2025年5月3日

更新日: 2026年10月13日

お金の不安、一緒に解消しましょう。透析を始めたばかりの頃は、お金の不安で夜も眠れない日がありました。今は会社員として働きながら透析を続け、制度をフル活用することで「なんとかなる」と思えるようになりました。その経験をお伝えします。
「透析になったら、治療費がとんでもなくかかるんじゃないか…」そんな不安、痛いほどよく分かります。私も透析を始めたばかりの頃は、透析の保険適用について右も左も分からず、お金の心配ばかりしていました。治療はもちろん大事だけど、生活だってありますもんね。
でも安心してください。日本の透析治療には、しっかりとした保険適用や公的な支援制度があるんです。この記事を読めば、透析の医療費に関する不安が軽くなり、「なんだ、意外となんとかなるじゃん!」って思えるはず。私自身の経験と、官公署の最新情報も交えながら、分かりやすく解説していきますね。
なお、3制度の仕組みや申請手順・節約術の具体的な内容は、以下の姉妹記事もあわせてご覧ください。
透析治療って、聞くだけで「高そう…」ってイメージ、ありますよね。確かに、もし全額自己負担だったら、家計は火の車どころか、破産レベルかもしれません。血液透析の場合、1回あたり数万円、それを週に3回、年間で考えると…うーん、考えたくないですね。
でも、そこは日本の医療制度、ちゃんとセーフティネットが用意されているんです。私たち透析患者にとって、これは本当にありがたいこと。具体的にどんな仕組みで医療費負担が軽くなるのか、見ていきましょう。
まず基本中の基本ですが、透析治療は保険適用です。皆さんが加入している国民健康保険や、会社員なら会社の健康保険組合(協会けんぽとか)が、医療費の大部分を負担してくれます。通常、医療費の自己負担は3割(年齢や所得によって1割や2割の場合もあります)ですが、透析治療の場合はさらに特別な扱いがあるんです。
それが次に説明する「高額療養費制度」と「特定疾病療養受療証(マル長)」。この2つの制度のおかげで、実際の自己負担額はもっともっと抑えられるんですよ。だから、「透析=自己破産」なんていう心配は、まずしなくて大丈夫です。
私が透析を始めた20年超前、当時は書籍もネットの情報も少なくて、本当に「これからどうなっちゃうんだろう」って不安でいっぱいでした。でも、病院のソーシャルワーカーさんや役所の人に相談する中で、こうした制度があることを知って、どれだけホッとしたか…。皆さんも分からないことは一人で抱え込まず、どんどん周りに聞いてみてください!
「高額療養費制度」は透析患者に限らず多くの人が利用できる制度ですが、簡単に言うと「1か月にかかった医療費の自己負担額が、一定の上限額を超えた場合、その超えた分が払い戻される」というものです。
この上限額は年齢や所得によって細かく決められています。2026年8月の改正後、70歳未満で年収約370〜770万円の方(区分ウ)は、月の上限額の定額部分が85,800円(改正前は80,100円)になっています(総医療費に応じた加算あり)。透析治療は毎月コンスタントに医療費がかかるので、この制度は本当に助かります。
申請には「限度額適用認定証」を!
