2025年10月29日

更新日: 2026年7月18日

透析をしながら日々の体調不良、特に透析後の血圧低下や足のむくみ、そしてあの嫌な倦怠感に悩んでいませんか?「また今日もフラフラするのかな…」「このダルさ、いつまで続くんだろう…」そんな風に感じている方、少なくないはずです。ぶっちゃけ、私もそうでした。本当に辛いですよね。
この記事では、透析中の体調不良の原因を、私の経験も交えながらできるだけ分かりやすく解説します。そして、私が実際に試して「これは!」と感じた日常の生活改善策や、ちょっとした工夫をお伝えできればと思っています。読んでいただければ、体調不良の理由が腑に落ち、具体的な対策を知ることで透析生活が少しでも楽になるヒントが見つかるはずです。一緒に、この厄介な体調不良と上手に付き合っていく方法を探していきましょう!
透析を受けていると、どうしても避けられない体調の変化ってありますよね。元気な日もあれば、どうしようもなく辛い日もある。私も長年付き合ってきて、その波に何度も翻弄されてきました。まずは、代表的な体調不良がどうして起こるのか、そのメカニズムをちょっとだけ覗いてみましょう。原因が分かると、対策も見えやすくなります。
透析が終わった後、立ち上がろうとしたらクラッときたり、なんだか血の気が引くような感じになったり…透析後の低血圧、経験されている方、多いんじゃないでしょうか。私も若い頃はよくありましたね。ひどい時は、しばらくベッドで横になっていないと動けない、なんてことも。
これ、なんで起こるかというと、主な原因は透析による「除水」なんですよね。透析では、体に溜まった余分な水分を短時間でグッと引き抜きます。そうすると、血管の中を流れる血液の量(循環血液量)が急に減ってしまうんです。体はなんとか血圧を維持しようと頑張るんですが、水分の減少スピードに体の調整が追いつかないと、結果的に血圧が下がってしまう、というわけです。
例えるなら、パンパンに張っていた水風船から急に水を抜くと、風船がしぼんでフニャフニャになる感じ。血管も同じで、中の血液量が減ると圧力が保てなくなるんですね。
最新ガイドラインのポイント(2024年)
除水速度は「平均15 mL/kg/時間以下」を目安とすることが推奨されています(臨牀透析 2024年2月号)。この目安を超えると低血圧リスクが上がるため、食塩・水分制限で透析間体重増加を抑えることが重要です。
あとは、透析中に血管を広げる物質が体内で作られたり、自律神経のバランスが乱れたりすることも関係していると言われています。特に糖尿病がある方やご高齢の方は、自律神経の働きが低下していることがあって、血圧の調整がうまくいきにくい傾向があります。
私の場合、その日の体調や食事内容、あとは透析後の目標体重(ドライウェイト=DW)の設定によっても、血圧の下がり具合が全然違いました。だから、毎回スタッフさんと相談しながら、除水量を微調整してもらったりしていましたね。そうそう、透析中に足が攣る(つる)のも、この急激な除水が関係していることが多いんですよ!
透析と切っても切れないのが「むくみ」。特に足がパンパンになったり、靴下の跡がくっきり残ったり…これも本当に厄介ですよね。ひどい時は、靴がきつくて履けなくなったり、歩くのが辛くなったり。私は現役会社員でスーツにビジネスシューズを履いているわけですが、とりわけ週のはじめの月曜日は「あっ、靴がパンパンだ」っていうことがありましたね。
むくみの主な原因は、腎臓の機能が低下して、体の中の余分な水分や塩分(ナトリウム)を尿としてうまく排泄できなくなることです。行き場を失った水分が、血管の外、つまり細胞と細胞の間に溜まってしまう。これが「むくみ」の正体です。
特に足は、心臓から遠く、重力の影響も受けやすいので、水分が溜まりやすい場所です。だから、足首やすねのあたりがむくみやすいのです。
透析をしていない間(中1日とか中2日とか)に、どうしても水分や塩分を摂りすぎてしまうと、その分だけ体に溜まって、むくみがひどくなります。透析で溜まった水分を抜いてもらうわけですが、次の透析までの間にまた溜まって…という繰り返しになりがちです。
私も昔は、ついついラーメンのスープを飲み干しちゃったりして、次の透析前に体重がドカンと増えて、足がパンパンになったことが何度もありました(苦笑)。あとは、血液中のタンパク質(特にアルブミン)が少ないと、血管の中に水分を保つ力が弱くなって、むくみやすくなることもあります。
