透析導入初期の不安を解消!絶対知りたい災害時行動マニュアル完全版

2025年10月27日

透析導入初期の不安を解消!絶対知りたい災害時行動マニュアル完全版
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更新日: 2026年9月11日

透析と災害 - 導入初期の恐怖を安心に変える!
透析導入直後、ただでさえ不安なのに「もし災害が起きたら…?」と考え出すと、もう夜も眠れないですよね。透析治療が受けられなくなったらどうしよう、水や食料は?薬は?そんな心配が頭をぐるぐる…分かります、めちゃくちゃ分かります。

私も透析を始めたばかりの頃、ニュースで地震速報が流れるたびに心臓がバクバクしたものです。

この記事では、そんなあなたの「透析と災害」という重くのしかかる不安に対して、今すぐできる具体的な備えと、いざという時のリアルな行動を、ちょっとお節介かもしれませんが、徹底的に解説します。

これを読めば、漠然とした恐怖が「なんだ、こうすればいいのか!」「これなら自分でもできそう!」という確かな安心感に変わるはず。さあ、一緒に未来への備え、始めませんか?

・透析導入初期こそ、災害への備えが命を救う
・まず「透析条件カード」「お薬手帳」の携帯を今日から始めよう
・警戒レベルを理解して、透析患者は一般の人より早く動くことが鉄則
・備えは特別なことではない。日常のちょっとした意識の積み重ねが「もしも」を変える

透析中に大災害が起きたら?まず考えるべきこと

想像してみてください。いつものように透析を受けている、その瞬間に、経験したことのないような大きな揺れが襲ってきたら……。まず、パニックにならないでください、とは言いません。だって、怖いですよね、普通に。でも、その恐怖の中で、ほんの少しだけ冷静さを保つことが、あなたの命を救う鍵になります。

正直、私も最初は「災害なんて、自分には関係ない」ってどこかで思ってたんですよね。甘かった、本当に。でも、ある日、透析仲間の先輩が、かつて被災した時の壮絶な体験談を聞かせてくれたんです。「透析が受けられないかもしれない」という恐怖、水や食料の制限、情報の錯綜……それを聞いて、もう他人事じゃない、本気で備えなきゃダメだって、背筋が凍る思いで実感しました。

そして実際に、私自身が東日本大震災を経験しました。「もし、あの時の自分だったら……」が現実になった瞬間でした。20年超透析を行っている今の私が、当時の自分に一番伝えたいこと——それが、この記事に書いてあることすべてです。

透析が中断される主なリスクと対策の必要性

透析が中断されるリスク具体的な影響
停電透析機械が停止。スマホ充電・情報収集手段を失う。
断水・水質汚染透析に必要な大量の清潔な水が確保できない。
道路寸断透析施設に行けない。スタッフが施設に来られない。
施設の被災施設自体が浸水・倒壊し、透析機材が使用不能になる。
情報の錯綜施設の安否・再開情報・受け入れ先が分からなくなる。

 

大規模な災害が発生した場合、残念ながら、いつも通りの透析が受けられなくなる可能性は否定できません。しかしここで絶望しないでください。日本の透析医療体制は、災害時にも機能するよう様々なネットワークや備えを持っています。だからこそ、私たちが「知っておく」こと、「備えておく」ことが、そのネットワークを最大限に活用し、自分の身を守るために、めちゃくちゃ重要になってくるんです。

警戒レベルを理解する——透析患者は一般の人より早く動く

近年、防災情報は「警戒レベル」という形で5段階に整理されました。透析患者は「避難指示が出てから動く」では遅すぎることを、まず頭に叩き込んでください。

内閣府の「避難情報に関するガイドライン」では、「自らの命は自らが守る」意識を持ち、自らの判断で避難行動をとることが基本方針とされています。多くの場合、防災気象情報は自治体が発令する避難指示よりも先に発表されます。キキクル(気象庁の危険度分布)や河川の水位情報を使って、自分で判断して動くことが、透析患者には特に求められます。

