いたら、翌日は自炊でリンの少ない食材を選んでバランスを取る

まとめにかえて【私の場合】

私は基本的にはコンビニ弁当を買ったり、外食することはほとんどありません。「食の楽しみは無いのか!」といったら、もちろんあります。

「コンビニ弁当、外食はできるだけ控えなさい!」と言われるのは、添加物のほかウインナーや練り物系など加工品でもなんでも良いですが、「リン(P)が多い」ということではなく、添加物が多く含まれているのはもちろんですが、ナトリウム(Na)こと塩分が多い!ことは、よく聞かされていたからだと思うのです。

 私からのひと言

かれこれ腎臓病食や減塩食に長年取り組んできて、すっかり薄味に慣れました(今でもこれからも続けなければならないですが…)。コンビニ弁当、外食というものは、本当にオーガニックなものでなければ、自分で味付けを行うことはできないのではないでしょうか。しょっぱくても食べなくてはならないこともあるでしょうが、でも残しますよね。塩分のおかげで水分も必然的に多く摂ってしまい、結局は体重を増やす一原因にはなることは明らか。恐ろしいですね、そのように身体ができているんですよ!

そのため、現在でもできるだけ自炊するように心がけています。できるだけコンビニ弁当や外食を避けるにしても、お買い物、食材の購入となるとお店の棚を見渡せば、まあ加工品やら冷凍品だらけです。何一つとしてオーガニックなもの、自然なものっていうのは、実は無いのではないかとも思います。

せいぜい生野菜、生肉、生魚、米など、どのようにして、シンプルに味付けし、美味しく料理するのか?リン(P)との付き合い方といったら、ちょっと小難しい友達のようなものです。

神経質になりすぎるのも良くない

あまり神経質になるのも困ります。食事療法は毎日続けるものだから、神経質になりすぎると、必ずといっていいほど食事が進まなくなったり、栄養に偏りが出たり、痩せてきたりといったことが起こります。これは私自身、若い頃に経験したことでもあります。

透析患者にとってできることは、だいたいのリン(P)を把握し、きちんと食事を摂って、リン吸着剤をきちんと飲むこと。

ただ、それだけです。完璧を目指すよりも、「今日はコンビニだったから、明日は自炊で調整しよう」くらいの気持ちで、長く続けられるペースを見つけてもらえたらと思います。

 

【免責事項】
本記事は情報提供のみを目的としており、医療上のアドバイスや診断に代わるものではありません。リンの摂取目安量や食品添加物に関する情報は、食事摂取基準の改定等により今後も変更される可能性があります。ご自身のリン摂取量の目安やリン吸着剤の服用方法については、必ず担当の腎臓内科医、管理栄養士にご確認ください。