あなたは回転寿司・高級寿司店に月何回、足を運びますか?
私は月1回くらい行きます。
私の家族も寿司が好きなので、回転寿司店に負けないくらい美味しいスーパーのお寿司を買ってきては、食べることもありますね。
それだけ、寿司は日本人の身近かにある食材であり、生活に浸透しているわけですね。
誤解されているところもあるのですが、透析しているからといって、寿司が食べられないわけではないですよ!
正しい寿司の食べ方というか、外食も中食の基本は「調整しながら食べる」
・シャリ(酢飯)はカリウム(≒塩分)が高い。しょうゆのつけすぎにも注意
・汁物は身だけいただくか、避けるべき
・うに・イクラはリンが高いので食べすぎないように
・海鮮丼よりは、にぎり寿司の方が調整しやすい
「寿司ネタ。”何を”何皿食べますか?」
外食や中食(調理済食食品のこと)を利用する機会が多いと思いますが、「リンや塩分が多い」ことは、よく知られています。
参照:「コンビニ弁当・外食はリンが宝庫?便利だけど【毎日は危険】」
今回は寿司ですので、さらに質問!
「寿司ネタ。”何を”何皿食べますか?」
寿司9貫入りの場合でみていきましょうか。
1貫あたりのシャリ(酢飯)の量を20g・ネタ15gとします。
寿司ネタは、トロ、いか、赤貝、たまご、ほたて、サーモン、えび、赤えび、あなご。
9貫あたりの、エネルギー 428 kcal、たんぱく質 20 g 、リン260mg、カリウム348mgとなります。
単純にシャリというのは酢の入っているご飯だし、魚だから体にも良いし、透析にもあまり影響もないっていう、勝手な先入観を持ってしまうことってあるんですよね。
なぜなら、腎臓病治療中のときは、たんぱく質のことがありました。低たんぱくを維持しつつも高カロリーのものを摂る。
まずはお寿司の盛り合わせに、魚類を減らしました。
海鮮丼とかは食べなかったのを記憶しています。
そして、かっぱ巻やかんぴょう巻きを多め、ゴマや具材の風味で味調整をしたちらし寿司をよく食べました)。
今回の9貫のネタは、スーパーのお寿司コーナーにあるスタンダートなものばかりです。
しかし、透析者にとって腎臓病治療ではあまり気にしなかったところでは、「カリウム(K)」や「リン(P)」も気にしなければなりません。
寿司ネタにうにやイクラ、赤身となってくると、必然的にリン値が高くなってしまいます。
場合によっては、リンに偏ってしまうことも!今回のリン260mgは許容範囲ですね。
ちなみに、同じ寿司店に行けば、にぎり寿司と海鮮丼しようかと迷うかとありますよね。
海鮮丼ですとドカーンとうにやイクラが乗っかっていて、極端にリンが高くなってしまいます。
調整しやすさからすれば、にぎり寿司がおすすめです。
それから今回はカリウムが348mg(塩分2.4g相当)。
寿司で塩分がどうしても多くなってしまうのですが、理由は分りますか?
これは、シャリには塩分や砂糖が多く含まれているんですね。
本来なら塩分のないお酢ならば、疲労回復や食欲増進効果、減塩対策にもってこい!なのですが、寿司の場合は注意すべきところです。
つまり、「寿司を食べる⇒塩分・砂糖を摂る⇒喉が渇く⇒お茶(水)が欲しくなる⇒体重が増える」といった循環になってしまいがちです。
・定番の緑茶もカリウム高め(美味しいのだけど粉茶だと、なおさら!)ですし、水分量も多くなりがちです。
・アオサ汁やあさり汁、あら汁といった汁ものが欲しくなりますが、せいぜい身だけいただくか、抑えたほうが良いです。
・減塩しょうゆも少しずつ浸透してきている感はありますが、しょうゆを漬けすぎないように。
・生姜の甘酢漬け(ガリ)も要注意ですよ!
魚の生臭みを取ったり、口直し、殺菌作用という役割があり、欠かせない食材なのですが・・・。
意外と好んで食べる方いますのが、たった20g摂っただけでも、0.6gの塩分を含んでしまうのです。
・「好きなネタで寿司だけ!」では シャリ・魚肉でたんぱく質を摂りすぎ、栄養が偏ってしまいがちです。
なので可能であれば、煮こぼしした野菜(おひたし)やサラダなども一緒に摂るようにしましょう。
私は魚のネタで寿司を食べたいので、肉とかちょっと派生した寿司に手を出すことはありません。
ハムやベーコン、味付けされた肉といった加工品が寿司ネタにあるわけで・・・。
やはり、それらもカリウムやリンには気にしないといけませんね。
正しい寿司の食べ方といいますか、外食にしろ中食にしろ「調整しながら食べる」というのが、透析者にとっての基本的なスタンスですよね。
気になる寿司ネタのカリウム、リンはどれくらいあるのか?
「気になる寿司ネタのカリウム、リンはどれくらいあるのか?」
気になりますよね。
以下の表では、シャリ20g・ネタ15gで計算しています。
まぐろ | トロ | イクラ | うに | うなぎ | |
エネルギー | 53 | 84 | 74 | 53 | 77 |
たんぱく質 | 4.4 | 3.6 | 5.3 | 2.8 | 3.9 |
カリウム | 62 | 42 | 38 | 58 | 51 |
リン | 49 | 36 | 86 | 67 | 50 |
サーモン | たまご | いか | たこ | えび | |
エネルギー | 54 | 55 | 47 | 45 | 49 |
たんぱく質 | 4 | 2.1 | 5.3 | 2.7 | 3.6 |
カリウム | 62 | 25 | 57 | 35 | 73 |
リン | 39 | 33 | 47.5 | 36 | 53 |
ウニやいくらなどの卵ものはリンが高め。
まぐろやトロの赤身ものはカリウムが高め。
ふだんの生活のなかでも魚や刺身を購入することもあるでしょう。
ざっくばらんで良いですから、こんなふうに覚えておけば良いでしょう。
まとめにかえて
寿司は日本人の誰もが好きだと思います。祝い事や各行事、おもてなしで・・・。
何かと欠かせないものです。
寿司にも今回の握り寿司や押し寿司、ちらし寿司、巻き寿司、蒸し寿司と様々です。
そこに生魚や味付魚、具材などが乗ってくるのですから、奥深い料理だと、つくづく感じます。
山形県庄内方面(酒田・鶴岡)へ旅行で行ってきました。
ふだんの生活はというと、100円の回転寿司店に行くことが多いわけで、さすがに日本海側ということもあって、シャリといい、ネタといい、新鮮で切り身も大きくて、食べ応えがありました。
「1貫にあと20~30円を上乗せすれば、こんなネタで食べることができるんだ!」
最近の回転寿司業界は、「回転寿司」そのものが消えていく運命なのかも!?ということ。『特急レーン』や『ストレートレーン』といったもので、新幹線や特急列車みたてたものでお客様のところまで寿司を届ける。
「回転寿司」の歴史。四半世紀以上は経過していますが、今原点に戻りつつあるのかなという感じがしてなりません。
食べたい寿司はタッチパネルで注文!何よりもネタが新鮮ですから。
子どもたちには、新幹線や特急列車で興味や好奇心も引き立てますしね。
とかく、透析者は外食や中食の食べ方には工夫、調整が欠かせません!