警戒レベルと透析患者が取るべき行動

警戒レベル防災気象情報透析患者が取るべき行動
レベル5
緊急安全確保
特別警報・キキクル「災害切迫」(黒)命の危険が迫っている。直ちに身の安全を確保。近くの頑丈な建物の上階へ移動。
レベル4
避難指示
危険警報・キキクル「危険」(紫)全員避難。避難指示がなくてもキキクルや河川水位情報で自ら判断。透析病院への連絡をこの段階で必ず入れる。
レベル3
高齢者等避難
警報・キキクル「警戒」(赤)透析患者・高齢者・障がいのある方は危険な場所から避難開始。一般の方も避難準備を始める。
レベル2注意報・キキクル「注意」(黄)ハザードマップで自宅・病院周辺の浸水リスクを確認。モバイルバッテリーを充電しておく。
レベル1早期注意情報(警報級の可能性)最新の防災気象情報に注意。透析スケジュールと天気予報を照合し始める。

 

避難先は「あらかじめ指定された避難所」にこだわらなくてOKです。川や崖から離れた、近くの頑丈な建物の上層階に逃げるなど、そのときの状況で最善の安全確保行動をとることが大切です。

情報収集が命綱!どうやって情報を得る?

災害時に最も重要なことの一つ、それは「正確な情報」です。テレビやラジオはもちろんですが、停電時には使えない可能性も。だから、スマートフォンや携帯ラジオは必須アイテム。モバイルバッテリーも忘れずに準備しておきましょう。電池式のラジオも、一つあると安心感が違いますよ。

そして、透析患者にとって特に重要なのが「透析施設に関する情報」です。自分の通っている施設は無事か?透析は再開されるのか?もしダメなら、どこか受け入れてくれる施設はあるのか?

多くの透析施設では、災害時の連絡方法や安否確認の方法を事前に決めているはずです。施設のウェブサイトや掲示、配布される資料などを必ず確認し、連絡手段(電話番号・SNS・伝言ダイヤルなど)を控えておきましょう。「災害の時って、どうやって連絡取ればいいんですか?」と直接スタッフに聞いてみるのが一番確実です。

なお、災害直後は電話回線がパンクしやすいのが現実。だから、電話以外の連絡手段——災害用伝言ダイヤル(171)の使い方、SNSでの情報発信——も普段から確認しておいてください。

透析患者が入れておきたい情報収集ツール

ツール・サービス用途・ポイント
Yahoo!防災速報アプリ自宅・病院を地点登録しておくと警戒レベル情報がプッシュ通知で届く。
NHKニュース・防災アプリ避難指示・警戒レベルの正式情報確認に最適。信頼性が高い。
キキクル(気象庁・ブラウザ版)土砂・浸水・洪水の危険度をリアルタイムで色分け表示。スマホにブックマーク登録必須。
radiko(ラジコ)スマホで全国のラジオを聴ける。停電時の携帯ラジオの代替にも。
災害用伝言ダイヤル(171)電話回線が混雑していても安否確認に使える。使い方を事前に一度練習しておこう。

避難は必要?どこへ行くべき?——透析患者の避難先選び

自宅が安全で、ライフライン(電気・水)も確保されているなら、むやみに避難する必要はありません。特に透析患者は、環境の変化が体調に影響しやすいですからね。しかし、家屋の倒壊や浸水の危険がある場合、または自治体から警戒レベル4の避難指示が出た場合は、速やかに安全な場所へ避難しなければなりません。

問題は「どこへ避難するか?」です。一般的な指定避難所(学校の体育館など)は、残念ながら透析患者にとって最適な環境とは言えないことが多いです。食事や水分の管理、衛生面、プライバシーの確保など、様々な課題があります。

理想的なのは、透析治療が受けられる「福祉避難所」や災害拠点病院などですが、全ての地域に十分な数が整備されているわけではありません。まずは、お住まいの自治体のハザードマップや防災計画を確認し、透析患者を受け入れ可能な避難所があるか事前に調べておくことが重要です。

事前に安全な親戚や友人の家を避難先として決めておけるなら、それも一つの有効な手段です。東日本大震災では親類の家に移動しましたし、水道や電気が来ないために隣県まで移動して透析を受けた経験があります。「いざという時にどこへ行くか」を、家族と一緒に事前に話し合っておくことが、何より大切です。

