私は勤続10年超の会社に勤めていますが、「健康保険組合が解散するかもしれない」という報道が出て、その動向を見守っていましたが、結果的に解散することになりました。
透析導入して転職した頃は、静養と転職活動する時期があり、一時期国民健康保険に入っていました。
当時は、国保⇒社保という形での手続きに加え、はじめて「特定疾病療養受療証」の申請手続きも一緒に行ったわけです。
そしてまた転職をし今日まで会社員していますが、今回は同じ社保でも「組合健保⇒協会けんぽ」への移行と、関連して特定疾病療養受療証の手続きが必要になりました。
・透析の医療費の支払いの特性上、どのように手続きを踏めば良いのかを考えておこう
・透析の病院だけではなく、保険証も変わっているため役所などにも変更手続きが必要(医療費助成申請等)
解散が相次ぐ健保組合。特定疾病療養受療証はどうなる?
これまでの私の勤め先の経歴をみると、転職後の最初の会社は大企業だったのでその健保組合へ。
そして2度目の転職では、業界・グループが中心となって設立された健康保険組合という形で入っていました。
健康保険組合は、保険料率が若干低く抑えられていたり、福利厚生という意味では、薬の購入や健康診断等のオプションの費用補助というもので、利用する機会もありました。
私の場合は、薬の購入や健康診断等のオプションとは言え、あらかじめ透析医には相談しましたが・・・。
業界・グループが中心となって設立された健康保険組合に「日生協健保組合」や「人材派遣健康保険組合」など大手のものがあり、保険加入者数も多く潤沢だと思われていた組合でさえ解散となり、大ニュースになっていました。
やはり、少子・高齢による影響で医療費の支出増大や後期高齢社医療への支援金負担などで、財政状況の悪化していったことが挙げられています。
何もこの状況は解散してしまった「日生協健保組合」や「人材派遣健康保険組合」の特有のものというわけではなく、7割もの健康保険組合が赤字という現状において状況は同じであり、もう他人事ではないのです。
健保組合⇒けんぽ協会に移行した際の手続き(時系列)
以下は、A健康保険組合が解散の方向性が出てきてから、「健康保険特定疾病療養受療証」を交付してもらうために、私がどのような行動をとったのかを時系列にまとめたものです。
最初の迷いは、保険者が変わることは転職経験もあったので、あまり問題にはしていませんでした。
しかし、同じ社保でも、組合健保⇒協会けんぽへの移行することで、これまで使っていた「特定疾病療養受療証の手続き」をどのようにするのか、透析にかかる医療費の支払いはどうしたらよいのかが、保険者である組合健保からのアナウンスがなかなか無くて戸惑ってしまいました。
けんぽ協会へ移行した際の手続き(時系列)
A健康保険組合 | 協会けんぽ(加入) | 自分の行動(透析病院や役所へ) | |
×月 | ・健康保険組合の解散方向性 L次年の3/31までA健康保険組合の保険証は使用できる L4/1以降に、A健康保険組合へ返却 |
・透析病院へ。保険者が、健康保険組合⇒協会けんぽになる予定を伝える | |
3月 | ・3月以降、協会けんぽにて「健康保険特定疾病療養受療証交付」の手続きを行うようにとの連絡あり | ・透析にかかる医療費支払い(A健康保険組合の保険証を利用) L2月分医療費支払い(2/1~2/28) ・透析以外に医療費支払い |
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4月初旬 | ・4/1 A健康保険組合が解散 | ・4/1 協会けんぽに加入(会社上で手続き) Lすぐに協会けんぽの新保険証が発行されるわけでも、利用できるわけではない ・4/1以降。 |
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4月中旬~下旬 | ・A健康保険組合へ保険証を返却 | ・協会けんぽの新「保険証」「健康保険特定疾病療養受療証」が自宅に届く | ・透析にかかる医療費支払い L3月分医療費支払い(3/1~3/31) L4月中に限り、A健康保険組合の保険証を利用して受診できる措置があり。 ・透析の病院、それ以外の病院で、協会けんぽの新保険証の番号等を報告・提示 ・役所において、新保険証の番号等を報告・提示と「医療費助成制度」における新保険証の番号に変更してもらう |
「特定疾病療養受療証の手続き」の手続きといっても、文書間のやりとりなのか、会社を休んでしなければならないものなのか・・・いろいろ頭のなかでよぎっていたわけです。
3月4月で仕事は繁忙期なうえに、日々透析もしていますから、時間確保をどうしようかと・・・。
透析病院の事務スタッフさんには、「保険者の解散する予定があること」に加え、透析の医療費の支払いの特性(※)上、どのように手続きを踏めば良いのかを説明してもらいました。
(※)「透析」という医療費の支払いの特性・・・
透析における医療費支払いで、透析1回ごとに支払うことは透析者には面倒ですし、事務スタッフとしても事務的に煩雑すぎます。
大概は1ヶ月ごとに区切り、決まった日に1ヶ月分を支払うケースが多いです。その方が効率が良いわけです。
事務的に煩雑すぎるというのは、隔日の透析治療があって、その日ごとに治療内容や薬が変わるっていうことは、よくあることです。
透析者が従来4.5時間透析するのを6時間透析を希望したり(長時間透析)、調子が悪くて、投薬や薬の量が増えたり減ったりすることもあります。
また透析以外にも保険の利かない支払い、例えば食事療養費や入院していたのであれば、差額ベッド代などの計算もあるでしょう。
4月中旬~下旬 |
「特定疾病療養受療証」交付してもらうために
透析をしているので、新保険証の交付はもとより「特定疾病療養受療証」交付してもらうための、申請手続きが必要になります。
あくまで、これはA健康保険組合⇒全国健康保険協会(=協会けんぽ)へ移行した際の手続きです。
手続きには、医師の意見書等を添えて全国健康保険協会(=協会けんぽ)の都道府県支部に申請し、「健康保険特定疾病療養受療証」の交付を受けることになります。
交付を受けたあとは、透析病院の窓口に「特定疾病療養受療証」と「被保険者証」を提出して医療費を支払うことになり、自己負担限度額は(1万円または2万円)となります。
引用:健康保険特定疾病療養受療証交付申請書
健康保険給付の申請書 > 健康保険特定疾病療養受療証交付申請書 全国健康保険協会より
まとめにかえて
今回は同じ社保でも、組合健保⇒協会けんぽへ移行した際の「特定疾病療養受療証」の申請手続きまで触れてきました。
例えば、あなたがこの先転職や自営業者になった場合は、健康保険の保険者が変わります。
そして、特定疾病療養受療証も同様に、新たに変わった健康保険(保険者)の窓口での手続きが必要になってきます。
大企業の会社員(健康保険組合)⇒⇒⇒中小企業の会社員(全国健康保険協会=協会けんぽ)
大企業の会社員(健康保険組合)⇒⇒⇒自営業者(国民健康保険)
必ず必要な手続きになります。不明点などは、新たに変わった健康保険の保険者に問い合わせるようにしてください。
参照:「透析【特定疾病(特例)】手続きは必須!月額1万か2万円に。」