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透析者の仕事上の相談ごと。上司・同僚への説明・理解から!

透析者の仕事と雇用保険

この記事は約 19 分で読めます。

 

透析者の仕事上の相談ごと。上司・同僚への説明・理解から!

透析者が仕事をしていくうえで出てくる悩みや問題に、どのようなものがあるのでしょうか?

今回は就職・転職した後で「実際の仕事に就いたときまたはそのあとで出てくるであろう悩みや問題」についてとりあげてみました。

 

仕事とはいえ自営業をしたり会社を興すという方法もありますがここでは割愛しました。もっとも多いとされる「会社員をしている透析者」の場合とします)。

 

・透析あっての仕事、仕事あっての透析
・仕事をするにあたり、ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」であることが望まれる
・ベストコンディションであるのは心身だけではなく、メンタルも!
・仕事上の相談ごと。会社や上司・同僚は「透析」のことは理解していない!
 まずは正確な説明や相互理解から!

 

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透析者の仕事上の相談Q&A。透析の説明や相互理解は必要です!

透析が生活の一部となっていて慣れていても、必ずや心身の変化などが出てくるものです。

たとえば、長期の透析を行えばなるほど、年齢も重ねていきますので、老化とともに慢性合併症があらわれやすくなったりするのが、その例です。

 

心身の変化などによって、仕事に影響を与えることは当然としてあります。

私も嫌でも、何度でも経験していますが、中2日空いた透析をした翌日(月水金曜日だと、火曜日)は何となく怠い感じがし、仕事のエンジンがかかるのが遅いように思います。経験則といいますか、月曜の朝は「今日から仕事か」みたいな感じでしょうか。

これに、頭痛や血圧が低いといったことも出てくると、思い込みや解釈違いのほか、ミスが出たり、仕事に集中できないといったこともありました(仕事に休みがちになったということはさすがにありませんでしたが…)。

ただ健康な人とは違い、透析者特有の仕事上の悩みや問題というものがあります。

透析で仕事ができない?まずは疑義・問題点から洗い出して!」では、時間や経済、家族といったマクロ的な視点でみていたのですが、こちらは実際の「仕事」「上司や周りの人」「メンタル」といったものであり、また違った視点になると思います。

Q&A形式で挙げてみましたので、参考にしてみてください。

 

Q1.「透析で体調が安定しないときがあります。きちんと働けるでしょうか?」

A1.

⇒透析導入期は「不均衡症候群」で悩まされたと思います。
この不均衡症候群は個人差はありますが時間をかけて消えていきます。この間に仕事をすることは非常に大変です。

そして透析に慣れていったところで、またしても高血圧や血圧低下、全身倦怠感、長期的に見れば慢性合併症といったようなものまで出てきてしまいます。

 

参照:「透析導入者は「不均衡症候群」を乗り越えなければならない。

 

これらの体調の変化は、自分の意思ではどうしようもできないところはあります。

 

透析はしっかり行う。

透析者が体調をうまくコントロールし、維持させるためには、やはり食事療法でいえば「塩分制限」「水分制限」であったり、運動療法、シャントの管理、血圧の管理などがあるわけです。

 

「無理をせず」「透析に屈しない」ようなバランス感覚を持ち合わせることは必要だと思います。

ここでいう、「透析に屈しない」とは「透析をしているから」と何かにつけて理由づけ、意識付けをしてしまい、マイナスに捉えるようなことはしない、ということです。

 

確かに健康な体ではないけれども、「ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」であること!」ではじめて、仕事をすることができ、仕事を続けることができます。

 

「ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」にしていくのは、他人でもなく透析者「自ら」が行うものです。

うまく体調のコントロール・維持ができないときもあるでしょう。その時は、医師にはきちんと「透析」と「仕事」の状況を報告・相談するようにしていきましょう。

 

「ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」であることの感覚をまず身につけておいて、「自分の体の良い状態に保とうとすること」「良い状態が続けられていること」の両者に対して、自信をつけていきましょう!

 

Q2.「透析しながら仕事に耐え、体力持つかどうか心配です・・・。」

A2.

⇒「仕事をしながら透析をする」「透析をしながら仕事もする」。
同時に両輪を履かなければならないのですから、大変なことです。

A1.で述べた通り、「ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」で仕事ができるようにするには、高血圧や血圧低下、全身倦怠感といった体調の変化に対して、きちんとコントロールできて、仕事ができる状態に持っていけるか?に尽きます。

 

体調の変化が激しければ仕事に耐えるには厳しく、精神的にも体力的にも持たないでしょう。

体調が優れないときはあります。

そのような時は早めに上司に相談して、業務の軽減措置(軽作業への変更、勤務時間の短縮など)や一時期的に休息を取らせてもらう、早めに仕事を切り上げる等して、仕事に影響を与えない、周りの人に迷惑かけないようにしましょう。

 

次いでに言うならば、車で通院している透析者もいるでしょう。

仕事をこなして透析終了後ともなると、あまり体力も残っていません。それでいて透析による疲労感があり、かつ車の運転中には血圧低下が起こる場合もあり(意識を失う場合もあるので)、十分に自損事故などに気をつけなければなりません。

 

Q3「透析しながら仕事・・・。なんかメンタル部分で負けそうです・・・。」

メンタルは大丈夫?

