以下、「緊急事態宣言延長へ、いつまで続く?判断や補償-仕事等どうなる?」の【備忘録】となります。
2020年 5/4『緊急事態宣言』の延長が決定しました。
ポイントは以下の通りです。
・「特定警戒都道府県」
⇒「最低7割・極力8割程度の接触機会低減」「外出自粛」、「施設の利用制限」など従来どおりの取組を継続
・「特定警戒13都道府県以外」
⇒地域の実情に応じて「感染拡大の防止」と「社会経済活動の維持」、この両立に配慮した取り組みに徐々に移行
⇒『基本的対処方針』の変更あり。「新しい生活様式」を提示
緊急事態宣言1ヶ月程度の延長が軸
長丁場に対応した新たな生活様式の定着が必要withコロナの中で、我々はどのような生活様式を定着させていくのだろうか pic.twitter.com/jI3gmT0jKS
— 弁護士若林翔 (@_devilsadvocate) May 1, 2020
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の意見
オーバーシュート(爆発的患者急増)は免れ、新規感染は減少傾向にありますが、通勤し続ける限り、目標としていた「8割減」を達成することはできませんでした。 医療体制は依然としてひっ迫している状態です。 「長丁場の対応を前提とした新しい生活様式の定着が必要」としました。 |
緊急事態宣言の延長、解除の判断は
【時事】緊急事態宣言、全国で5月末まで延長に https://t.co/6MXxmyUnli pic.twitter.com/B5aedjX2E4
— Aqours☆PUNCH!! (@aqours_punch) May 5, 2020
緊急事態宣言の期限:(5/6)⇒5/31まで延長
緊急事態宣言の延長・解除の判断は?
緊急事態宣言の期限の延長・解除の判断:
5/14をめどに専門家会議を開いて、地域の感染者の動向や医療体制を分析・評価し、緊急事態宣言の解除の可否について、検討していきたいとのことです。
西村経済再生担当大臣のほうでも、宣言の解除とする目安を述べています。
西村経済再生担当大臣のコメント:
14日をめどに新たな感染者の数やPCR検査の件数など直近のデータを都道府県ごとに分析し、結果次第では宣言を解除することもあり得るという見通しを示しました。
今後の宣言の解除は、
▽直近の2~3週間の新規感染者数や、
▽経路が分からない感染者の割合が一定以下であること、
▽PCR検査や医療提供体制が十分かどうか
などを見極めながら判断する考えを示しました。今月14日とその1週間後をめどに都道府県別のデータを専門家に詳しく分析・評価してもらうとしたうえで、「仮に急激に新規感染者の数が増えれば『特定警戒都道府県』に入る可能性もある一方、一定の水準を満たせば解除することもあり得る」と述べました。
出典:NHK
安倍首相の会見時では、解除時の具体的な基準については示されませんでした。
ただ、西村経済再生担当大臣のコメントにもあるように、漠然としたものですが
「直近の2~3週間の新規感染者数」「経路が分からない感染者の割合が一定以下であること」「PCR検査や医療提供体制が十分かどうか」などを踏まえて、5/31という期限を待たずとも、宣言の解除をすることもありうるということを、示しています。
5/5追記 「基本的対処方針」の改定
L「緊急事態宣言の対象地域を判断する際の基準」が新たに示されました。
緊急事態宣言の対象地域を判断する際の基準
「感染状況」と「医療提供体制」の2つに分けられます。
「感染状況」は、新たな感染者数などの水準や、近隣都道府県の感染状況などを判断基準として挙げています。
「医療提供体制」は、
▽医師が必要と認めるPCR検査、
▽院内感染の制御、
▽救急医療などその他の一般医療への影響、
▽医療機関の役割分担の明確化、
▽患者の受け入れ先の調整機能、
▽重症・重篤例の診療体制、
▽病床の稼働状況や動向を迅速に把握・共有できる体制、
▽重症患者から軽症患者まで病状に応じた迅速な対応を可能にする医療提供体制、などを判断基準にするとしています。
『緊急事態宣言』延長後の対策が異なることに
「特定警戒都道府県※」 ※関東(東京、茨城、埼玉、千葉、神奈川)、関西(大阪、京都、兵庫)、中部(岐阜、愛知)、北海道、 「特定警戒13都道府県以外」 |
具体的には、
『緊急事態宣言』延長後の「特定警戒都道府県」
「特定警戒都道府県」は、原則として、従来通りの措置を続けていくことになります。
