「透析になる数値とは?」腎機能低下の目安と早期対策で安心の生活を!

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「透析になる数値とは?」腎機能低下の目安と早期対策で安心の生活を!

目次

透析になる数値を知って不安を和らげよう

透析という言葉を聞いただけで、不安になる方も多いのではないでしょうか。私自身、透析生活が始まった当初は「これからどうなるんだろう」と夜も眠れないほど心配していました。

特に「どんな数値で透析が必要になるのか?」という疑問は、多くの腎臓病患者さんが抱える悩みです。今回は透析導入の目安となる数値や、透析が必要になる原因について、20年超の透析経験から得た知識と共に分かりやすくお伝えします。この記事を読めば、透析生活への不安が少し軽くなるかもしれませんよ。

透析が必要になる腎機能の数値とは

まず知っておきたいのが、透析導入の判断基準となる腎機能の数値です。医師が透析を検討する際には、いくつかの重要な指標を総合的に判断します。

eGFR(推算糸球体濾過量)が15未満で透析検討の目安に

腎機能を測る最も重要な指標が「eGFR(※)」です。これは腎臓の濾過機能を数値化したもので、健康な人では90以上あります。この数値が低いほど腎機能が低下していることを示します。

※推算糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate)

一般的に、eGFRが15mL/分/1.73m²未満になると、透析導入を検討する段階と言われています。ただし、数値だけで機械的に判断されるわけではなく、実際の体調や他の検査結果も含めて総合的に医師が判断します。

私の場合は、eGFRが12まで低下した時点で、むくみや息切れといった尿毒症症状も出始めたため、透析導入の話が具体的になりました。数値の変化を見ながら、少しずつ心の準備ができたのは幸いでした。

クレアチニン値の上昇も重要な指標

血液中のクレアチニン値も、腎機能の重要な指標です。クレアチニンは筋肉の代謝産物で、健康な腎臓なら尿と一緒に排出されます。しかし腎機能が低下すると、血液中に蓄積されていきます。

男性の場合、クレアチニン値が8mg/dL以上、女性の場合は6mg/dL以上になると、透析導入を検討する目安とされています。ただし、筋肉量によって基準値が変わるため、一概には言えない部分もあります。

私の透析導入時は、クレアチニン値が9.2mg/dLまで上昇していました。この数値を見た主治医から「そろそろ透析の準備をしましょう」と言われたことを今でも鮮明に覚えています。

BUN(尿素窒素)の上昇

BUNは体内のタンパク質代謝の最終産物である尿素窒素の量を示す値です。腎機能が低下すると、この値も上昇します。

一般的に、BUNが80〜100mg/dL以上になると、尿毒症症状が現れやすくなり、透析導入を検討する目安となります。

私の場合、BUNが92mg/dLまで上昇した頃から、食欲不振や吐き気といった症状が出始め、日常生活に支障が出るようになりました。この体験から、数値の変化と体調の変化は密接に関連していることを実感しています。

透析導入の判断に影響するその他の要素

腎機能の数値だけでなく、実際の体調や症状も透析導入の重要な判断材料になります。

尿毒症症状の出現

尿毒症とは、腎機能低下により体内に老廃物が蓄積して起こる様々な症状の総称です。以下のような症状が現れたら、透析導入を検討するサインかもしれません。

– 極度の疲労感や倦怠感
– 吐き気や嘔吐
– 食欲不振
– 手足のむくみ
– 息切れや呼吸困難
– 皮膚のかゆみ
– 集中力低下や思考力の低下

私が透析導入前に最も辛かったのは、間もなく透析が始まることへの心の受け入れは何とかできていて療養していたのですが、現場から事務職へ就くための転職活動をしなければならない状況にありました。常に感じる「疲労感」でした。ハローワークや訪問会社などの階段を上るだけで息が切れ、帰ってくればソファに倒れ込むように横になる日々。「なんでこんなに疲れるんだろう」と思っていましたが、これが尿毒症症状だったのです。

水分・電解質バランスの乱れ

腎機能が低下すると、水分や電解質のバランスを保つことが難しくなります。特に以下のような状態は危険信号です。

– コントロール不能な高カリウム血症(5.5mEq/L以上)
– 治療抵抗性の高血圧
– 重度のむくみ(浮腫)
– 肺水腫による呼吸困難

私の場合、透析導入直前はカリウム値が6.2mEq/Lまで上昇し、医師から「このままでは心臓に負担がかかり危険」と強く警告されました。今日まで続けてきた食事制限だけでは対応できなくなった時点で、透析の必要性を強く実感しました。

