旅行透析(臨時透析)、昨今の災害状況をみて、スマートフォンやタブレットの存在意義は大きいと思います。
かつてはガラケーと呼ばれる携帯電話が隆盛を誇っていましたが、それに比べたら情報量は半端ないです。
ふと「透析者向けのアプリってあるのだろうか?」と、そんな疑問が沸いてきたので探してみました。
想像するに、血圧やドライウエイト管理、食事管理を想像することができましたが・・・。
透析者向けのアプリとして、開発していたような形跡はありました。
しかしその費用がかかりすぎて、儲からなかったのでしょう。その後更新されていないものもありました。
・臨時透析や透析中、災害・防災用のアプリは、一通り入れておこう
・臨時透析の段取り、災害時対応について一緒に確認しよう
透析アプリを探してみる
透析に関わるアプリをいくつか探して感じたのは、”撃沈”っていうこと。
ほとんど無いに等しい。看護師さん向けや海外ものも見つけましたが、PC・スマートフォンのブラウザ版も含めてアプリは数えるほどでした。
もちろんターゲットが透析者向けとなると限定的なのでしょうね。
「紙で書く・記録する」「(ネットも含む)エクセルやスプレッドシートで管理する」といったように、従来通りのやり方のほうが、まだしっくり来ているのかなという印象はあります。
表題とおり、良いアプリがあれば随時更新ですね。
アプリ名 | OS/ブラウザ | 用 途 | 備 考 |
とうせきくん | ブラウザ | 検査データ管理、血圧や体重も。検査日データを入力 | 腎ラボにて会員登録要 |
透析手帳 | Android | 災害時などかかりつけの病院で透析が困難になったときなどに使用。1回あたりの透析時間や透析後の体重、ダイアライザーなどの治療条件、内服薬等を記録 | 北陸大学が監修 |
透析管理 | iOSのみ | SpKt/V、BUN除去率、クリアペース率などを計算 | 透析スタッフや透析者向け |
栄養計算 | ブラウザ | 日々の食事管理と栄養価計算(たんぱく質、エネルギーなど) | ヘルシーネットワークナビにて登録要。慢性腎臓病治療者向けだが、透析者も参考にできる |
塩分とりすぎ計算機 | iOSのみ | 塩分管理(ナトリウム量を入れれば塩分量に換算)。一日の摂取量の何%かを円グラフで表示 | 慢性腎臓病治療者、透析者向け |
日薬eお薬手帳 | iOS/Android | お薬管理(アレルギーや副作用歴なども)、ユーザーに関する記録、既往歴等疾患に関する記録 | ふだんはかかりつけの透析病院で処方されていますが、他院でも診療し薬が必要なときなどに提示するとよい。日本薬剤師会監修。 |
EPARKお薬手帳アプリ | iOS/Android | お薬管理&薬局への予約 | 透析者は薬も変わっていくので、お薬手帳でなくお薬事典として。災害などの非常時でもお薬データを閲覧可能 |
腎臓ノート | iOSのみ | 「eGFR(推算糸球体濾過量)」数値、診察予定管理など | 鈴鹿回生病院・腎臓内科の村先生監修 |
DialysisDiary | iOSのみ | シャント・フットケア管理、合併症管理 | i-Padのみダウンロード可能。透析病院向け |
ここでは、慢性腎臓病治療者のアプリも紹介しましたが、栄養計算や塩分とりすぎ計算機、EPARKお薬手帳アプリも参考までに入れても良いかと思います。日薬eお薬手帳は日本薬剤師会監修と心強いかと。
なおアプリの性質上、紹介するに留めています。
新型コロナウイルスに関するアプリを探してみる
定時:)『COCOA』 新型コロナウイルス接触確認アプリ~
アプリ名: COCOA
開発者: Ministry of Health, Labour and Welfare – Japan 厚生労働省<公式>
価格: 無料
対応OS: iOS 13.5以降、Android 6.0 以上
COCOA(コ・コ・ア)と名づけられたこのアプリ。
COCOAを端末に設定した人どうしの接触(1m以内、15分以上)を記録します。
新型コロナウイルスに”陽性”と判定された場合、このアプリに匿名で登録することができます。
匿名とされているので、プライバシー(※)などの記録をされることはありません。
最近あなたが接触した人の中に、”陽性”登録した人がいたら、通知がされるとともにどのような行動をとるべきか知らされます。
注:)COCOAは一般人、健常な人向けと考えてください。アプリを利用する場合は問題はないのですが、透析者の場合、初期行動・初期対応は違ってきます!
