2026年7月25日


「透析してると、もう温泉旅行なんて無理なのかな…」なんて、ため息をついているあなた。分かります、すごく分かりますよ。私も透析導入当初は、大好きだった温泉旅行を諦めかけていましたから。
シャントのこと、旅行先での透析のこと、食事制限のこと…考えれば考えるほど、不安が募りますよね。「でも、諦めるのはまだ早い!」
この記事では、20年超透析を行っている私が、「どうやって温泉旅行を楽しんでいるか」。その具体的な方法や注意点を、私の体験談を交えながら、包み隠さずお伝えします。きっと「私にもできるかも!」って思えるはず。さあ、一緒に温泉旅行への扉を開きましょう!
透析をしていると、旅行、特に温泉旅行となると、どうしても二の足を踏んでしまう方が多いんじゃないでしょうか。かくいう私も、最初の数年は完全に諦めモードでした。「透析してるんだから仕方ない」って自分に言い聞かせて。でも、心のどこかでは、あの湯けむりの向こうにある解放感を求めていたんですよね。じゃあ、具体的に何が私たちの「壁」になっているのか、まずはそこから見ていきましょうか。
まず真っ先に心配になるのが、大切なシャントのことですよね。「温泉のお湯って、雑菌とか大丈夫なの?」「シャントの部分、濡らしちゃって大丈夫?」って。これは本当に切実な問題です。シャントは私たちの命綱ですから、絶対に守らないといけない。
温泉の泉質によっては、皮膚への刺激が強かったり、不特定多数の人が利用するわけですから、感染症のリスクがゼロとは言い切れません。特に、傷があったり、皮膚が弱っていたりすると、そこから菌が入ってしまう可能性も考えられます。
私も最初はこれが一番怖くて、温泉に入るなんて考えられませんでした。主治医に聞いても「うーん、あまり積極的には勧められないかな…」みたいな、ちょっと歯切れの悪い返事だったりして。
でも、きちんと対策すれば、リスクはかなり低くできるのです。例えば、防水の保護フィルムを使うとか、シャントのある腕は湯船に浸けないようにするとか。まあ、詳しくは後でしっかりお話ししますが、要は「正しい知識と対策」があれば、過度に怖がる必要はないってことです。
私は、最初の頃はガチガチに防水テープ巻いて、さらにビニール袋で覆って…みたいに、ほんとうに重装備でしたけど(笑)、今はもっとスマートな方法で楽しんでいますよ。
次に立ちはだかる大きな壁が、旅行先での透析、いわゆる「旅行透析」や「臨時透析」の問題です。普段通っているクリニックや病院以外で透析を受けるって、考えただけでもハードルが高いですよね。「そもそも、受け入れてくれる施設があるの?」「どうやって探せばいいの?」「手続きとか面倒くさそう…」って。
私が透析をはじめた頃は検索サイトも無かったですね。今はスマホで調べて、電話・メールでやりとりして・・・、ある程度こなせば慣れてきます。とは言え、初めての人にとっては結構大変かなと思います(正直なところ)。
まず、旅行先の近くに透析施設があるかどうか。あったとしても、ベッドに空きがあるかどうか。さらに、自分のふだんの透析条件(時間とか、ダイアライザーの種類とか)になるべく近い条件でやってもらえるか、など。いずれにせよ事前の情報収集と、施設とのやり取りは必須になります。
若い透析患者の方によっては、友人と勢いで「明日、〇〇行こうぜ!」みたいになって、慌てて旅行透析先を探してみた・・・という人もいるかもしれませんね。「まあ見つからないでしょうね(笑)。病院側も準備が必要ですから!」結局のところ、「計画性が大事なんですよ、透析患者の旅行は!」
どうやって探すか、予約のコツ、そういう具体的な話は後でしますからね!心配しないでくださいね。
地味に、でも確実にのしかかってくるのが、体調管理の問題。特に、水分制限と食事制限ですよね。旅行って、どうしても普段と生活リズムが変わるし、移動で疲れたり、環境が変わって眠れなかったり。そういったちょっとしたことで、体調って崩れやすいものですよね。
さらに、旅先って美味しいものがたくさんあります!これがまた厄介でして(笑)。温泉旅館の豪華な食事、ご当地グルメ…と、まあ、誘惑がいっぱいです。「せっかく旅行に来たんだから」って、ついつい水分を摂りすぎたり、カリウムやリンが高いものを食べちゃったり。分かりますよ、その気持ち。私も若いころは何度失敗したことか…。
でも、ここで崩れちゃうと、せっかくの楽しい旅行が台無しになっちゃいます。下手したら、旅行先で体調を悪くして、現地の病院にお世話になる…なんてことにもなりかねません。
なので、旅行中でも自分の体の声を聞きながら、上手にコントロールしていく必要があるのです。これも具体的な工夫とか、私の失敗談から学んだコツ等を後でお伝えしますね。食べたいものを我慢しすぎるのもストレスですから、その辺のバランス感覚、みたいな話もできればなと思います。
ここまで不安要素を挙げてきましたけど、「やっぱり無理かも…」なんて思わないでくださいね!