これだけは絶対やって!透析患者のための防災リスト

さて、ここからが本番です。「もしも」の時に備えて、私たちが「いつも」からできること。透析患者ならではの、絶対に押さえておきたい防災リストを具体的に見ていきましょう。理屈抜きで、やるしかない!ってやつです。

肌身離さず携帯すべき最重要アイテム

携帯品優先度目的・注意点
透析条件カード/災害時連絡カード🔥最重要ドライウェイト・ダイアライザー・透析時間・薬剤など。避難先の施設で安全な透析を受けるための生命線。常に財布やパスケースに携帯。
お薬手帳🔥最重要常用薬の種類・量を他施設に伝え、適切な処方を受けるために必須。
常用薬の予備(3日〜1週間分)★★★防災リュックに。主治医・薬剤師に相談して事前に確保しておく。
モバイルバッテリー・充電ケーブル★★★情報収集・病院連絡に不可欠。停電時の命綱。大容量タイプを常時充電。
携帯ラジオ・乾電池★★★スマホが使えない停電時でも情報を得られる。手回し充電タイプもあると安心。
スリッパ・靴(枕元に用意)★★夜間の地震時、ガラス破片などから足元を守るため。枕元に常備。
現金(小銭含む)★★停電時はカード・電子マネー不可。公衆電話のために小銭も必要。
ウェットティッシュ・消毒ジェル★★避難所での手洗いが困難な場面で、感染症対策に。シャント肢の清潔保持にも重要。

最重要!「お薬手帳」と「透析条件カード」——これなしでは始まらない

これ、本当に、本当に、絶対に忘れないでください。

災害時、もし自分の通っている施設以外で透析を受けることになった場合、あなたの「透析条件」が分からなければ、安全な透析を行うことができません。

透析条件とは——ドライウェイト(目標体重)、使用しているダイアライザーの種類、透析時間、除水量、血液流量、処方されている薬剤など、あなただけの「カルテ」のようなものです。

多くの透析施設では、「透析カード」や「災害時連絡カード」のような形で、これらの情報をまとめたものを発行してくれています。もし、まだ持っていない場合は、すぐに施設に相談して作成してもらいましょう。そして、それを「お薬手帳」と一緒に、常に財布やパスケースなど、肌身離さず持ち歩くものに入れておくのがベストです。

お薬手帳も同様に重要です。あなたが普段服用している薬の種類や量が分からなければ、適切な処方を受けることができません。最低でも3日分、できれば1週間分程度の予備の薬を防災リュックに入れておくことも検討しましょう。かかりつけ医や薬剤師さんに相談してみてくださいね。

「まあ、大丈夫だろう」なんて思わないでください。災害は、本当に突然やってきます。その時、「あのカード、家に置いてきちゃった…」では、取り返しがつかないことになりかねません。これは脅しじゃなくて、切実なお願いです。

非常食と飲料水——透析患者ならではの注意点

災害時の備蓄として、非常食や飲料水は基本中の基本ですが、透析患者は、その内容に特に注意が必要です。一般的な非常食は、保存性を高めるために塩分が多かったり、カリウムやリンが多く含まれていたりすることがあります。

 

項目一般的な注意点透析患者が追加で注意すべき点
非常食エネルギー源(炭水化物)の確保。低カリウム・低リンを意識した食品を選ぶ。野菜ジュースや果物缶は避ける。白米(アルファ米)や低タンパク・低リンのおかずレトルトなどを推奨。
飲料水1人1日2Lを目安に3日〜1週間分備蓄。水分制限を考慮し備蓄量を調整。「透析が数日中断した場合の水分制限量」を事前にスタッフに確認しておく。

 

カリウム・リン制限を意識した備蓄食の選び方

透析患者にとって、カリウムとリンの管理は生命線です。災害時、透析の間隔が空いてしまう可能性を考えると、普段以上に食事管理が重要になります。

備蓄食を選ぶ際は、栄養成分表示をしっかり確認しましょう。最近では、「低カリウム」「低リン」を謳った商品や、腎臓病患者さん向けに開発されたレトルト食品も増えています。