酸塩基平衡の異常

腎臓は体内の酸塩基バランスを調整する重要な役割も担っています。酸塩基平衡の異常といったところで難しいのですが、腎機能低下により代謝性アシドーシス(血液が酸性に傾く状態)が進行し、呼吸困難や疲労感、筋力低下などの症状が現れることがあります。

血液ガス分析でpHが7.35未満、HCO3(重炭酸イオン)が15mEq/L未満の場合は、透析導入を検討する目安となります。

透析になる主な原因と予防法

透析が必要になる背景には、様々な腎臓病があります。主な原因疾患と、可能な予防法について見ていきましょう。

糖尿病性腎症

日本で透析導入の原因第1位となっているのが糖尿病性腎症です。糖尿病により血管が傷つき、腎臓の濾過機能が徐々に低下していきます。

予防のためには、血糖値のコントロールが最も重要です。HbA1c(ヘモグロビンA1c)を7.0%未満に保つことが推奨されています。また、定期的な尿検査で微量アルブミン尿を早期に発見することも大切です。

私は先天的な理由により透析となってしまいましたが、私の知人は糖尿病と診断された当初から血糖コントロールを徹底し、20年以上経った今でも腎機能を維持しています。とは言え、血糖コントロールを怠った結果、透析になってしまうケースも少なくありません。

慢性糸球体腎炎

かつては透析導入原因の第1位でしたが、現在は第2位となっています。腎臓の濾過装置である糸球体に炎症が起こり、機能が低下していく病気です。

早期発見のためには、定期的な健康診断で尿検査を受けることが重要です。尿潜血や尿タンパクが陽性の場合は、腎臓専門医の診察を受けてください。

私自身、大学の健康診断で尿タンパク(+)が通年引っかかったことで治療に入りました。会社等の健康診断で尿タンパクが出ている人は、早めに治療を行うことをお勧めします。そのことで、透析導入を遅らせることもできるからです。

腎硬化症

高血圧が長期間続くことで腎臓の血管が傷つき、腎機能が低下していく病気です。高齢化に伴い増加傾向にあります。

予防には血圧管理が最も重要で、家庭血圧で135/85mmHg未満を目指すことが推奨されています。減塩や適度な運動も効果的です。

多発性嚢胞腎

遺伝性の病気で、腎臓に多数の嚢胞(水袋)ができて腎機能が低下していきます。家族歴がある場合は、若いうちから定期検診を受けることが大切です。

現在は、トルバプタンという進行を遅らせる薬剤も使用可能になっています。早期診断・早期治療が重要です。

透析導入前に知っておきたい準備と心構え

透析導入が近づいてきたら、心と体の準備をしておくことが大切です。私の経験から、特に重要だと感じたポイントをお伝えします。

バスキュラーアクセスの準備

透析を行うためには、血液を体外に循環させるための「バスキュラーアクセス」が必要です。主に以下の3種類があります。

1. 内シャント:動脈と静脈を直接つなぐ手術を行い、血流の多い太い血管を作ります。最も一般的で長期使用に適しています。
2. 人工血管:自分の血管が細い場合などに、人工血管を使用してシャントを作ります。
3. カテーテル:緊急時や一時的な使用に適しています。

内シャント手術は透析開始の2〜4週間前に行うことが多いため、eGFRが20を下回ってきたら、医師と相談しておくとよいでしょう。

私は内シャント手術を受けましたが、術後に「シャント音」と呼ばれる血管の振動音が聞こえるようになり、最初は少し違和感がありました。でも、これが命をつなぐ大切な血管だと思えば、愛おしく感じるようになりました。

以下の内容については、各カテゴリーのなかで詳細に取り上げていきたいと思います。

透析方法の選択

透析には大きく分けて「血液透析」と「腹膜透析」の2種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

血液透析
– 週3回、1回4時間程度、医療機関で行います
– 効率よく老廃物を除去できます
– 通院の負担がありますが、自宅では自由に過ごせます

腹膜透析
– 自宅で毎日行います(機械を使った夜間透析も可能)
– 緩やかな透析のため、身体への負担が少ない傾向があります
– 旅行などの外出がしやすいですが、毎日の処置が必要です