・「特定警戒都道府県」では、引き続き「接触機会の8割削減」を求めていきます。
L対象外となる外出例:食料・医薬品・生活必需品の買い出し、医療機関への通院、職場出勤、屋外運動や散歩など
・職場への出勤は、引き続き「出勤者数の7割削減」の目標を掲げて、テレワークやローテーション勤務などの強力な推進を求めています。
・休業要請について、「社会経済や住民の生活・健康などへの影響を留意し、各都道府県知事が適切に判断する」としながらも、リスクが低いと見込まれる施設(学校、公園、美術館、博物館、図書館など)について、感染予防策を行うことを条件に、再開できるようにします。
・ゴルフ場では、クラブハウスでの懇談や食事を控えるなど感染防止対策を行うことを前提に、休業要請の緩和や解除を判断するようにします。
『緊急事態宣言』延長後の「特定警戒13都道府県以外」
「特定警戒13都道府県以外」の34県について、感染拡大が抑制されている地域では、「特定警戒都道府県」に先行して外出自粛や施設使用制限の一部について緩和されることになります。
・「特定警戒13都道府県以外」の地域では、これまであった「接触8割減」の目標から除外されます。
・職場への出勤については、テレワークや時差出勤など人との接触を減らす取り組みは続けていくことを求めています。
・できる限り県外移動をしないようにすることを求めています。
・感染者集団の発生が懸念される大規模イベント開催、繁華街の接待を伴う飲食店などについては、引き続き休業を求めていくことになります。
・飲食店では「3密」の回避や手指の消毒などの徹底化、客同士の距離を一定程度離したりするなど感染防止対策を講じれば、営業ができるようになります。
・小規模イベント(数十人程度)の開催は、入場制限や手指消毒など感染防止対策を講じれば行うことができるようになります。
・百貨店、学習塾、博物館、映画館、劇場・・・
マスク着用、十分な座席間隔、入退出時も十分な間隔をとる、消毒・換気などを感染防止対策を講じれば、制限の緩和や解除の「検討しうる」まで。(←現状、できるようになるわけではない)
・パチンコ店
座席間隔の確保(2メートルを目安)、マスク着用、換気、消毒を行うこと。また、場内音楽やパチンコ台の音量を最小限にしたうえで、客や従業員の会話が大声とならないようにするなどの感染防止対策を講じれば、制限の緩和や解除を「検討しうる」まで。(←現状、できるようになるわけではない)
専門家会議「新しい生活様式」の実践例 NHK特設サイト https://t.co/MoUTMc02SU
— mrs.sarameshi (@Miss_Wonbat) May 4, 2020
新しい生活様式にのっとると飲食店、観光地、ホテル、室内スポーツ、スポーツ観戦、コンサート、ライブハウス、劇場、テーマパーク、プール、動物園、水族館、博物館、美術館、映画館、カラオケ、ボウリング、ダーツ、塾、教室、接客業、対面営業あたりは再開出来ても利益激減で軒並み詰みそう pic.twitter.com/556TdIEKpY
— ののわ (@nonowa_keizai) May 5, 2020
「新しい生活様式」の具体例ですが、
▽人との間隔はできるだけ2mあけること、
▽外出時、屋内にいる時、会話をする時は、症状がなくてもマスクをつけること、
▽いわゆる「3つの密」を避け、毎朝体温を測るなど健康チェックを行うこと、
▽テレワークや時差出勤といった新しい働き方を定着させること、
などを求めています。「新しい生活様式」と言わずとも、これまでに専門家会議で言われてきた内容になっています。
緊急事態宣言の延長後の補償・仕事等どうなる?
緊急事態宣言の延長後の補償・仕事
緊急事態宣言の延長後の補償について、現在、国民一律10万円支給の「特別定額給付金」や最大200万円の「持続化給付金」では足りないことは言うまでもありません。
安倍首相は「事態の推移等状況等を十分に見極めながら判断をしたい」と述べるに留まりました。
また、事業支援や家賃支援、アルバイト学生支援の「追加的対策」を取るとはしたものの、その具体的な内容に踏み込むことはありませんでした。
緊急事態宣言の延長後の学校
「特定警戒都道府県」と「特定警戒13都道府県以外」で区別はせず、「地域の感染状況に応じて、感染予防に最大限配慮したうえで、段階的に学校教育活動を再開し、児童・生徒が学ぶことができる環境を作っていく」としています。