ここからは、じゃあどうすればその「壁」を乗り越えて、温泉旅行を楽しめるのか、具体的なステップをお話ししていきます。ちゃんと手順を踏めば、あなたも温泉を満喫できます。
「まずは主治医に相談しよう!」何よりもまず、これです。あなたの体のことを一番よく分かっている主治医に、温泉旅行に行きたい旨を相談しましょう。いきなり「温泉行っていいですか?」だと、先生も「えっ?」ってなっちゃうかもしれないので、「〇〇あたりに、△泊くらいで温泉旅行を考えているんですが、体調的に、直近のデータ的にどうでしょうか?」みたいに、具体的に伝えるのがポイントです。
ここで大事なのは、正直に自分の希望を伝えること。そして、先生のアドバイスをしっかり聞くこと。もしかしたら、今の体調だと少し時期を待った方がいいだとか、こういう点に注意してほしい、といった指示があるかもしれません。旅行透析を受けるための紹介状(診療情報提供書)も必要になりますから、そのお願いも忘れずに。
「先生に旅行なんて言い出しにくいな…」って感じる人もいるかもしれません。でも、先生だって、あなたが充実した生活を送ることを望んでいるはずです。透析患者のQOL(生活・人生の質)向上は、医療従事者にとっても重要なテーマなので。
勇気を出して、相談してみてください。もし、普段からコミュニケーションが取りにくい先生だったら…と言わずに、まずはアクションを起こしてみること、これが大切です。私の経験上、意外と「お、いいね!楽しんできて。気をつけるんだよ」みたいに、前向きに応援してくれる先生が多いですよ。
主治医からOKが出たら、次は旅行先での透析施設探しです。これが結構、骨の折れる作業かもしれません。どうやって探すかというと、いくつか方法があります。(私は20年超透析を行っていますが、当然ながら時代の流れもあり、紙資料もらう・電話相談・予約⇒ネット検索・予約に変わりましたね。)
【表:旅行透析施設の探し方】
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| インターネット検索 | 「〇〇(地名) 旅行透析」「〇〇(地名) 臨時透析」で検索。受け入れ可否を明記する施設が増加中 |
| 透析施設検索サイト | 学会・患者会・民間サイトで全国の施設を検索可能。受け入れ可否で絞り込みできる場合も |
| 主治医・スタッフに相談 | 臨床工学技士や看護師が提携施設や他患者の情報を持っている場合がある |
良さそうな施設が見つかったら、電話などで連絡して、受け入れが可能かどうか、条件などを確認します。ここで確認すべきことは、
などですね。特に、透析条件は重要なので、普段の施設のデータを正確に伝える必要があります。紹介状に書いてもらうのが一番確実です。
そして、ここが超重要なのですが、予約はとにかく早めに! 特に、連休や夏休み、年末年始などの繁忙期は、旅行透析の枠はすぐに埋まってしまいます。最低でも1ヶ月前、できれば2~3ヶ月前には予約を確定させておきたいところです。
透析の目処がついたら、いよいよ温泉と宿選び!ワクワクしますね!でも、ここでもいくつか注意点があります。
まず温泉の泉質。透析患者は皮膚がデリケートになっていることが多いので、刺激の強い泉質(例えば強酸性の温泉とか、硫黄泉の一部とか)は避けた方が無難かもしれません。単純温泉とか、塩化物泉とか、比較的マイルドな泉質のほうが安心です。まあ、これは個人差もあるので、心配なら事前に宿に問い合わせてみるのがいいでしょう。
そして入り方。シャント側の腕は、なるべくお湯に長時間つけないように。かけ湯をしっかりして、湯船に入る時も、シャントのある腕はお湯から出しておくか、縁に置いておくとか。長湯も禁物です。血圧が下がりやすくなったり、脱水になったりするリスクがあります。気持ちいいからって、ついつい長居しちゃいそうですが、そこはグッと我慢です。「ちょっと物足りないかな?」くらいで上がるのがちょうどいいのです。半身浴なんかもおすすめです。
宿選びでは、シャント保護の観点から、個室風呂や貸切風呂がある宿を選ぶのも良い選択肢です。なぜなら、周りの目を気にせず、自分のペースでゆっくり入れますし、衛生面でも安心感がありますよね。最近は、露天風呂付き客室なんていう贅沢な選択肢も増えています。ちょっと奮発して、そういう宿を選ぶのも、旅の満足度を上げるコツかもしれません。
