2019年11月30日

更新日: 2026年9月13日

透析中に「DVD付きノートパソコン」をおすすめするのは、持ち運びやすさだけが理由ではありません。仕事も趣味も副業も、一台で完結できる可能性がある——これが私が長年DVD付きノートパソコンを手放せない本当の理由です。
もちろん今の時代、スマートフォンもタブレットも日常的に使っています。でも「なぜ透析中にあえてパソコンなのか」「なぜわざわざDVDドライブつきにこだわるのか」——その答えを、20年超透析を行っている現役患者の視点でお伝えします。
最近、DVDドライブの付いたノートパソコンが減ってきているのは事実です。「時代の流れだろう」と理解しつつも、個人的には少し残念な傾向だと感じています。
ただ、2026年現在でもNEC「LAVIE N16」や富士通「FMV LIFEBOOKシリーズ」、Dynabook「AZ/HWシリーズ」、Panasonic「Let’s note SVシリーズ」など、DVDスーパーマルチドライブ搭載モデルは複数のメーカーから発売されています。選択肢は狭まっていますが、「もう手に入らない」というわけではありません。
私がDVDドライブ付きノートパソコンを透析室に持ち込み始めて、10年以上が経ちます。当初はネット環境もなく、本体も高価だったため中古を買い替えながら使ってきました。やっとネット環境が整ってきたのは4〜5年ほど前のことです。
ネットに繋がっていて、かつDVDドライブがついているノートパソコンが最強。この結論は、長い透析生活の中で実際に使い続けてきた経験から来ています。

20代〜30代にかけて、私は「会社で長く働き続けるためには業界知識や資格が必要」という意識が強くありました。マイクロソフトOffice(Word・Excel)の操作研修、行政書士などの国家資格、民間の専門資格——平日の仕事帰りにスクールへ通えるのなら通いたかったです。
ところが、地方在住で透析の曜日・時間が固定されている状況では、授業・講義の時間とどうしても噛み合いません。通いたくても通えない。その現実の中で私が選んだのが、形に残るDVD講座でした。
DVD講座の良さは、「生の授業を受けているような感覚」で何度でも見直せること。映像としても音声としても繰り返し確認でき、透析中の4〜5時間が充実した学習時間に変わります。音声講座(CD・MP3)や通信講座と組み合わせることで、さらに学習の幅が広がります。
現在、動画配信サービス(VOD)が主流になっています。ネットが繋がっていればどこでも観られる手軽さは確かです。ただし、動画配信サービスでは永遠に配信されない作品も存在します。権利関係の問題や配信契約の期限切れで、観たい作品が突然消えることもあります。
その点、手元にDVDメディアがあれば「いつでも観られる」という安心感があります。パソコンのディスプレイで観れば画面も十分な大きさですし、ヘッドホンや再生ソフトの設定次第で映像・音質を自分好みに調整できるのも魅力です。
また、パソコンで動画配信サービスを視聴する場合、アプリのダウンロード機能が使えないサービスが存在します(AmazonプライムビデオはPCブラウザでのダウンロード非対応など)。オンライン再生のみになると通信量が増え、データプランによってはコストが上がります。DVDメディアならその心配が一切ありません。
店舗レンタルに加えて、ネット宅配レンタルも選択肢に入れておきましょう。自宅まで届けてくれて、返却もポストに投函するだけという手軽さは、透析患者にとって特にありがたいサービスです。
| サービス名 | 主な月額料金(税込) | レンタル枚数目安 | レンタル対象 | 無料体験 |
|---|---|---|---|---|
| ゲオ宅配レンタル | 2,189円〜 | 8枚/月 | DVD・CD・コミック | 30日間 |
| TSUTAYA DISCAS | 2,189円〜 | 8枚/月 | DVD・CD・コミック | 30日間 |
※料金・枚数・サービス内容は変更される場合があります。申し込み前に各公式サイトでご確認ください。
透析週3回×最低4時間の計算で、月間の透析時間は約48時間。2時間の映画に換算すると、月に24本前後のDVDを観られる計算になります。ネット宅配レンタルを月8枚利用しても追いつかないほど、透析時間は「コンテンツを消費できる時間」として大きいのです。
実店舗レンタル(ゲオ・TSUTAYA)は、店舗数が減少傾向にあるものの、まだ利用できる地域も多くあります。棚に並んだDVDのパッケージを手に取り、裏の解説を読みながら選ぶ楽しさは、動画配信サービスでは味わえない体験です。CDや本も置いている店舗なら、ついでのレンタル・購入もできます。