高額療養費制度の払い戻しを受けるには基本的に申請が必要です。しかも払い戻されるまでに数か月かかることもあります。毎月の支払いが大変…という場合に備えて、「限度額適用認定証」を事前に申請しておくと、病院の窓口での支払いが最初から自己負担限度額までで済むようになります。これは絶対に申請しておくべき!私ももちろん、毎年更新しています。なお、マイナ保険証(マイナンバーカードの保険証利用)を登録済みの方は、限度額適用認定証の事前申請なしで自動適用を受けられる場合があります(各保険者に確認を)。
ただ、透析患者の場合は次に紹介する「特定疾病療養受療証(マル長)」があれば、この高額療養費制度の上限額よりもさらに低い金額になる、ということも知っておいてください。順番に説明しますね。
高額療養費制度の自己負担上限額が2026年8月1日から引き上げられました(健康保険法等改正・第1段階)。第2段階として2027年8月には所得区分がさらに細分化される予定です。
| 実施時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月〜(施行済み) | 全所得区分で月額自己負担上限を引き上げ。年収約370〜770万円(区分ウ)は定額部分が80,100円→85,800円に(約7%増) |
| 2026年8月〜(新設) | 「年間上限」を新設。年収約370〜770万円の層は年間上限53万円(8月〜翌7月の自己負担合計が53万円を超えた分は還付) |
| 2027年8月〜(予定) | 所得区分を5区分から細分化し、さらに月額上限を段階的に引き上げ(最大約38%増の見込み) |
透析患者への影響は?(重要)
透析患者の多くが利用している「特定疾病療養受療証(マル長)」による月額1万円(上位所得者2万円)の自己負担限度額は、通常の高額療養費制度とは別枠の「特例」です。今回の改正による引き上げの対象にはなっていません。ただし、制度は今後も見直される可能性があるため、最新情報は必ずご自身の保険者や役所の窓口で確認してください。
さて、ここからが透析患者にとって特に重要な公的支援制度の話です。これらの制度をしっかり活用することが、経済的な不安を減らす鍵になります。「こんな制度があったなんて知らなかった!」とならないように、ぜひ覚えていってください。
透析患者にとって、まさに「お守り」とも言えるのが、この「特定疾病療養受療証」です。通称「マル長(まるちょう)」なんて呼ばれたりもしますね。
これは、厚生労働大臣が定める特定の疾病(「人工透析が必要な慢性腎不全」もこれに含まれます)の患者さんに対して、医療費の自己負担限度額を低く設定してくれる制度です。(根拠:健康保険法第57条の3・健康保険法施行令第41条)
| 対象区分 | 月額自己負担上限額 | 条件 |
|---|---|---|
| 一般所得者・低所得者 | 1万円 | 70歳未満・70歳以上共通(下記以外) |
| 上位所得者 | 2万円 | 70歳未満で、住民税基礎控除後の所得合計が600万円超の世帯(国保の場合は旧ただし書き所得が600万円超) |
すごくないですか?改正後の高額療養費制度の上限額(年収約370〜770万円の区分で月85,800円〜)よりも、さらにグッと負担が軽くなります。これが、透析治療が保険適用であることの、最大のメリットと言っても過言ではないかもしれません。
申請は、加入している健康保険(国民健康保険なら市区町村の窓口、会社の健康保険なら会社の担当部署や健康保険組合)で行います。手続き自体はそれほど難しくありませんが、必要書類を事前に確認してから窓口に向かうとスムーズです。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 特定疾病療養受療証 申請書 | 窓口や各保険者のウェブサイトで取得 |
| 医師の証明書(意見書) | 主治医に「人工透析が必要な慢性腎不全」の証明を記載してもらう。身体障害者手帳(特定疾病記載あり)でも代用可 |
| 保険資格確認書類 | 保険証・資格確認書・マイナポータルの保険証画面等 |
| 本人確認書類 | マイナンバーカード・運転免許証等 |
| マイナンバー確認書類 | マイナンバーカードまたはマイナンバー通知カード等 |
交付後は医療機関の窓口に提示することで自動的に適用されます。なお、マイナ保険証を登録済みで特定疾病認定情報の提供に同意している方は、受療証の窓口提示が不要になる場合があります(各保険者に確認を)。
透析導入が決まったら、真っ先に手続きすべきものの一つです。
また、有効期限に注意してください。加入している保険の種類によっては年度ごとの更新が必要です。私も1回うっかり更新を忘れて自己負担が増えた経験があります…。病院からの案内や保険者からの通知を必ずチェックしましょう。
人工透析を受けていると、多くの場合「身体障害者手帳」の交付対象になります。
厚生労働省の身体障害認定基準(障発0226第6号・平成30年2月26日改正)によると、腎臓機能障害1級の認定基準は「内因性クレアチニンクリアランス値が10ml/分未満、または血清クレアチニン濃度が8.0mg/dl以上であって、かつ血液浄化を目的とした治療(透析)を必要とするもの」とされています。つまり、透析を受けている方はほとんどの場合1級に該当します(腎臓機能障害の等級は1級・3級・4級の3区分で、2級は設定なし)。
「え、障害者手帳なんて、なんか抵抗があるな…」と感じる方もいるかもしれません。私も最初は少し戸惑いがありました。でも、この手帳を持つことには医療費助成以外にも様々なメリットがあるんです。

| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 医療費助成 | 自治体によっては、マル長の自己負担分をさらに肩代わりしてくれる場合も(重度心身障害者医療費助成制度など。自治体ごとに内容が異なるため要確認) |