具体的には——

  • 白米(アルファ米)やうどん・そうめんなどの炭水化物を中心に
  • 缶詰なら魚介類よりも肉類の缶詰(水煮など、味付けの薄いもの)の方が比較的リンが少ない傾向
  • 野菜ジュースや果物の缶詰はカリウムが多いので避ける
  • ようかんや飴などのエネルギー補給食品も精神的な支えになる

でも、完璧を目指さなくても大丈夫。「何も食べない」よりは、多少制限から外れても、エネルギーを摂取することの方が優先される場合もあります。大切なのは「意識して選ぶ」こと。普段から管理栄養士さんに相談して、「自分が食べられる非常食リスト」を作っておくと安心ですね。こういう地道な準備が、結局一番効くんですよね。

水分制限と備蓄水のバランス

透析患者は水分制限も重要ですよね。だからといって、災害時に水を全く飲まないわけにはいきません。脱水は命に関わります。

問題は、「透析が受けられない状況でどれくらいの水分を摂るべきか」という判断です。これも、普段から主治医や透析スタッフと「もし災害で透析が数日受けられなかったら、水分は1日どれくらいまでなら大丈夫ですか?」と具体的に相談しておくことが大切です。このひと言が、いざという時の命綱になります。

電気がない!停電時の備えは?

停電は、情報収集手段を奪い、夜間の安全を脅かし、スマートフォンの充電もできなくさせます。これは血液透析・腹膜透析どちらの患者さんにとっても深刻な問題です。

在宅で腹膜透析(APD)を行っている方は、停電時に機械が使えなくなるため、手動でのバッグ交換(CAPD)に切り替える準備が必要です。いざという時に慌てないよう、定期的に手順を確認しておきましょう。

血液透析の方は、スマートフォンやラジオの充電、最低限の明かりの確保のために、モバイルバッテリー・乾電池・電池式ランタンなどを準備しておくことを強くお勧めします。最近は、ソーラー充電機能付きのモバイルバッテリーや手回し充電式のラジオライトなど便利なグッズもたくさんあります。ちょっと投資してでも、備えておく価値は絶対にありますよ。

透析施設との連携——事前に確認しておくべきこと

繰り返しになりますが、かかりつけの透析施設との連携は、災害時の生命線です。以下の点を、事前に、具体的に確認しておきましょう。

連携対象事前に確認・共有すべき事項
透析施設災害時の連絡方法(電話・SNS・ウェブサイト等)。安否確認の方法。透析中断時の近隣連携施設情報。透析条件カードの発行。
主治医・管理栄養士薬の予備日数(1週間分など)の相談。災害時の水分制限量の目安。低カリウム・低リンの非常食リスト作成。
家族・周囲あなたが透析患者であることと特別な配慮が必要な点の共有。緊急時の連絡先・薬の場所・透析施設情報を共有。
自治体・地域ハザードマップの確認。透析患者を受け入れ可能な福祉避難所の有無。避難行動要支援者登録への申請。地域の防災訓練への参加。

 

以前、私が通っているクリニックで防災訓練があったんです。最初は「面倒だなあ」なんて思ってたんですけど(正直者)、実際にスタッフの方々が、災害時の患者さんの誘導や情報伝達の手順を確認しているのを見て、「ああ、ちゃんと考えてくれてるんだな」って、すごく安心したんですよね。参加して良かった、って心から思いました。

災害発生!その時、透析患者が取るべき行動

どれだけ備えていても、いざ災害が発生したら、冷静でいるのは難しいかもしれません。でも、事前に「何をすべきか」を知っておくだけで、パニックの度合いは大きく変わります。

フェーズ行動の優先順位詳細な行動・留意点
❶ 災害発生直後身の安全確保(揺れが収まるまで)透析中はスタッフの指示に従う。慌てて針を抜かない。火の始末。スリッパ・靴で足元保護。
❷ 状況安定後情報収集と連絡携帯品(透析カード・お薬手帳)を確認。透析施設への連絡を複数手段で試みる。回線混雑を考慮し、災害用伝言ダイヤル(171)やSNSも活用。
❸ 避難が必要な場合適切な避難先の選定自宅の安全を確認。福祉避難所や受け入れ可能な施設を事前に確認しておくのが理想。一般避難所では食事・水分管理・衛生面・プライバシーに課題があることを認識。
❹ 避難所生活自己管理と情報伝達自分が透析患者であることを運営スタッフに明言し、食事・水分制限の配慮を依頼。持参の備蓄食を活用。手洗い・マスクで感染症対策を徹底。