「透析が終わるとドッと疲れる」「なんだか常に体が重い」「やる気が出ない」…この倦怠感、透析患者さん共通の悩みかもしれません。私も、特に透析を始めたばかりの頃や、仕事が忙しい時期なんかは、このダルさに悩まされてきました。倦怠感の原因は一つじゃなくて、複合的な要因が絡み合っていることが多いんです。
| 原因 | メカニズム | 対処の方向性 |
|---|---|---|
| 腎性貧血 | 腎臓から出るエリスロポエチン(赤血球を作るホルモン)が不足し、酸素運搬力が低下 | ESA製剤・HIF-PH阻害薬などで治療 |
| 尿毒素の蓄積 | 透析で除去しきれない老廃物が体に残る | 透析効率アップ・オンラインHDFの検討 |
| 栄養不足 | 食事制限でタンパク質・エネルギー・ビタミンが偏る | 管理栄養士と相談して食事を見直す |
| 睡眠障害 | むずむず脚症候群・睡眠時無呼吸症候群など | 専門医への相談、睡眠環境の改善 |
| 精神的ストレス | 治療・仕事・将来への不安が蓄積 | 相談できる場所を作る、無理をしない |
| 透析自体の負担 | 透析治療そのものが体にとって大きな負荷 | 透析後はしっかり休む時間を確保 |
私の場合は、貧血の治療をしっかりやることと、無理しないこと、これが一番効果があったかな…って感じです。もちろん、後でお話しする生活習慣の改善も大事でしたけどね。(私の場合は、明らかに睡眠の質が悪いことに加え、車通勤・車での通院もして仕事をしていますから、昼寝をします。)
透析中や透析直後に、頭痛、吐き気、嘔吐、けいれん、意識障害などが起こることがあります。これを「不均衡症候群」と呼びます。特に透析を導入したばかりの頃や、久しぶりに透析を受ける場合、あるいは透析効率が急激に上がった時に起こりやすいと言われています。
これは、透析によって血液中の老廃物(尿毒素)が急激に除去される一方で、脳の細胞の中にある老廃物はゆっくりとしか除去されないために起こる現象です。つまり、血液はきれいになるけど、脳の中はまだ老廃物が濃い状態。この「濃度差」によって、血液から脳の細胞へと水分が移動してしまい、脳がむくんでしまう(脳浮腫)。その結果、頭蓋骨の中の圧力が高くなって、頭痛や吐き気などの症状が出る、というメカニズムです。
まるで、濃い塩水と真水を隣り合わせに置くと、真水が塩水の方に吸い寄せられる(浸透圧)みたいな現象が、脳の中で起こってしまうイメージですね。
ぶっちゃけ、私も導入初期に吐き気や軽い頭痛を経験したことがあります。当時は「なんだこれ!?」って不安になりましたが、スタッフさんが「導入初期には時々あるんですよ」と説明してくれました。通常は、透析の効率を少し抑えめにしたり、透析時間を調整したりすることで予防や対処が行われます。もし透析中に強い頭痛や吐き気を感じたら、我慢せずにすぐにスタッフさんに伝えること!これは本当に大事なことです。
さて、体調不良の原因がなんとなく分かったところで、「じゃ、どうすれば少しでも楽になるのか?」ここからは、私が20年超透析を行っている経験の中で試行錯誤してきた、具体的な生活の工夫についてお話ししたいと思います。もちろん、人それぞれ合う・合わないはあると思いますが、何か一つでもヒントになればと思います。
透析患者にとって、食事管理は永遠のテーマですよね…。カリウム、リン、塩分、水分…制限が多くて、まあ正直うんざりすることもありますよね。でも、ここをうまくコントロールできると、体調はかなり安定します。これは間違いありません。
カリウム対策
カリウムは、摂りすぎると心臓に負担がかかって、不整脈とか、最悪の場合は心停止なんてことにもなりかねない、怖い存在です。生野菜や生果物、芋類に多く含まれています。
ぶっちゃけ、最初は面倒でしたけど、慣れてくると「これはOK」「これは下処理」みたいに、自然と判断できるようになりました。宅配の透析食を利用するのも一つの手です。私も忙しい時期は頼っていました。栄養バランスが計算されているので、安心感が違います。
リン対策
リンも厄介者です。摂りすぎると骨がもろくなったり、血管が石灰化(動脈硬化の原因)したりします。リンは、タンパク質が多い食品(肉、魚、卵、乳製品、大豆製品)に多く含まれているのですが、それだけじゃなくて、食品添加物(リン酸塩)として加工食品にたくさん使われているのが大問題なんですよね。
【知っておきたい!リンの吸収率の違い】
動物性タンパク質に含まれるリンの体内吸収率は約60〜70%なのに対し、植物性(大豆など)は約30〜40%と低い傾向があります。これは、植物性リンの多くがフィチン酸と結合しているため消化されにくいためです。ただし、タンパク質は透析患者にとって必要な栄養素なので、「減らす」より「加工食品の添加リンを減らす」ことが優先です。