私は仕事との両立を考えて血液透析を選びました。血液透析・腹膜透析の選択でどちらが良い悪いではなく、自分の生活スタイルや将来設計に合った方法を選ぶことが大切です。

精神的な準備

透析導入は身体面だけでなく、精神面でも大きな変化をもたらします。「一生続く治療」と考えると不安になるかもしれませんが、前向きな心構えが大切です。

私が透析導入前に主治医から言われた言葉が今でも心に残っています。「透析は終わりではなく、新しい生活の始まりです。多くの方が透析をしながら充実した人生を送っています」。この言葉に救われた思いがしました。

また、同じ透析患者の体験談を聞くことも心の準備になります。患者会や情報交換の場に参加してみるのもよいでしょう。

透析導入後の生活の変化と対策

透析生活が始まると、いくつかの生活面での変化や制限が生じます。しかし、適切に対応すれば、充実した日常生活を送ることは十分可能です。

食事制限とその工夫

透析患者にとって食事管理は重要ですが、全てを我慢する必要はありません。以下のポイントを押さえた食事管理が基本です。

塩分制限
1日6g未満が目安です。減塩調味料や香辛料、酸味を上手に活用すると、塩分が少なくても美味しく食べられます。

カリウム制限
生野菜や果物、芋類などに多く含まれます。野菜は茹でこぼすことでカリウムを減らせます。

リン制限
乳製品や加工食品に多く含まれます。リン吸着薬を適切に服用することも大切です。

水分制限
尿量が減少している場合は、1日の水分摂取量に注意が必要です。

私が特に工夫しているのは、外食時のメニュー選びですね。和食店では「薄味でお願いします」と伝えたり、ラーメンなら「スープは少なめに」とオーダーしたりします。

また、透析日と非透析日で食事内容を少し変えるのも一つの方法です。透析日は少しリラックスして、非透析日はより気をつける、というメリハリをつけています。メリハリは必要ですね。

仕事と透析の両立

多くの透析患者が仕事を続けています。私自身、会社員として働きながら20年超透析を続けてきました。

職場への理解を求める
透析のために週3回、定時に退社する必要があることを上司や同僚に理解してもらうことが大切です。私の場合、面接・採用時に状況を説明し、「その分、出社時間を早めて退勤しますので」と説明を行いました。

透析時間の工夫
夜間透析や朝一番の時間帯を利用するなど、仕事への影響が少ない時間帯を選ぶのも一つの方法です。私は長年、夕方からの夜間透析を選び、その分朝は早く出社するようにしていました。

体調管理の徹底
透析患者は疲れやすいため、無理をしないことが大切です。十分な睡眠と休息を確保し、体調を整えることが長く働き続けるコツです。

旅行や外出時の対応

透析治療が必要でも、旅行や外出を楽しむことは十分可能です。

出張透析・旅行透析の活用
国内には多くの透析施設があり、出張・旅行先での透析(出張透析・旅行透析)が可能です。事前に主治医に相談し、受け入れ先の手配をしましょう。私はほぼ毎年、旅行透析を楽しんでいます。計画は少し大変ですが、その分思い出も深まります。

災害時の備え
私は東日本大震災を経験しています。外出時や旅行中に災害が起きた場合に備え、透析患者手帳や薬の情報を常に携帯しておくことが大切です。また、避難所での透析患者への対応について、事前に地域の情報を確認しておくとよいです。

透析患者が利用できる支援制度

透析患者には様々な公的支援制度があります。これらを上手に活用することで、経済的負担を軽減できます。

医療費の助成制度

特定疾病療養費制度
人工透析を受けている腎不全患者は「特定疾病」に指定されており、医療費の自己負担額が月額1万円程度(所得により変動)に抑えられます。

自立支援医療(更生医療)
18歳以上の腎臓機能障害者が透析治療を受ける場合、医療費の自己負担が軽減されます。所得に応じて月額上限額が設定されます。

私の場合、特定疾病療養費制度を活用することで、月々の医療費負担は軽減されています。ただし、これらの制度を利用するには申請手続きが必要なので、医療ソーシャルワーカーに相談するとスムーズです。