ネットに繋がったノートパソコンがあれば、動画配信サービス・雑誌読み放題・音楽配信・ネットサーフィン・メール・SNSまで一台で対応できます。パソコンの大画面と操作性の良さは、スマートフォンやタブレットとは別次元の快適さです。
| カテゴリ | 主なサービス例(2026年現在) |
|---|---|
| 動画配信(VOD) | Amazon Prime Video、Netflix、U-NEXT、Hulu、Disney+、Lemino(旧dTV)、FOD、dアニメストア など |
| 雑誌・書籍読み放題 | Kindle Unlimited、楽天マガジン、dマガジン、ブック放題、U-NEXT、タブホ など |
| 音楽配信 | Amazon Music、Spotify、YouTube Music、Apple Music など |
| 学習・スキルアップ | Udemy、YouTube、NHKゴガク、各種オンライン講座 など |
「タブレットでも同じことができるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれません。動画配信サービスやネットサーフィン、SNS程度なら、タブレット1台で十分こなせます。
しかしタブレットには、DVDドライブという「物理的な入り口」がありません。手元にあるDVD講座やレンタルしてきたDVDを観ようとすると、外付けドライブを別途用意して接続するという余計な手間が発生します。
透析中はベッドに固定された状態で片腕しか使えないことが多いです。そんな状況でケーブルを繋ぐ作業はストレスになりやすい。DVD付きノートパソコンなら、電源を入れてディスクを入れるだけ。この「即座に再生できる」シンプルさが、透析中という限られた環境では大きな価値を持ちます。

タブレットとノートパソコンのもう一つの決定的な違いが、物理キーボードの有無です。
クラウドソーシングでのライティング、資料作成、メール返信といった副業・仕事系の作業では、画面をタップして入力するソフトウェアキーボードではどうしても入力速度が落ちます。透析中はただでさえ片腕での作業になりがちです。片手作業でスピードが下がっているところに、ソフトウェアキーボードのタイプミスや変換のもたつきが重なると、作業効率はさらに落ちます。
物理キーボードなら指先の感覚だけでブラインドタッチができ、片手でもホームポジションを維持しながら打ち進められます。この差は、実際に副業として文字を書く作業をしてみると、はっきり体感できるはずです。
| 比較項目 | タブレット単体 | DVD付きノートパソコン |
|---|---|---|
| DVD視聴 | 不可(外付けドライブが別途必要) | ◎ ディスクを入れるだけ |
| 通信量への依存 | 動画視聴は通信量に依存する | DVD再生ならほぼ依存しない |
| 文字入力速度(片手作業時) | 遅くなりやすい | 物理キーで安定した入力が可能 |
| 副業(ライティング・資料作成) | やや不向き | ◎ 実用レベルで対応可能 |
| 画面の大きさ | 8〜11インチ程度 | 13〜16インチが多く、見やすい |
| 価格帯(2026年時点) | 約2〜7万円 | 約6〜25万円(機種による) |
| 重量・携帯性 | ◎ 軽量で持ち運びやすい | 1.5〜2.5kg前後(やや重め) |
もちろんタブレットの軽さと手軽さは魅力で、私も併用しています。ただ「DVD視聴」と「まとまった文字入力」という2つの用途に限れば、いまでもDVD付きノートパソコンに勝るものはないというのが20年超透析を行っている私の実感です。今やBluetoothでタブレットと連携もできていますので、どちらかというとOSと周りのソフト等の拡張面も気になりますね。
「DVDで授業を受けたり映画を楽しんだりするなら、DVDプレーヤーでよいのでは?」という疑問も出るかもしれません。確かにDVDの再生だけが目的ならそれで足ります。
でも、ノートパソコンはDVD再生の先にある「仕事・副業」の入口でもあります。
透析による治療費・通院費・体力的な制約——これらが重なると、収入面での不安を感じる方も少なくないと思います。給料から医療費が引かれる。仕事後の飲み会や付き合いに参加できない。透析のために機会を逃したと感じることが積み重なる。
「透析していると、人生で機会を損している気がする。何かしないといけない。」
20年超透析を行っている今も、この思いは変わっていません。だからこそパソコンでDVDを観ながら学び、仕事をし、副業の可能性を探り続けているわけです。