| 税金の控除・減免 | 所得税・住民税の特別障害者控除(1級は「特別障害者」に該当)、自動車税・自動車取得税の減免など |
| 公共交通の割引 | JR・私鉄・バスの運賃割引(1級は介護者も割引対象の場合あり)、タクシー運賃の割引、航空運賃の割引など |
| その他の割引・減免 | 携帯電話料金の割引(各社)、NHK受信料の全額免除(世帯員に障害者手帳1・2級)、公共施設の入場料割引・無料など |
| 自立支援医療の申請資格 | 更生医療(透析の自己負担を原則1割に軽減)の申請に必要 |
手帳を持つかどうかは個人の自由ですが、受けられるメリットを考えると、申請を検討する価値は十分にあると思います。特に自治体の医療費助成は大きいです。私の住んでいる自治体では「特定疾病療養受療証」の自己負担分が全額助成されるので、透析治療に関する窓口での支払いは実質ゼロになっています。これは本当にありがたい。
申請は、お住まいの市区町村の福祉担当窓口で行います。診断書などが必要になるので、まずは主治医の先生に相談してみると良いでしょう。
「障害年金」…これも透析患者にとって、生活を支える上で非常に重要な制度です。「年金」というと高齢になってからもらうもの、というイメージが強いかもしれませんが、障害年金は病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代も含めて受け取ることができる年金です(日本年金機構「障害年金ガイド」)。
人工透析を受けている場合、多くは障害等級2級に認定され、障害基礎年金(国民年金加入者)や障害厚生年金(厚生年金加入者)の受給対象となる可能性があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ①初診日要件 | 障害の原因となった病気で初めて医師の診療を受けた日が、国民年金または厚生年金の加入期間中であること(20歳前の初診日の場合は20歳前傷病による障害基礎年金の対象になる場合もある) |
| ②保険料納付要件 | 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、3分の2以上の期間について保険料が納付または免除されていること(特例あり) |
| ③障害状態要件 | 障害認定日(原則として透析開始から3か月を経過した日など)に、法令で定められた障害の状態(透析患者の場合は多くが2級)にあること |
受給できる場合の年金額(2026年4月分からの年額)は次のとおりです。
| 種類・等級 | 年額(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 障害基礎年金 2級 | 847,300円(月換算 約70,600円) | 昭和31年4月2日以後生まれの場合。子の加算あり |
| 障害厚生年金 2級 | 報酬比例の額(加入期間・収入による) | 障害基礎年金2級に上乗せされる |
要件が複雑なので、特に「初診日」の特定や「保険料納付要件」の確認が申請の際のハードルになることがあります。
私の場合はこうでした
私は会社員ではありますが、初診日が大学生のときにあたります。遡って障害基礎年金の対象になりました。申請の時の相談先として、病院のソーシャルワーカーに聞きました。今は障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することもできます。書類の準備や年金事務所とのやり取りは、自分だけだとかなり大変だったと思います。やっぱり専門家は頼りになります!
障害年金は、受給できるようになると経済的な基盤が多少なりとも安定します。もし「自分は対象になるかも?」と思ったら、諦めずに年金事務所や専門家に相談してみることを強くお勧めします。

これまで紹介してきたのは国が主体となっている制度が中心でしたが、皆さんがお住まいの都道府県や市区町村が独自に設けている助成制度も存在します。
| 制度の例 | 内容 |
|---|---|
| 特定疾病療養受療証の自己負担分の助成 | 1万円または2万円の自己負担をさらに助成(例:東京都の「人工透析マル都医療券」は、条件を満たす方の自己負担がゼロになる場合も) |
| 重度心身障害者医療費助成制度 | 身体障害者手帳1・2級を持つ人への医療費助成(名称・対象・所得制限は自治体により異なる) |
| 通院交通費の助成 | 透析のための通院交通費の一部補助(ガソリン代助成またはタクシーチケット支給など) |
| 見舞金の支給 | 一部の自治体で独自に支給(全腎協・各患者会経由で情報収集を) |
内容は自治体によって本当に様々です。まずは役所の「福祉課」「障害福祉課」「健康保険課」に問い合わせてみましょう。引っ越しなどをすると制度が変わる可能性もあるので、定期的にチェックする習慣をつけておくと良いかもしれません。
私の住む街では、ありがたいことに通院交通費の一部助成があります。透析って週3回の通院が基本。地方なので車が無いと困ります。ガソリン代も日々値上がりしています。ガソリン代助成地味にだから、この助成は本当に助かっています。
透析治療の自己負担額は様々な公的支援制度のおかげでかなり抑えられますが、それでも年間で見るとある程度の出費にはなりますよね。そこで忘れてはいけないのが「医療費控除」です。これは、1年間に支払った医療費が一定額(基本的には10万円)を超えた場合に、確定申告を行うことで所得税や住民税が還付・軽減される制度です(国税庁・所得税法第73条)。
医療費控除の対象になるのは、病院での治療費や薬代だけではありません。透析のための通院にかかった交通費も対象になるんです!