あとは、食事制限への配慮。予約時に「透析中で食事制限(カリウム、リン、塩分、水分など)があるのですが、対応可能でしょうか?」と正直に伝えてみましょう。事前に相談しておけば、可能な範囲でメニューを調整してくれたり、代替の料理を用意してくれたりする宿も増えています。「食べられないものリスト」を具体的に伝えると、よりスムーズです。
まあ全部が全部、完璧に対応してくれるとは限りませんが、相談してみる価値は絶対にあります。何も言わないで、出てきた料理のほとんどを残す…なんてことになったら、お互いに気まずいですからね。
バリアフリー対応も確認しておくと安心です。特に足腰に不安がある方は、館内の段差が少ないか、エレベーターがあるか、手すりがついているか、などをチェックしておくと良いでしょう。
準備も大詰め!持ち物チェックです。透析患者の旅行は、普通の人よりちょっと荷物が多くなりがちです。忘れ物がないように、しっかり準備しましょう。
【表:透析患者の温泉旅行持ち物チェックリスト】
| 分類 | 持ち物 |
|---|---|
| 絶対に忘れてはいけないもの | 健康保険証・特定疾病療養受療証・その他医療証+医療費(現金・カード等)、主治医からの紹介状(診療情報提供書)、透析条件に関するデータ、服用中の薬(旅行日数分+予備、お薬手帳も)、シャント保護グッズ(防水フィルム、テープ、サポーターなど)、緊急連絡先リスト |
| あると便利なもの | 体温計、血圧計、体重計(小型)、非常食・飲料(カリウム・リン調整済み)、着替え(前開きの服)、タオル類(温泉用とは別)、リラックスグッズ(枕、音楽、本など) |
荷物が多くて大変…という場合は、着替えなどを事前に宿へ宅配便で送ってしまうのも手です。特に、公共交通機関で移動する場合は、荷物は少ない方が楽ですからね。パッキングの際は、リストを作って、一つ一つチェックしながら詰めていくと、忘れ物を防げますよ。私はいつも、前日に「あ!あれ忘れた!」ってなりがちなので、早め早めの準備を心がけています。
ここまで、具体的なステップをお話ししてきましたが、やっぱり実際にどうだったのか、体験談を聞きたいですよね。私の、ちょっとした自慢話と、まあ、お恥ずかしい失敗談なんかをお話しさせてください。
学生を終えて現場で働いていたときは、長旅はできていたものです。
透析導入して4年くらい経った頃だったか。(転職が成功して)仕事のほうもちょうど一段落して、少し長めの休みが取れたんですよ。その時、ふと「温泉、行きたいな…」って、すごく強く思ったんです。衝動っていうものでしょうか。それまでは「透析してるから無理!」って諦めてたものが、その時はなぜか「いや、行ける方法を探してみよう!」っていう気になったのです。
主治医に相談したら、意外にも「いいじゃない!気分転換も大事だよ」って背中を押してくれました。先述もしましたが、当時はネット検索ができる環境にはまだありませんでした。旅行透析の予約は、初めてだったし、ドキドキでしたね。電話で何度も確認したりして。宿も、露天風呂付きの部屋を奮発しました。
旅行当日、箱根に向かうロマンスカーの中で見た景色、今でも覚えています。透析のことを気にせず、ただただ旅行を楽しめることが、こんなにも嬉しいことなんだって。旅行透析も、少し緊張しましたけど、事前にしっかり準備していたおかげで、スムーズに終わりました。
そして、念願の温泉!部屋の露天風呂に、シャントのある腕は湯船から出して、ゆっくり浸かった時のあの解放感…。「あぁ、生きててよかった」って、大げさじゃなくて本当にそう思いました。「透析してても、こんなに素敵な時間を過ごせるんだ」って、自信にもなりましたね。あの時の感動は、私の透析ライフの大きな支えになっています。やっぱり自分は旅行が好きなんだと。あれがきっかけで、旅行に対するハードルがぐっと下がりました。
もちろん、いいことばかりじゃありませんよ。失敗もたくさんしてきましたよ。一番焦ったのは、ある地方都市に旅行した時。旅行透析の時間を、自分で勘違いしてたんです。予約した時間より1時間早く行っちゃって。「あれ?〇〇さん、予約は次の時間ですよ?待っててください」って言われた時の、ちょっと血の気が引く感じ…。まあ、早く到着して準備する分には問題ないと割り切りましたけど。