透析患者が休日にコンビニや飲食店でアルバイトをすることは、求人数の多さという点では可能です。ただし肉体労働が主体で、急な体調不良や透析スケジュールの変更に対応しにくい面があります。年齢を重ねるにつれて体力は落ちていきますし、透析を続けながら肉体労働を継続するのは現実的に難しくなっていきます。
一方、パソコンを使ったネット上の副業は、時間・場所・体調に合わせて調整しやすいのが大きな強みです。
| 副業の種類 | 主な作業内容 | 透析中でも可能か |
|---|---|---|
| Webライティング | 記事・コラムの執筆 | ◎ 片手キー入力で対応可能 |
| データ入力 | 表・リスト・フォームへの入力作業 | ◎ 単純作業で集中しやすい |
| ブログ・アフィリエイト | 記事作成・サイト運営・広告収益 | ◎ 積み上げ型で継続しやすい |
| Webデザイン | バナー・LP・サイトのデザイン制作 | △ スペックの高いPCが必要 |
| 翻訳・校正 | 文書の翻訳・誤字脱字チェック | ◎ 語学力があれば始めやすい |
| 動画編集 | YouTube等の映像編集 | △ 処理能力の高いPCが必要 |
主なクラウドソーシングサービスには、ランサーズ・クラウドワークス・シュフティ・CROWDなどがあります。無料登録からすぐに案件を探せるため、初心者でも始めやすい環境が整っています。
なおパソコンのスペックは、デザインや動画編集のような処理が重い副業をしない限り、市販の普及価格帯のパソコンで十分対応できます。高価なハイスペックモデルを最初から揃える必要はありません。
副業を始める前に必ず確認してほしいこと
①施設のルールを確認する。透析室でのパソコン作業・通話・作業音を制限している施設があります。始める前にスタッフへ確認してください。
②本業がある方は就業規則の確認が必須。会社員・公務員の方は、勤務先の就業規則で副業が禁止または届出制になっているケースがあります。規則に違反すると就業上のリスクを招く可能性があります。副業前に必ず確認を。
③体調が最優先。透析中は血圧変動が起きやすい時間帯です。作業に集中しすぎて体調変化のサインを見逃さないようにしてください。異変を感じたらすぐにスタッフへ。
DVDドライブ搭載モデルは年々減っているものの、まだ選択肢はあります。2026年時点で購入できる主なモデルと、代替案をまとめます。
| 選択肢 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|
| DVD内蔵ノートパソコン(新品) NEC LAVIE N16、富士通 FMV LIFEBOOK、Dynabook AZ/HW、Panasonic Let’s note SV など | ケーブル不要で即再生。一体型で持ち運びがシンプル | 選択肢が少ない。価格がやや高め(6〜25万円前後) |
| DVD内蔵ノートパソコン(中古・リファービッシュ品) | コストを抑えられる。DVD内蔵モデルが比較的多く流通している | バッテリー劣化・保証期間に注意。信頼できる販売店を選ぶ |
| 通常ノートパソコン+外付けDVDドライブ | 本体の選択肢が広い。軽量・薄型モデルを選べる | 透析中の接続作業がやや手間。ケーブル管理が必要 |
価格を抑えたいなら中古・リファービッシュ品も有効な選択肢です。私自身もノートパソコンは中古・ハードオフ・フリマアプリ経由で入手してきた経験があります。ただしバッテリーの持続時間と保証の有無だけは必ず確認してください。透析中にバッテリー切れになると、せっかくの視聴・作業時間が台無しになります。
透析を始めた時期は人それぞれです。若くして導入した方、仕事を続けながら透析と向き合っている方——共通するのは「この時間を無駄にしたくない」という思いではないでしょうか。
「透析中に何をしようか」——テレビを見るのも、本を読むのも、眠るのも自由です。でも、「何かを学んで、何かを生み出す時間にしたい」と思うなら、DVD付きノートパソコンはその思いに応えてくれる最も実用的なツールです。
20年超透析を行っている今も、年齢を重ねても、この考え方は変わっていません。「持ち運びだけじゃない——DVD付きノートパソコンが透析中の最強の相棒」というのが、長年使い続けてきた私の結論です。
※本記事は個人の体験および2026年時点の情報に基づいています。パソコンの機種・価格・サービス内容は変更される場合があります。副業については本業の就業規則および施設のルールを事前に確認してください。透析中の体調変化があった場合はすぐにスタッフへ声をかけてください。