ただし、対象になるのは公共交通機関(電車、バス)を利用した場合の運賃です。自家用車で通院した場合のガソリン代(や駐車場代)は、残念ながら対象外です(私はふだん車通勤しつつ通院するので対象外です)。タクシー代は、病状などからみて緊急やむを得ない場合に限り対象となる可能性があります。毎回領収書をもらうのは大変なので、利用した日付・交通機関・区間・運賃を記録したメモなどがあればOKです。
なお、各種助成制度で補填された金額は医療費控除の対象外です。実質自己負担となった額のみが控除の対象になる点に注意しましょう(国税庁タックスアンサーNo.1122)。自己判断が難しい場合は税務署や税理士にご相談ください。
医療費控除を受けるためには確定申告が必要です。会社員の方だと「年末調整で全部済んでるから、確定申告なんてしたことないよ」という人も多いかもしれません。今はe-Tax(電子申告)を使えば、自宅のパソコンから比較的簡単に申請できますし、何より節税効果は馬鹿にできません。医療費の領収書や交通費の記録は、しっかり保管しておきましょう(領収書の保管期間の目安:申告年から5年間)。申告の時期(通常、翌年の2月中旬から3月中旬)が近づいたら、税務署のウェブサイトを見たり、無料相談会などを利用したりして、チャレンジしてみてください。一度やってしまえば、翌年からはだいぶ楽になりますよ。

ここまで、公的な保険や支援制度で透析治療の費用負担がかなり軽くなる、という話をしてきました。でも「じゃあ、全くお金の心配はいらないの?」というと、実はそうとも言い切れない部分もあります。いくつか注意点を見ておきましょう。
入院が必要になった場合などに発生する可能性があるのが「差額ベッド代(特別療養環境室料)」です。これは、希望して個室や少人数の部屋に入院した場合にかかる、健康保険適用外の費用です。
差額ベッド代は全額自己負担
病院によっては「大部屋が空いていない」などの理由で差額ベッド代のかかる部屋に入院せざるを得ない場合もありますが、厚生労働省の通知(保医発0305第5号等)により、患者側の希望によらない場合や、治療上の必要から個室等に入室する場合は、差額ベッド代を請求できないことになっています。もし心当たりがある場合は、病院の窓口や各都道府県の医療安全支援センターに相談してみてください。差額ベッド代は高額療養費制度や特定疾病療養受療証の対象にはならず、全額自己負担になる点はしっかり覚えておきましょう。
透析治療そのものは保険適用ですが、もし将来的に保険適用外の新しい治療法(いわゆる「先進医療」など)を受けることを選択した場合、その費用は原則として全額自己負担(≒診察や検査・透析治療といった通常の保険診療部分は健康保険適用)になります。例えば、自家末梢血CD34陽性細胞移植による下肢血管再生療法や修復腎移植術があります。透析患者の誰もが先進医療を希望、受けるわけではありませんし、透析治療は保険適用内で十分に行っていますので、「こういうケースもあるんだ」ということで、頭の片隅にでも置いておけば良いでしょう。
「公的な保障だけじゃ不安だから、民間の医療保険にも入っておいた方がいいのかな?」と考える方もいるかもしれません。これについては、正直、一概には言えません。個人の経済状況や、どこまでリスクに備えたいか、という価値観によって判断は変わってくると思います。
透析患者の場合、残念ながら新規で加入できる医療保険はかなり限られますし、加入できたとしても保険料が割高になったり、腎臓疾患が特定部位不担保になったりすることが多いです。すでに加入している保険があれば、まず保障内容を確認してみましょう。
私個人の考えとしては、まずは公的な制度を最大限に活用することを第一に考えるのが良いと思っています。その上で、もし余裕があり、差額ベッド代や保険適用外の治療費、あるいは収入減への備えが心配ということであれば選択肢の一つとして検討する、というスタンスが良いのではないでしょうか。保険の営業担当の言うことを鵜呑みにするのではなく、複数の商品を比較検討したり、中立的なファイナンシャルプランナーに相談したりすることをお勧めします。
さて、ここまで制度の話を中心に解説してきましたが、最後に私自身の経験について少しお話しさせてください。20年超透析を行っている現役会社員の私が、お金の不安とどう向き合ってきたか、というリアルな話です。