透析中に地震が発生したら——針は絶対に自分で抜かない

地震であれば、まず揺れが収まるまで、丈夫なテーブルの下に隠れるなど、身を守る行動を最優先してください。透析中であれば、スタッフの指示に従いましょう。慌てて針を抜いたり、動き回ったりするのは非常に危険です。

揺れが収まったら、周囲の状況を確認し、火の始末をします。ガラスの破片などで怪我をしないように、足元にも注意してください。

避難所での食事管理——周囲への伝え方

避難所で配給される食事は、多くの場合、透析患者の食事制限に配慮されていません。おにぎりやパン、カップ麺など、塩分やカリウムが多いものが中心になりがちです。

まず、自分が透析患者であり、食事制限(特にカリウム・リン・塩分・水分)が必要であることを、避難所の運営スタッフに、はっきりと伝えましょう。「透析カード」や「お薬手帳」を見せると、より理解してもらいやすくなります。

特別な食事を用意してもらうのが難しい場合は、配給された食事の中から制限に引っかかりにくいものを選んで食べる、持参した非常食を活用するなどの工夫が必要です。例えば、おにぎりなら中の具材(昆布や梅干しは塩分・カリウムが多い)を避ける、パンなら菓子パンより食パンを選ぶ、汁物は飲まない、など、できる範囲での自己管理が求められます。

避難所での衛生管理と感染症対策

避難所は多くの人が密集して生活するため、衛生環境が悪化しやすく、感染症のリスクも高まります。透析患者は免疫力が低下している場合もあり、感染症にかかると重症化しやすいため、特に注意が必要です。

  • 手洗い・手指消毒をこまめに行う(ウェットティッシュや消毒ジェルを備蓄に入れておく)
  • マスクを着用する
  • シャント肢(透析のための血管)を清潔に保ち、傷つけないように注意する
  • できるだけ換気の良い場所にいるように心がける
  • 体調の変化(発熱・咳・下痢など)があれば、すぐにスタッフに申し出る

周りに気を遣いすぎる必要はありません。自分の健康が第一です。

「いつも」の備えが「もしも」を救う——日常からできること

災害への備えは、特別なことではありません。日々の生活の中で、少しだけ意識を変えるだけで、できることはたくさんあります。

家族や周囲との情報共有——「迷惑をかける」なんて思わなくていい

あなたが透析患者であること、災害時に特別な配慮が必要なことを、家族や親しい友人、職場の同僚など、身近な人に伝えておきましょう。緊急連絡先や、かかりつけの透析施設の場所、普段服用している薬の情報などを共有しておくことも大切です。

いざという時、あなた自身が動けなくても、周りの人が状況を理解し、適切なサポートをしてくれる可能性が高まります。「迷惑をかけるかも」なんて思わずに、オープンに話しておくことが、結果的にあなたと周りの人、双方の助けになります。

かかりつけ医・透析施設とのコミュニケーション

これはもう、耳にタコができるほど言っていますが(笑)、本当に重要なので、もう一度。普段の通院時から、主治医や看護師、臨床工学技士、管理栄養士といった専門スタッフと、良好なコミュニケーションを築いておくことが、何よりの防災対策になります。

体調の変化や不安なこと、災害時のことなど、何でも気軽に相談できる関係性を作っておきましょう。専門家からの的確なアドバイスは、あなたの不安を和らげ、具体的な備えを進める上で、大きな力になります。

地域の防災訓練への参加のススメ

お住まいの地域で行われる防災訓練には、ぜひ積極的に参加してみてください。避難所の場所や避難経路を確認したり、地域住民との顔つなぎができたりするだけでなく、災害時のリアルな雰囲気を体験することができます。

訓練に参加することで、「自分には何が足りないか」「もっとこうしておけば良かった」といった、具体的な課題が見えてくることもあります。透析患者であることを伝え、配慮が必要な点を相談してみるのも良い経験になるでしょう。あの、ちょっとした「やってみた」経験が、本番での冷静な行動に繋がるんです、絶対。