幸い、これまで電車やバス、飛行機等の遅延による想定外の到着で透析が遅れたというのは遭遇していないですね。もし遅くなったとして、透析時間が短くなったとしたら、ゾッとしますね。透析時間が短くなるということは、望む治療ができていないということですし、現地での食事やら体調管理が一層、慎重にならざる負えないということになります。
食べ過ぎ・飲み過ぎは要注意ですね…。(今でこそ年齢も重ねて食事量も減っているのも確かなのですが、)温泉旅館の食事って、本当に美味しいですよね。しかも、普段食べられないような、地の物とか出てくると、テンション上がっちゃいます。そう、調子に乗ってお刺身とか煮魚とか、カリウムやリンが高そうなものを片っ端から食べちゃって。もちろん水分も。「明日透析だし、いっか!」みたいな気持ちでいたら・・・。そしたら、案の定翌日の透析で、体重増加がとんでもないことになってて。技士さんに「〇〇さん、昨日何食べました!?」って、言われてしまい・・・。「いや、観光透析で、思いっきり食べてきました」って(苦笑)。その分除水量が多くて、透析中も血圧が下がり気味でしんどかったです。←これは嫌ですね。
こういう失敗がありました。なので、「旅先でも油断大敵!」「準備と確認は念入りに!」
私の失敗談が、反面教師になればと思いますね(笑)。
基本的なステップと私の体験談をお話ししましたが、最後に、もっと温泉旅行を安心して、心から楽しむためのヒントをいくつかお伝えします。
不安をなくす一番の方法は、徹底的な事前準備と情報収集だと思います。行き先の温泉地の情報、宿の情報、旅行透析施設の情報。もうインターネットで検索すれば、たくさんの情報が出てきます。透析患者の旅行体験ブログや、SNSでの発信なんかも参考になりますよ。「あ、この人も同じような心配してたんだ」「こんな工夫があるんだ」って、共感したり、新しい発見があったり。
持ち物リストを作ったり、移動経路や時間をシミュレーションしてみたり。そういう準備をしっかりしておけば、「あれはどうしよう」「これは大丈夫かな」っていう漠然とした不安が、具体的な対策に変わって、「よし、これなら大丈夫そうだ」っていう自信につながるんですね。準備万端なら、旅行中も余計な心配事をせず、目の前の景色や温泉、食事を心から楽しめますから。
旅行中は、どうしても普段と違う環境で、テンションも上がり気味。だからこそ、意識して気をつけておきたいことがいくつかあります。
「旅の恥はかき捨て」なんて言いますけど、透析患者の場合は、そうもいかない部分があります。でも、ちょっとした心がけで、リスクは減らせます。メリハリをつけて、楽しむところは楽しむ、気をつけるところは気をつける、っていうバランスが大事ですね。
もし、あなたの周りに同じように透析をしている仲間がいれば、ぜひ情報交換してみてください。「〇〇温泉、行ってきたよ」「あそこの旅行透析、良かったよ」みたいな生の情報は、すごく貴重です。患者会や、最近だとオンラインのコミュニティなんかもありますよね。そういう場で、旅行に関する情報を共有したり、相談したりするのも良いと思います。
同じ悩みや不安を抱えている仲間だからこそ、分かり合えること、役立つ情報がきっとあります。「こんな工夫してるよ」とか、「あそこの宿は食事対応が親切だった」とか、ネット検索だけでは得られないような、リアルな情報が見つかるかもしれませんよ。それに、誰かの「行ってきたよ!」っていう話を聞くと、「じゃあ、私も!」って、モチベーションにもつながりますしね。
ここまで長々とお話ししてきましたが、私が一番伝えたいことは、「透析をしていても、温泉旅行は決して夢物語ではない」ということです。確かに、健常者のように、思い立ったらすぐ、手ぶらでふらっと、というわけにはいきません。準備も必要だし、気をつけなければいけないこともたくさんあります。
でも、ちゃんと手順を踏んで、ポイントを押さえれば、透析患者だって、温泉の湯けむりの中で心も体もリフレッシュすることができるんです。
あの、日常の喧騒や治療のストレスから解放される感覚。美味しいものを食べて、美しい景色を見て、温かいお湯に浸かる喜び。それは、私たちのQOL(生活・人生の質)を確実に上げてくれる、素晴らしい体験だと私はそう信じています。
「私には無理かも…」そう思っているあなた。どうか、諦めないでください。まずは、この記事を参考に、小さな一歩を踏み出してみませんか?主治医に相談してみる、近くの温泉地で旅行透析できる施設を探してみる、そんなことからで良いんです!
さあ、あなたも次の休みにでも温泉で心ゆくまで羽を伸ばしてみませんか?