水分・塩分管理
これは、さっきお話しした「むくみ」や「血圧」に直結します。透析間の体重増加は、基本的にドライウェイト(DW)からの増加分が体重の3〜5%以内に収まるのが理想とされています。
| 管理項目 | 私の工夫 | ポイント |
|---|---|---|
| 水分 | 1日の摂取量を決めて計量カップで計る | 「喉が渇いたから飲む」は飲みすぎの元 |
| 塩分 | だし・香辛料・酢・レモンで風味UP。醤油は「かける」→「つける」 | 塩分を減らすと口渇が減り水分管理も楽に |
| 体重 | 毎朝同じ条件で測定・記録 | 増えすぎたら翌日に調整する |
食事管理は本当に大変ですが、自分の体調をコントロールする一番の手段でもあるんですよね。完璧じゃなくていいんです。できる範囲で、少しずつ工夫していくのが長続きのコツだと思います。
透析をしていると、どうしても運動不足になりがちです。でも、適度な運動は、体力維持はもちろん、血行促進、ストレス解消、睡眠の質の向上にも繋がります。倦怠感の軽減にも効果があると言われています。
そもそも「透析してるのに運動なんて…」って思ってました。理由は単純です、疲れるからです。主治医や理学療法士さんに相談して、無理のない範囲で始めてみたら、意外と体調が良くなったんですよね。
【最新情報(2022年〜)透析時運動指導等加算が新設!】
2022年度の診療報酬改定で、「透析時運動指導等加算」が正式に創設されました。透析患者さんの身体機能と生命予後の関連が研究で明らかになったことを受け、運動療法が医療として推進されています。運動習慣がある透析患者さんと習慣のない方では、生命予後に有意差があることが分かっています。
運動もそうですが、大事なのは「無理をしないこと」と「継続すること」。体調が良い日を選んで、少しでも体を動かす習慣をつけるのがポイントです。運動する前には、必ず主治医やスタッフさんに相談してください。特にシャントがある腕での激しい運動、血圧が不安定な時の運動は避けるべきです。
透析患者は、睡眠に関する悩みを抱えている方も多いと聞きます。私ももともと睡眠の質が悪いのですが、一時期、全然眠れなかったり、夜中に何度も目が覚めたりして辛い時期がありました。睡眠不足は、日中の倦怠感や集中力低下に直結し、仕事や家事にも影響を及ぼしますから、なんとかしたいものです。
睡眠の悩みは、なかなか人には相談しにくいかもしれませんが、これも体調管理の重要な一部です。もし、いびきがひどいとか、睡眠中に呼吸が止まっている(睡眠時無呼吸症候群)ようなら、専門医に相談することをおすすめします。適切な治療で、劇的に睡眠の質が改善することもありますので。
その他にも、日々の生活の中でちょっと意識するだけで、体調管理に役立つことがあります。
本当に、日々の小さな積み重ねが、長期的な体調維持に繋がっていくんだなあ~と実感しています。
体調管理の話が長くなってしまいましたが、透析をしていても「できる限り普通の生活を送りたい、楽しみたい」と思うのは当然のことだと思います。私も会社員として働きながら、たまには旅行に行ったり、趣味を楽しんだりしています。もちろん制限はありますが、諦める必要はありません。
仕事やプライベートで充実した生活を送るためには、やはり周囲の理解と協力が不可欠です。家族や友人、職場の人たちに、自分の病気のこと、治療のこと、そして体調について、正直に話すことが大切だと思います。
私も最初は、同僚に透析のことを自分から話すのに抵抗がありました。「迷惑かけるんじゃないか」「特別扱いされるんじゃないか」と。でも、勇気を出して話してみたら、意外とすんなり受け入れてくれて、体調が悪い時には気遣ってくれたり、業務を調整してくれたり。本当にありがたかったです。
「こういう病気で、週に3回、こういう治療を受けています」「体調が良い日も悪い日もありますが、できる限り頑張りたいと思っています」「もし、こういう時になったなら、配慮してもらえると助かります」みたいに、具体的に、でも前向きに伝えるのが良いんじゃないでしょうか。家族にも、自分の辛さや不安を正直に話すことで、精神的な負担が軽くなることがあります。一人で抱え込まないこと。これが本当に大事です。
旅行についてですが、最近は旅行先の近くで臨時透析を受けてくれる施設もたくさんあります。事前に調べて予約しておけば、国内旅行はもちろん、海外旅行だって可能です。私も何度か利用しましたが、いつもと違う環境での透析も、それはそれで新鮮な体験でしたよ(笑)。旅行会社の透析患者向けツアーなんかもありますしね。諦めずに情報を集めてみてください。