A3.

⇒A2では、身体的な面での変化について述べました。ではメンタルな面ではどうでしょうか?

仕事でこう思います。

「上司に叱られた。これから透析だよ。もう嫌だ!」
「明日もまた透析か・・・、はあ~」。

 

仕事中、透析に向かうに際にしても、

「穿刺で失敗されるかも」
「うっ、痛みが強いな」
「検査結果でまた医師に注意されるのか・・・嫌だ」。

 

何かといろいろと考えしまいますし、思い起こしてしまうものです。

 

そこでですが上で挙げたような、マイナス面、それら負けそうな気にさせるメンタルを、別の視点にずらしてみたり、別の行動を起こしてみるといったテクニックを身に着けることで、ストレスを溜めこまない、発散できるようにできます。

 


【仕事で】

・仕事でやりがいを見つける(自分の担当業務の深堀り、業務改善・・・)
・仕事で新プロジェクトに参加してみる
・仕事のキャリアアップのために、他の部署異動を検討してみる
・気持ちをワクワクさせ、仕事にも好循環にさせてくれるような人を探す、部署に属するようにしてみる

 

【透析中は】

・透析中にできる資格取得や自己啓発を行ってみる
・透析中にできる趣味の範囲を拡げてみる(映画を観る、雑誌を読む、ラジオを聴く)
・睡眠だけに集中し、朝は早く起きて有効活用・・・。

 

【透析日以外の日で】

・ボランティアに参加してみる
・趣味の範囲を拡げてみる
・運動をしてみる(散歩、ラジオ体操、ジムに通う・・・)
・腎友会や腎臓病・透析の勉強会、セミナーなどの活動に参加する
・複業(≒副業)をしてみる


一例を挙げました。

何かできること、やってみたいことありましたか?

もちろん家族があれば、家族サービスが優先になるでしょう。

 

就職や転職する際に自己の棚卸しをするのと同じように「自分」について客観的に見つめてみましょう。

 

どんな時に辛くて、悲しく、空しく感じるのか?
楽しいことや好きなことはどんなときか?どんなことをしてみたいのか?

これらの感情や思いについて自分だけではなく、家族や友人と一緒に巻き込んで話しみるのが良いと思います。

 

Q4「体調が悪い時は休むことができますか?」

体調不良のときもある

A4.

⇒体調が悪い時は休むことはできます。急病で通院しなければならなくなる場合も、急遽透析・入院ということも十分に起こりえます。

ですので、大前提として上司や周りの人に透析のことを、正しく理解してもらうようにしておくようにしておきましょう。

 

・「ほぼ健康に近い状態(=ベストコンディション)」とはいえ、いつも以上に頑張って無理をしない
・「透析までに」「通院するときまで」と言わず、体調が悪くなったら、早めに受診する・仕事前など、
  体調が悪く休養が必要な場合は、早めに上司に連絡する
・急きょ透析・入院などの際は、今後の経過も含め必ず報告する

 

 

以上は必ず行うようにしましょう。

 

Q5「職場で透析のことを理解してくれますか(分かってくれますか)?」

透析のことを理解してもらうために

A5.

⇒就職・転職した際に、上司からまたは透析者のほうから透析についてオープンしていれば、透析そのものや体調・メンタル面についてどのような配慮が必要なのか、理解してくれるのかを共有してもらえると思います。

内部障害というように、透析そのものは言葉では聞いたことはあったかもしれないですが、実際には透析していることは目に見えないものですし、意外と気づかないものですし、理解されにくいものです。

 

上司や周りの人へ、透析についての理解や配慮が足りなかったこと、度重なる誤解を生じてしまったことから、「仕事になじめない」「仕事を辞めたい」という状況に、結果になってしまうことにもなりかねません。

 

ですので、あなたからみて透析について

・オープンしていないようならば、上司に相談し、透析そのものや体調・メンタルについて説明・共有してもらうための「時間」を設定してもらうようにする(周りの人とも共有する)

・ふだんから、仕事上での人間関係は大切にしていく
・自分から声をかける努力をする(今日は体調が思わしくない、重いものをシャントに負荷をかけるのは危険なので、運ぶのを依頼する・・・といった感じです)

など、あなたからできることは、きちんと行っていきましょう。

Q6「職場での様々な問題や悩みについて相談したいのですが・・・。」

相談する人はいる?

A6.

⇒仕事ができるようになり続けられるようになっても、透析者本人だけではない様々な問題や悩みはどうしても出てくるものです。

例えば、「仕事が追いつかなくなってきた(透析時間に間に合わず・・・)」「異動してきた上司が透析について理解してくれない」「職場環境が変わってしまった(社内制度の変更、人間関係など・・・)」などです。

 

社会が少しずつ変わっていくのと同じように、会社(社内制度、就業条件、上司や周りの人たち)も少しずつ変わっていくのは『世の常人の常』というものです。

それらを踏まえたうえで、こちらも一例を挙げてみますので、今一度確認してみてください。


 

・会社や上司、職場のまわりの人の理解がありますか?