まずは、かかりつけの病院へ連絡を!指示を仰いでください。
直接向かってはいけません。
※プライバシーについて
氏名・電話番号などの個人情報や、GPSなど位置情報を使うことはありません。
またそれらの情報が記録されることもありません。
参照:「新型コロナウィルスCOVID19とは?透析者ができること」
臨時:)特別定額給付金の申請に、『マイナポータルAP』~もうすぐ終了~
アプリ名: マイナポータルAP
開発者: 内閣府番号制度担当室
価格: 無料
対応OS: iOS 13.1 以降、Android 6.0 以上
オンライン申請あれば、上記「マイナポータルAP」のアプリを入れたうえで、スマートフォンで簡単に手続きをすることができます。
臨時透析や災害アプリを探してみる
臨時透析(旅行透析)に役立つアプリ
基本的に「無料」のものにこだわっています。
こちらもアプリの紹介に留め、随時更新(追加・削除)していきます。
『Tver/ティ-バー』
『AbemaTV/アベマティーヴィー』(透析時に無料でTVを楽しむ)
特にこれといった番組はなくても、気になっていた番組があるかもしれませんね。大概、1週間くらいまで見ることはできます。
『radhiko』
『NHKラジオ』(透析時にラジオを楽しむ)
居住地域のラジオ番組だけでなく、全国のラジオを楽しめるのが味噌!
TVではなかなかみかけなくなった有名人、芸能人もMCで参加していることも。
ただし、携帯ラジオと比較するとスマホの電池消耗が激しくなるのが、悩みの種です。
『SmartNews/スマートニュース』(透析時にニュースを読む)
『NewsDigest/(ニュースダイジェスト)』(透析時に速報を知る)
『Yahoo!』(総合)
どれももニュースは読めます。SmartNewsはカテゴリーが選べるうえクーポンも配信しているので、臨時透析(旅行透析)などのちょっとしたお出かけのときに使ってみるのも良いですね。
NewsDigestも同様ですが、総合ニュース速報や国内地震速報(マグニチュード6以上の大型地震)・災害速報・気象警報情報なども”速報”という感じで即、入ってきます。
Yahoo!のアプリは、PCブラウザーとほぼそのままと考えてもらって大丈夫です。
「ツール」の主要なものを見ると、「ニュース」「天気・災害」「路線情報」「地図」あたりが役に立ちそうですね。
また、「地図・交通」でみると「路線情報」のほか、旅行透析(臨時透析)で車を利用することもあります。そのときは「カーナビ」は一択、「道路交通情報」も役立つでしょう。
Youtube、ゲーム(透析時に動画・音楽を楽しむ、ゲームをする)
時間つぶしという意味では、Youtubeもありかもしれません。常時流しておくのもありですが、現状は個人によって容量プランが違ったり、通信料がかさばんだりしていくのがネックです。院内でWi-Fi環境あれば良いですが・・・。
ゲームに関しても好みがありますが、ベーシックにいけば「ナンプレ」「ソリティア」「Microsoft Solitaire Collection」あたりはいかがでしょうか?
参照:「【旅行・出張先で臨時透析】病院を探す方法・段取り教えます!」
災害時に役立つアプリ
災害が起きた時、透析者にとって重要なのは「病院は」「透析できるか否か」という、一次・二次的な情報収集が欠かせません。
そして、透析医師会ホームページや透析メール(=メーリングリストによる連絡)も確認できると良いです。
「どんなアプリを入れれば安心できますか?」
アプリを入れる・入れないに正解はありません、あなたにとって必要で、使いやすいのが良いのです。
もちろん、一般的なアプリかもしれませんが、以下のようなものから情報を仕入れるのも良いでしょう。
『Yahoo!防災速報』・・・災害情報(地震、津波、豪雨など)をいち早くキャッチしてお届け。
一緒にYahoo!も確認しよう
『NHK ニュース・防災』・・・正確性ではNHK。ニュースや天気、災害まで幅広く対応!
『防災情報 全国避難所ガイド』・・・現在地から最も近い避難所を検索して道順をルート案内。事前にハザードマップも確認しておこう!
『radiko.jp(ラジコ)』・・・携帯ラジオが理想だが、スマートフォンならこれ!耳から情報をチェックして
『goo防災アプリ』・・・防災や災害に関する情報の提供
『防災ログ』・・・iOS向け
『賞味期限管理のリミッター(Limiter) 』・・・Android向け
・・・必要な防災グッズは災害前に用意しておきましょう
参照:「【透析者の災害対策とは?】自宅・会社で起きたら!備えは!」
参照:「【透析者の災害対策】豪雨・台風多発中。氾濫や洪水の水害も!」
まとめにかえて
現状ですが「正直、コレ!」といった透析アプリは無いなあ~というのが本音です。
逆に、臨時透析や透析の時間をどう過ごすか、災害も多いことから、後半に紹介した臨時透析や災害時に役立つアプリを自分なりに入れておくのが、正解なのかなと思いました。
この度、かかりつけ病院でカルテがデジタル化されました。
透析開始から終わりまで、ほぼ全てがデジタル管理されることになりました。
巡回時もパソコンやiPadも使っています。どこの会社のシステムを使っているかは分からないのですが、いずれ私たち透析者が使っているスマートフォンとも連動する日が来るのでしょう。
思うに、朝・夜の血圧データ管理は、測れば自動的にデータが飛んでいくみたいに・・・。
携帯電話(ガラケー)を使っていたときは、最低限メールアドレスは開示し、登録していました。
私は「東日本大震災」や「令和元年台風19号」を経験しています。そのような災害時対策はどうするのか?
この点、これから病院で医師・スタッフ間のなかで詰めて固めていくのでしょう。
デジタル化したことによる、新たな医療機関の危機管理問題ということになりますね。
今は、透析者として、その動向を見守っていきます。