【透析者の災害対策】豪雨・台風は年々多発、氾濫や洪水の大水害が発生!

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透析者の災害対策とは!?(頻発する豪雨・台風の水害に向けて)

 

透析をしていくうえで、天災は避けようがありません。

大雨であろうが、豪雨であろうが、まずは透析へ向かなければならないのですから!

そもそも「水」による災害である水害は「大雨」「豪雨」「洪水」「台風」によるものが挙げられます。

水害ともなれば広範囲に及び、川の氾濫や決壊、水路の氾濫、道路の損壊や断水、がけ崩れや土石流の発生、床上・床下浸水といった大きな被害をもたらします。

いつも見ている田んぼが広範囲に渡って水没したり、家財道具や自動車などが流されたりといった非現実的な光景を見ることになります。

健康な人であれば、自宅待機や避難所へ移動ということでまずは落ち着くのですが、透析者はそうとはいきません、通院している病院へ通えなくなったり、病院で透析ができないといったリスクにまで晒されてしまうわけです。

 

・透析者は被災しても透析を継続しなければならない
・「大雨」「豪雨」「洪水」「台風」など水害時の通院の際は細心の注意を!
・病院までの移動ができない、インフラの崩壊で透析機材が使えず透析ができないことも
・『特定非常災害』に水害としては初めて「西日本豪雨(平成30年7月豪雨)」が指定された。「令和元年台風19号」も指定された。

目次

透析者の災害対策(水害の場合)

冒頭でも触れた通り、「大雨」「豪雨」「洪水」「台風」「高波・高潮」・・・。それらはすべて水害と呼ばれるものです。大なり小なり、日本のどこかで発生しています。

しかしながら、異常気象のせいなのか、温暖化の影響なのか、私ながら透析を十数年としていくうちに、透析自体が危ういのではないか、と思われる場面が多くなってきたのを、年々感じています。

2018年、2019年と大水害が多発しました。

特定非常災害(※)に初めて指定されたのが、2018年に起きた「西日本豪雨(平成30年7月豪雨)」でした。

そしてその約1年後には「令和元年東日本台風」が、2019年10月11~12日頃に関東~東北を中心に台風が襲い、二例目の特定非常災害となりました。

特定非常災害とされた災害

西暦(平成・令和)

天災・概要
①阪神・淡路大震災1995(平成7年)

震災。1月17日5時46分、兵庫県淡路島北部沖の明石海峡を震源として発生した、M7.3 の兵庫県南部地震が発生した。これを契機に「特定非常災害特別措置法」が作られた。

②平成16年新潟県中越地震2004(平成16年)地震。10月23日17時56分、新潟県中越地方を震源として発生した、M6.8、震源の深さ13Kmの直下型の地震であった。
③東日本大震災2011年(平成23年)震災。3月11日14時46分、三陸沖で発生したM6.8、東北地方太平洋沖の地震が発生した。
④平成28年熊本地震2016年(平成28年)地震。4月14日21時26分以降、熊本熊本地方を震源とするM6.5、最大震度7 が発生した。
⑤西日本大豪雨(平成30年7月豪雨)2018年(平成30年)水害。水害としてははじめて特定非常災害として指定された。
6月28日~7月8日にかけて、西日本を中心とした全国的に広い範囲で記録された集中豪雨。台風7号および梅雨前線等の影響による。
⑥令和元年東日本台風(令和元年台風19号)2019年(令和元年)水害。10月6日3時にマリアナ諸島の東海上で発生し、12日に日本に上陸。関東、甲信、東北地方で記録的な大雨、甚大な被害をもたらした。最低気圧は915hPa、最大風速(日気象庁解析)55m/s (105 kt)。当初は「令和元年台風19号」とされたが、平成2年2月19日に気象庁から「教訓を後世に伝承する」などの目的で、43年ぶりに「令和元年東日本台風」と命名された。

これからも特定非常災害になりそうな水害は、出てくるでしょう。

透析者の災害対策(備忘録:令和元年東日本台風)

私の生活圏では、2011年(平成23年)に東日本大震災を経験しました。特定非常災害に指定されましたが、被害が甚大でした。

沿岸部では犠牲者も出ましたし、津波被害のほか塩害により田畑が使えない、住宅が建てられないといった影響が・・・。

あれから時間が経過し復興しているとはいえ、今日でも影響は残っているのです。

そして、関東・千葉県を中心に、「令和元年房総半島台風」(旧:令和元年台風19号)が・・・。

 

その1か月後には、「令和元年東日本台風」(旧:令和元年台風19号。2019年10月11~12日)が。

 

 

 

私の住んでいる町は1級河川でかつ川の下流にあたるため、町の道路浸水や陥没が起こりやすく、河川の氾濫や決壊も危ないです。かつて小学生の頃でしたが、氾濫や決壊があり町は水浸しになりました。

その後河川は「平成の大改修」を経て、今日まで来ていたのです。

 

10月11日、私は仕事を終えて夜間透析に入っていました。会社から病院へ向かうまで、雨風はすでにあり強くなっているのを実感できます。いつもの渋滞以上に道路は混んでいました。