透析治療は良くも悪しくも長丁場です。体調のこと、食事のこと、仕事のこと、将来のこと…色々な悩みや不安が出てくると思います。そんな時、一人で抱え込んでしまうのが一番良くありません。頼れる人や場所に相談することが、心の健康を保つ上でとても重要です。
まず一番身近な相談相手は、やはり通っている透析施設の医療スタッフさんたちですよね。医師、看護師さん、臨床工学技士さん、管理栄養士さん…。皆さん、透析治療のプロフェッショナルです。
体調の変化や不安に思うこと、食事で困っていることなど、些細なことでも遠慮せずに話してみるのが良いと思います。「こんなこと聞いてもいいのかな…」なんて思わずに、どんどん質問しちゃいましょう。ぶっちゃけ、聞かないと損です(笑)。
特に、血圧や体重の記録、食事の内容などを具体的に伝えると、より的確なアドバイスがもらいやすくなります。日々の体調を一番よく知っているのは自分自身なのですから、その情報をしっかり伝えることが、より良い治療に繋がるんですよね。
私も、何か気になることがあったら、透析中に看護師さんや技士さんに気軽に話しかけるようにしています。世間話の流れで、ポロッと悩みを打ち明けたりすることも。そういうコミュニケーションの中から、解決のヒントが見つかることも少なくないんですよ。
同じ透析を受けている仲間との繋がりも、大きな支えになります。病院によっては患者会があったりしますし、最近ではインターネット上のオンラインコミュニティやSNSなどでも、透析患者さん同士が情報交換をしたり、悩みを共有したりする場が増えています。
同じ経験をしているからこそ分かり合える悩みや、共感できる気持ちってありますよね。他の人がどんな工夫をしているのか聞いたり、自分の経験を話したりすることで、孤独感が和らいだり、新たな発見があったりします。
私も、たまにそういうコミュニティを覗いてみることがありますが、「あー、みんな同じことで悩んでるんだな」とか「こんな工夫もあるのか!」と、励まされたり勉強になったりします。
もちろん、ネット上の情報は玉石混交なので、鵜呑みにするのは危険ですが、経験者ならではのリアルな声や工夫を知る良い機会になります。精神的な支えとしても、とても大きい存在になり得ます。一人で悩まず、色々な人や情報を頼ってみてください。きっと、道は開けるはずです。
長々とお話ししてきましたが、透析中の体調不良の原因から、私が実践してきた生活改善の工夫、そして周囲との関わり方について、少しでも参考になることがあったでしょうか。
透析治療は、確かに私たちの生活に大きな影響を与えます。体調の波に一喜一憂したり、食事制限にストレスを感じたり、将来への不安を感じたりすることもあるでしょう。私も20年超透析を行っている中で、そんな日々を繰り返してきました。
でも、忘れないでほしいのは、透析は「生きるための治療」であるということです。そして、透析をしながらでも、工夫次第で、仕事や趣味、旅行など、自分らしい生活を送ることは十分に可能です。
| 体調不良の種類 | 主な原因 | まず試したい対策 |
|---|---|---|
| 透析後の低血圧・フラフラ | 急激な除水による循環血液量低下 | 水分・塩分管理でDW増加を抑える |
| 足のむくみ | 余分な水分・ナトリウムの蓄積 | 塩分制限+毎日の体重測定 |
| 倦怠感・ダルさ | 貧血・尿毒素・栄養不足・睡眠不足など | 貧血治療+適度な運動+睡眠環境の改善 |
| 透析中の頭痛・吐き気 | 不均衡症候群(脳内の浸透圧差) | すぐにスタッフに報告・透析効率を調整 |
| 足の攣り | 急激な除水・電解質バランスの乱れ | 水分管理+透析中の軽い足の運動 |
今回ご紹介した体調管理のヒント、食事や運動、睡眠の工夫などを、ぜひご自身の生活に取り入れてみてください。もちろん、すぐに全てを完璧にやる必要はありません。自分にできそうなことから、一つずつ試してみて、「あ、これなら続けられそう」「これをやったら少し楽になったかも」というものを見つけていくのが良いと思います。
そして何より、辛いときは一人で抱え込まず、医療スタッフや家族、友人、そして同じ透析仲間を頼ってください。情報を集め、相談し、協力し合うことで、きっと乗り越えられるはずです。
透析と共に生きる道は、決して平坦ではないかもしれません。でも、少しでも体調が良い日を増やし、笑顔で過ごせる時間を大切にしていく。そのためのヒントが、この記事の中に一つでも見つかっていたら、これほど嬉しいことはありません。透析生活が、より豊かで、自分らしいものになりますように。