透析導入が決まったのは、仕事もこれから、っていう若い時期でした。「一生、週3回の透析が必要で、それにはお金がかかる」という現実は、正直かなり重かったです。「透析の保険適用って言っても、結局いくらかかるんだろう?」「仕事を続けられなくなったらどうしよう?」「家族に迷惑をかけたくない…」。そんな不安で、夜も眠れない日がありました。最初に病院で医療費の説明を受けたときも、高額療養費制度とか特定疾病療養受療証とか、なんだか難しい言葉ばかりで正直チンプンカンプンでした。
でも、分からないなりに、病院のソーシャルワーカーさんや役所の窓口の人に何度も質問して、一つずつ制度を理解していきました。特定疾病療養受療証、身体障害者手帳、そして障害年金…。申請できるものは、とにかく全部申請しました。
| ステップ | 行動 | ポイント |
|---|---|---|
| Step 1 | まず制度を「知る」 | 病院のソーシャルワーカーや役所の窓口で、使える制度を一つずつ確認 |
| Step 2 | 面倒でも「申請する」 | 特定疾病療養受療証、身体障害者手帳、障害年金…申請できるものは全部申請。期限管理はノートやスマホアプリで |
| Step 3 | 専門家に「相談する」 | 障害年金の申請は特に骨が折れたので、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーに相談。費用はかかるが受給が決まりやすくなるケースも多い |
確定申告での医療費控除も、最初は面倒でしたが数年続けるうちに慣れました。今はe-Taxでサクッとやっています。こういう「やれることは全部やる」っていう姿勢が、経済的な不安を少しずつ軽くしてくれたんだと思います。
20年超透析を行い続けてきて思うのは、お金の不安と向き合う上で大事なのはこの3つです。
特に「知る」ことは本当に大事です。知らないと、使えるはずの制度も使えませんからね。この記事が、皆さんが制度を知るきっかけになれば嬉しいです。
最後に、困ったときは遠慮なく周りを頼りましょう。主治医、看護師、ソーシャルワーカー、役所の担当者、家族、友人、そして私のような透析仲間の経験談…。誰かに話すだけでも、気持ちが楽になることがあります。
今回は、透析の保険適用と、それに伴う医療費負担、そして利用できる様々な公的支援制度について、私自身の経験と官公署の最新情報も交えながらお話ししてきました。
この記事のまとめ 透析治療は保険適用。高額療養費制度+特定疾病療養受療証(マル長)で自己負担は原則月1万円または2万円に大幅軽減 2026年8月から高額療養費制度の月額上限が引き上げられたが(年収370〜770万円の区分で85,800円〜)、透析患者のマル長特例枠は別扱いで維持中。最新情報は必ず保険者窓口で確認を 特定疾病療養受療証の申請には医師の証明書・マイナンバー確認書類等が必要。マイナ保険証登録で窓口提示が不要になる場合も 身体障害者手帳(透析患者はほぼ1級)を取得すると、自治体医療費助成・税金控除・公共料金割引・自立支援医療の申請資格など多くのメリットがある 障害年金(多くは2級)を受給できる可能性あり。2026年度の障害基礎年金2級は年間847,300円(月換算約70,600円) 医療費控除(通院交通費も対象・補填後の実費が対象)を確定申告で行うことで税金が還付される 差額ベッド代・先進医療は保険適用外で全額自己負担。民間保険は公的制度をフル活用した上で検討を |
これらの制度をしっかり理解し、活用することで、透析治療にかかる経済的な不安は、かなり軽減できるはずです。確かに、透析導入は人生の大きな変化ですし、不安を感じるのは当然です。でも、お金の面では日本には手厚いサポート体制が整っています。どうか、必要以上に心配しすぎず、まずは利用できる制度について情報を集め、手続きを進めてみてください。
私も透析と共に20年超、会社員として働き、家族との時間も大切にしながら、なんとかやってこられました。お金の心配がゼロになったわけではありませんが、制度のおかげで「なんとかなる」と思えています。この記事が、あなたの不安を少しでも和らげ、前向きな透析ライフを送るための一助となれば幸いです。
【免責事項】
本記事は情報提供のみを目的としており、医療・税務・年金に関する専門的なアドバイスに代わるものではありません。高額療養費制度・特定疾病療養受療証・障害年金・医療費控除などの制度内容、金額、要件は法改正等により変更される可能性があります。実際の手続きや金額については、必ず加入している健康保険組合、市区町村の窓口、年金事務所、税務署、または社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。