障害年金と各種手当

障害年金
透析患者は一般的に障害等級2級に認定されることが多く、障害基礎年金や障害厚生年金を受給できる可能性があります。初診日から1年6ヶ月経過後に申請可能です。

特別障害者手当
重度の障害があり、日常生活で常時特別の介護を必要とする20歳以上の在宅者が対象です。

私は会社員として働きながらも、障害年金を受給しています。申請時には主治医の詳細な診断書が必要でしたが、医療ソーシャルワーカーのサポートもあり、スムーズに手続きができました。

税金の控除と割引制度

障害者控除
確定申告時に障害者控除(所得税)や障害者控除(住民税)を受けられます。

各種割引制度
身体障害者手帳を取得すると、公共交通機関の運賃割引、携帯電話料金の割引、NHK受信料の減免など、様々な割引制度が利用できます。

私が特に助かっているのは交通機関の割引です。遠方にて通院する場合、高速道路の交通費負担が軽減されるなど、大きな助けになっています。

透析患者の体験談から学ぶ心の持ち方

最後に、長年透析を続けてきた私自身の経験と、多くの透析仲間から聞いた体験談をもとに、前向きに透析生活を送るためのヒントをお伝えします。

透析を生活の一部として受け入れる

透析導入当初は「なぜ自分が」という思いに苦しむ方も多いですが、時間とともに「生活の一部」として受け入れられるようになります。

私の場合、透析を「週3回の特別な時間」と捉えるようにしています。20年超通院していくなかで、20代、30代は資格勉強に明け暮れました。そして、透析中は好きな本を読んだり、映画を観たり、時には仕事のアイデアを考えたりと、自分だけの時間として活用しています。

また、同じ透析室の仲間との交流も大切な支えになっています。同じ悩みを持つ者同士、何気ない会話から大きな励みをもらうことがあります。

小さな目標を持ち続ける

透析生活を長く続けるコツは、小さな目標を持ち続けることです。旅行計画を立てたり、趣味に打ち込んだり、家族との時間を大切にしたりと、生活に彩りを加える工夫が大切です。

私は透析導入後、「とにかく出かけてみようよ!」という小さな目標を立てました。できれば近くに透析施設のある温泉地を調べて、旅行してみる。電車、新幹線、バス、飛行機・・・とにかく交通手段は問わず、です。「旅行好き」という趣味からでしょうが、次の旅行を楽しみにすることが、日々の透析生活を前向きに過ごすエネルギーになっています。

情報収集と自己管理の徹底

透析患者にとって、正しい知識と情報を持つことは大きな力になります。医療スタッフの指導を守りながらも、自分自身の体調の変化に敏感になり、適切に対応することが大切です。

私は毎月の検査データをもらいます、自分のデータなのですから!自分でも可視化できるようにはしています。ただ、20年超の年数が経って最近思うのは、温暖化のせいでしょうか、気温(湿度)の影響もあって、数値の変動を把握することが、やや難しくなっている点です。つまり体調の変化が微妙にズレてきており、直近では(もともと血圧は低いほうであったのですが、)高血圧が続くなどが見られました。

いずれにせよ、データから食事や生活習慣の改善点が見えてくることがあります。また、透析患者向けの雑誌や書籍、インターネットの信頼できる情報源から、最新の治療情報や生活の工夫などを学ぶようにしています。

まとめ:透析は終わりではなく新しい生活の始まり

透析導入の目安となる数値や原因について詳しく見てきましたが、最も伝えたいのは「透析は終わりではなく、新しい生活の始まりである」ということです。

確かに、透析には様々な制約がありますが、適切な治療と自己管理、そして前向きな心持ちがあれば、充実した日々を送ることは十分可能です。私自身、20年超の透析生活を送りながら、仕事や家族との時間、趣味や旅行を楽しんでいます。

透析導入が近づいている方、すでに透析を始められた方、そのご家族の方々に伝えたいのは、「一人で抱え込まないでください」ということです。医療スタッフ、家族、同じ透析患者の仲間など、周囲のサポートを積極的に活用しましょう。

そして何より、ご自身の体と心を大切にしてください。適切な治療と自己管理、そして前向きな気持ちが、これからの透析生活を支える大きな力になります。

新しい生活のスタートに不安はつきものですが、一歩一歩進んでいけば、必ず道は開けます。透析という治療があるからこそ、これからも大切な人たちと時間を共有し、人生を歩み続けることができるのです。

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