また、自治体によっては「避難行動要支援者登録(災害時要援護者登録)」制度があり、透析患者も登録できる場合があります。登録しておくことで、避難支援を受けやすくなります。お住まいの市区町村の担当窓口に確認してみてください。

不安を乗り越えて——先輩透析患者の体験談

ここまで、たくさんの備えや行動についてお話ししてきましたが、それでもやっぱり不安は残るかもしれません。最後に、災害を乗り越えた先輩透析患者の声をお届けします。

「あの時、これがあって助かった!」リアルな声

「透析導入してまだ半年くらいの時に、大きな地震に遭いました。家の中はぐちゃぐちゃ、電気も水道も止まってしまって……頭が真っ白になりましたが、クリニックでもらっていた『災害時連絡カード』と『お薬手帳』だけは、いつも財布に入れていたんです。それが本当に命綱になりました。避難所で、他の病院で臨時透析を受けることになったんですが、そのカードがあったおかげで、スムーズに治療してもらえたんです。あの時、ちゃんと携帯しておいて良かった、って心底思いましたね。」(Aさん・男性)

「うちは、夫が透析してるんですけど、災害用の備蓄食は、普段から二人で選んでました。管理栄養士さんに相談して、低カリウム・低リンのレトルト食品とか、栄養補助食品とかをいくつかストックして。被災して、避難所ではなかなか思うような食事が摂れなかった時、その備蓄食が本当に役に立ちました。『食べられるものがある』っていう安心感は、精神的にも大きかったです。あと、モバイルバッテリー!スマホで情報を集めたり、クリニックと連絡取ったりするのに、絶対必要でした。」(Bさん・女性・家族)

「正直、災害前は『透析患者が災害に遭ったら、もう終わりだ』くらいに思ってました。でも、実際に被災してみて、もちろん大変だったけど、『備えがあれば、なんとかなる』って実感できたんです。薬の予備、最低限の食料と水、そして何より『情報』。事前に調べて、準備していたことが、パニックにならずに行動できた理由だと思います。透析仲間の存在も大きかったですね。お互いに声を掛け合って、情報を共有して……一人じゃないって思えたことが、心の支えになりました。」(Cさん・男性)

まとめ:今日から始める、透析患者の災害対策チェックリスト

透析と災害。この二つが重なることは、想像するだけで大きな不安を感じるかもしれません。でも、正しい知識を持ち、具体的な備えをしておくことで、その不安は確実に減らすことができます。「自分にはできない」なんて思わないでください。今日、この記事を読んだことが、あなたの「備え」の第一歩です。

今日からできること(優先順チェックリスト)

透析条件カード・お薬手帳を財布に入れて今日から常時携帯する
透析施設の災害時連絡方法・近隣連携施設を確認する
主治医に薬の予備(1週間分)と災害時の水分制限量を相談する
自宅・病院周辺のハザードマップを確認し、複数の避難ルートを把握する
管理栄養士に「自分が食べられる非常食リスト」を作ってもらう
モバイルバッテリー・携帯ラジオ・乾電池を購入・充電する
キキクル・Yahoo!防災速報をスマホにブックマーク・インストールする
家族・職場の同僚に「自分が透析患者であること」と緊急時の連絡先を伝える
自治体の「避難行動要支援者登録」に申請し、福祉避難所の場所を確認する
地域の防災訓練に参加し、透析患者であることをスタッフに伝えてみる

 

小さなことからで構いません。まずはお薬手帳と透析条件カードの確認から。そして、家族や施設とのコミュニケーション。一つ一つ、できることから始めてみませんか?あなたのその一歩が、「もしも」の時に、あなた自身とあなたの大切な人を守る力になるはずです。

応援しています。一緒に、乗り越えていきましょう。

 

参照:「【透析患者の災害対策とは?】自宅・会社で起きたら!備えは!」(地震・停電などフェーズ別の災害対策はこちらで詳しく解説しています)
参照:「【透析患者の災害対策】豪雨・台風多発。氾濫や洪水の水害への備えも!」(豪雨・台風・水害に特化した備えはこちら)