⇒(理解してもらうために)体調不良の際は、早めに仕事を切り上げる事を伝えましょう。

 

・健康管理のための面談は行っていますか?

⇒仕事上の「目標設定/結果面談」は必要です。「健康管理面談」は行っていますか?
面談とは言わなくても、随時時間を作ってもらい、「仕事と透析(プライベートも含め)について、継続的に話しができるようにしておきましょう。

 

・体調やメンタル面の変化に何かありますか?(熟睡感がない、疲労感が残る、ストレス感を感じる・・・等)

 

・仕事内容の難易度、理解度に問題点や悩みはありますか?

⇒仕事内容の難易度、理解度に問題点や悩みは明確にする必要はあります。業務軽減措置(軽作業への変更、勤務時間の短縮など)が考えられます。

 

・仕事やプライベート上での問題点や悩みはありますか?

⇒雇用契約の更新、解雇されるかもしれない、仕事になじめず転職したい・・・。

 

・仕事上での人間関係で問題はありますか?(ハラスメントやいじめなど)

⇒仕事になじめない、ハラスメントやいじめを受けている。

 

・定期健康診断の実施

⇒会社では定期健康診断を毎年行っています。検査データから結果が出てくるので、必要あれば治療が必要です。

もし、会社に産業医(※)がいれば、健康診断の結果や2次検診の結果などについて異常所見のあったときには、意見聴取がなされます。

透析の治療経過について聴かれることがあり「就業制限」をかけたり、「就業不能社員」扱いとして意見書を作成することもあります。異常所見について、治療に専念しなければなりません。

※産業医の選任義務:労働者数50人以上の事業場ごとに、産業医を選任する義務があります。

 

・全国腎臓病協議会(全腎協)には無料電話相談あります。

⇒医師や上司、家族だけでは解決できない問題や悩みもあるでしょう。日時は固定されていますが、全腎協には無料電話相談があります。生活・福祉相談については医療ソーシャルワーカーが、こころの相談については、認定心理士が担当しています。メール相談、FAX相談も受け付けています。

◆まとめにかえて

転職活動できたのに、「NO」

私が透析導入間もないころの、やっとの思いで転職ができた頃の出来事について紹介します。

透析者の就職・転職には厳しいものがあります。

そのような市場のなかで仕事に就いたというのに、腎友会役員Kさんの方からの一声があまりに甚だしく思ったことがありました。

Kさんはこれまでの会社勤めをされて中間管理職も経験しながらも退職したそうで、今は自営業をされているということでした。

この役員Kさんから出た言葉が「勤務時間を変えて透析に来て欲しい!」「仕事をやめて自営業すると時間を作れる・・・」。

上司でも家族でも医者でもないのに、この安直で安易な発言にびっくり、驚いてしまいました。

透析歴も浅かったし、年齢的にも30代と若かったから、私のような若造に声をかけたのかもしれませんが・・・。

 

私はこう思いました。

このような透析者さんもいるからなあ。
Kさんはまだ良かったかもしれない、でも未だ不況が続いている状況(=「失われた20年」)・・・。

「終身雇用」や「年功序列の給与体系」「賞与制度」も崩壊しつつあるというのに・・・。

もう昭和の時代ではないのです。今平成ですよ、時代が違いますって!
仕事の中身も変わってきてますよ!

 

Kさんも透析をしながら仕事をしてきたのことは、大変なこと。
私も今ここで透析をしている、生活の一部になってきている。

管理職を経験されたことを活かして、腎友会の役員も引き受けている。

きっと役員をすることで、生きがいやそのやりがいを見いだして、その活動に精を出しているのだろうと。
でも今の私には、その活動に対しては何も言えないですね。

「やっとの思いで転職できたのに!」

 

私の心のなかでは「会社と雇用契約を結んでいるのはこの私です。Kさん、あなたでは無いですよ。(今さら勤務時間を変えてなんて!)」そう叫んでいました。

時代のギャップ、透析キャリア(年数)から来る思想観ギャップ・・・、感じました。

どこか腑に落ちない気持ちとモヤモヤ感、小爆発しそうな衝動。
しばらくの間は誰とでも目をあわせたくない、話しもしたくないような心境で、仕事と透析をしていたのを思い出します。

Kさん曰く、仕事の延長として役員活動を行っていることで、メンタル(自営業者、役員としてのプライドやそのメンツの堅持)を維持しているのだろうなあと、そう私は思いました。

「透析あっての仕事、仕事あっての透析。」

仕事していくうえで必要なサポート役は必ず見つけておき、いつでも相談できる状態にしていく必要があります。会社の上司や同僚、医師、家族、友人など・・・。

 

理解してくれる、アドバイスしてくれる人、近くにいますか?

透析者はどうしても隠していたい、がまんに無理をする、抱え込むといったことがよくあります。なのでプライベートをも含め仕事でも行き詰まるということを相応としてやってしまうことがあります。

問題や悩みがでてきたら、相談していきましょう!

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