透析中。ふだんはテレビやラジオもつけないのですが、ラジオに聞き入りながら、仕事の疲れでウトロウトロしてました。

時間は、治療の終わり深夜へ近づくに連れて、スマホではJアラートが増えてきました。

「避難勧告」から「避難指示」へ。

「どのようなルートで家に帰っていくか。」

かつてにも、台風やら豪雨の際に帰宅途中で引き返して、別ルートを迂回した経験もあったこともありました。

帰宅はしたものの、すでにいつ何時、堤防が氾濫・決壊するか分からない状況にありました。

前日には避難準備はできていました、避難はできます。
ひっきなしに、Jアラートが鳴り出します。

1級河川の流れている市や町の情報が入ってくるのです。
「避難場所は」「危険氾濫水位になった」はこれまで見たことあったのですが、「〇時頃に氾濫の可能性」まで・・・。

私の町からも避難指示も出ていました。

ただ、自宅から指定避難所は1級河川の近くにあり、ほかの指定避難所もやや遠く、途中田んぼのある農道も通っていかなければならないのです。川もあります。

避難はしたいのは山々だが、今後の透析ができるか否かの情報を収集する必要がある。

今は電気がついている。電気が確保できているのなら、スマホや充電器へ充電しておきたい。
無理に動かないほがいい!自宅待機しているのが妥当であろうと判断しました。

そして、夜が空けるまで台風が去るのを待っていました。

町は危うくというか、ギリギリ河川の氾濫や決壊は免れました。

しかしながら、川の支流や中流と呼ばれる町では、氾濫や決壊が出てしまいました。

川の中流にあった町では、住宅など床上・床下浸水の被害を受け、透析の病院でも浸水し、透析機材が使えないという状況から、私の通う病院でも透析者の受け入れがありました。

 

このように、インフラがもろにやられてしまうと透析はできません。
「水」も「電気」もどちらも必要で片方があってもダメなのです。

これが透析医療の”弱さ”なわけです。

 

引用:Jアラート(全国瞬時警報システム)

透析者の災害対策(仕事をしているときに)

細心の注意が必要だ

 

会社で仕事をしている場合もあるでしょう。

ふだん私は仕事終え車で病院に向かうわけですが、大雨警報や特別警報になったときには、自分の心構えで運転しています。

大雨警報や特別警報が発令されると、ふだんの渋滞以上に異常な渋滞に出くわします。

高速道路の閉鎖や在来線の運休で、一般道へ流れ込んできてしまうからです。

ゲリラ豪雨、体験したこともない「50年に一度の大雨」・・・。

運転するだけでも視界が悪く危ういし、病院へ着くまで、運転に集中するのにかなり神経を使いますからね。

もう、これはどうしようもないことなのです。

透析導入した頃や仕事に慣れない頃は、透析への入室時間に遅れまいと「渋滞に、運転にイライラ」「時間にアセアセ」したことがありました。

何とも言えないストレスを感じましたね。入室時間に遅れることの対しての引け目やら惨めさも感じました。

しかし結局のところ、たとえ早めに会社を出たところで、状況は変わらないと思いました。

 

ここは電話一本、病院へ入れましょう!
(できなければメールでも入れる!)

 

自分の身の安全が第一優先です。
そして「自動車事故を起こさない!」

安全運転で、無事に病院だけに着くようにする。

そのような考え方、気持ちに切替えました。
そうしなければ、透析なんてやっていけません。

 

ここは、入室に遅刻だの、常識なの、マナーなどと言っている場合ではありません。

いまだ「早く来てください!」みたいな病院があり、気遣いがあるなしに関わらず「気をつけて来てください」とも言えないようスタッフさんから電話がかかってくるところもある、と聞きます。

これはこれで、驚きものです。

 

透析は大事です。しなければならないのは分かります。
しかし、人を傷つける自動車事故の代償のほうが大きいのは、どうみても明らかなのです。

ほんとに気をつけてください。

まとめにかえて

数年前のこと、連日の大雨が降り続けて、目覚めて会社に出勤しようかという時にJアラートが鳴り出しました。

「記録的短時間大雨情報」くらいだったので会社に行けるかなと思ったのですが、間もなくして「土砂災害警戒情報」も。

独特のアラートの音ですが、びっくりしました。

そのときの私は。

「今日は出勤できません。自宅付近が危険です。透析の確保が必要で病院の判断も仰ぎたいので、休ませてください」と、電話入れました。

たとえ、今日無理して会社に出勤したとしても、また透析で早退することになるし、病院へ向かうのに渋滞で苦労するだろうなあと、直に思いました。

今回取り上げた水害であっても、渋滞によって透析ができない、できたとしても透析時間が短くなってしまうことも十分にありえます。

このようなことが、いつ出てくるか分かりません。

自宅や病院までのハザードマップを確認する、災害時・緊急時への備えを確認する、携帯ラジオや電池などを購入しておく。やることは、いろいろあります。

 

引用:ハザードマップポータルサイト  国土交通省

今すぐにでも、行ってください。

 

参考:「【透析者の災害対策とは?】自宅・会社で起きたら!備えは!
参照:「透析アプリを探してみました。現実は・・・【随時更新】

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